日本のへそからこんにちは
日本のへそ
と呼ばれる、兵庫県西脇市。
日本の真ん中にあたる東経135度・北緯35度の交差点がある市で、
「へそモニュメント」や「日本へそ公園」もあるユニークなところなんです。
さてさて、今回ここに来た理由は……
4月20日より「夏のシャツはじめ」として、パラスパレスのお店にはたくさんのシャツが並びます。
シャツ生地「播州織」の故郷、西脇市を訪れたのでした。
播州織とは
播州織は、シャツなどに使う薄い綿織物のこと。
先染めという「糸から染めて織る」チェックやストライプが有名です。
みなさまもシャツやハンカチ、テーブルクロスなど一度は播州織を手にしたことがあるかもしれません。国内の先染織物シェア70%をしめる、実は身近な織物なんですよ。
播州織のルーツは
はじまりは京都にありました。
1700年代後半、ある一人の宮大工が、お隣の京都から西陣織の技術を持ち帰ったのがはじまりです。
昔の機は木でできていましたから、大工の知識を活かし織機を作ったというのも面白い成り立ちですよね。
機織りは農家の閑散期の仕事として広がり、のちに、家仕事の手織りから工場生産へと移りかわります。いまや200年の歴史を誇る一大地場産業となりました。
山と川 豊かな水から
生地づくりに、きれいな水は欠かせません。
山あいの豊富な水源と、綿の栽培に適した温暖な気候で、播州織は発展しました。
播磨地方の水質は染色に最適な軟水。硬水だとミネラル分が邪魔をして、うまく色が染まらないのだとか。地下水を汲み上げて染色や洗いに使用しています。
豊かな水が産業を育くみ、もちろん環境対策への取り組みもしっかりとなされています。どの産地でも、染色や生地の工場は川のそばにあることが多く、西脇も多くの工場が営まれています。
その中のひとつ、桑村繊維さんとパラスパレスはもう長いお付き合い。パラスパレスのインディゴ生地やチェック、様々な織物を毎シーズン作って頂いています。
次回は、桑村繊維の竹本さんと西脇の工場巡り、生地とシャツができるまでの過程をご紹介します。
そのまえに、ちょっと寄り道
工場を巡る道中、気になっていたところへ寄ってもらいました。
そう、日本へそ公園です。
公園内の巨大モニュメント「テラドーム」科学館。
建築家、毛綱毅曠氏が手がけたそう。
へそ公園は、足元が跳ねるふわふわドームや科学館など、大人もこどもも楽しめそうな公園でした。
公園内には「大正のへそ」「平成のへそ」のふたつの碑があり、大正時代の計測で400mずれていた日本のど真ん中を、平成に修正したという由来があるそうです。
測り直して修正されたへそ……?碑を見てみたかったのですが時間がなく後ろ髪ひかれつつ公園をあとにしました。
車に乗って次の工場を目指します。公園に寄ったぶん、すこし急ぎ足で。
窓を流れる西脇の景色はとても美しく、川のみなもがきらきらと輝いていました。
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