日々よしなしごと~シニアのための集合住宅~
我が家のお隣さんが高齢一人暮らしになり、ご自分は老人ホームに入居されて土地と建物を売りに出されている。実はその前に我が家にも隣のよしみで買わないかという打診もあったのだけど、そんな余裕資金もないし、娘たちがこちらに帰ってくることもなさそうなので、とりあえず辞退した。
元々2軒建っていた土地で、ひとつは同じようにお子さんのないご夫婦だったこともあり、早々にご夫婦で老人ホームに入居。その家は取り壊され、親戚だった売り出し中の今の家の方が土地を買い取り駐車場にしていた。残った家もかなり大きく、合わせれば敷地面積としてはかなり広いと思う。
路面電車の駅からも近く、とても便利な場所なのですぐに売れるだろう・・・とのことだった。どんな方が買って住まわれるのだろう、いい人だったらいいねと夫を話している。
それにしても・・・とずっと抱いている妄想がまたもや湧き上がってくる。
その妄想とは・・・
都会、地方に限らずどこも空き家や高齢者一人暮らしの家が本当に多くなってきた。このお隣さんだって、ずいぶん前にご主人が亡くなられ、娘さんは別のところで家を建て住んでいるので、ご本人は大きな家に一人暮らしだったのだ。高齢の方にとっては大きな家で一人暮らすことは重荷以外の何物でもない。古くなってきてあちこち補修も必要になってきたり、使わない部屋は物置と化すが、その整理もままならない。特に雪国での冬は、戸建てに住む一人暮らしの高齢者にとって本当に大変だし、恐怖ですらある。
ここ2~3年当地では雪が多く、近所の一人暮らしの高齢者のお宅には、時々様子を見に行ったり、玄関前の雪かきをしてあげたりしていた。
このお隣さんに久しぶりに会ったときに「もう1Dkで十分なの」という言葉も、まさに今の高齢者の切実な願いだと思った。
そんな状況やら、自分もいずれ行きつく暮らしを考えると、高齢者があるていどの距離感をもって、寄り添って暮らせる集合住宅が同じ地域にあるといいのに、と考えるようになった。知り合いの多い同じ地区の中で、各室は
1DK、せいぜい小さなクローゼットがあるくらいのコンパクトな部屋。お風呂は共有で使えるようにして小さなお風呂屋さんが付いている感じ。玄関前やベランダもつながっていて、互いに行き来できるような、そう、昔の縁側のようになっている。
できれば、食事も一緒にできるような小さくてもいいから共有のキッチンと食堂もある。みんなで声を掛け合って、毎日互いに元気でいるかがわかるように、住んでいる高齢者同士が見守りをしたり助け合って暮らせる場所・・・
残った家は地域にある不動産屋を通して売却もしくは管理してもらうことで、空き家になってから、どこの誰の持ち主なのかもわからないことのないようにすれば、地域の方たちにも迷惑がかからない。
シェアハウスもいいけど、私には少し距離が近すぎる感じがするのだ。なので、そういう高齢者向け、まだ自力で生活ができる、認知症の兆候や体の機能が衰えてくれば施設に入所となるまでの間。すこしでもこの期間を長くするのが、自分にとっても社会にとっても大事だと思う。
そういうのができるといいな、と思っても、自分には資金も力もないのが残念だけど、妄想だけはどんどん膨らんでいくばかり・・・
まあ、それでも機会あるごとにこの妄想話をしているので、ひょっとしたら誰かが実現してくれるかもしれない…(誰か~~作って~~~
何事もまず最初は妄想から始まるもんだしね!