SNS映えしない絵描きの私は、いかに生きてきたのか
ここ数日、10月26日から始まる展示会の準備が本格化しています。
昨日も1枚新作原画を完成させたのですが、描きながら改めて
「私の絵、全然SNS映えするタイプの絵じゃないなあ」
と思いました。
写真のように見える描き方でもないし、アップで撮ろうが全体で撮ろうが全然SNS映えしないんですね。
よく11年もイラストレーターとして生きてきたし、よく今まで原画をお買い上げいただけたなあと我ながら思います。
というところで、ふと「そういう自分がいかにして絵描きとして生きてきたのか(生きられたのか)」を文章にまとめてみようかな、と思いました。
＊ ＊ ＊
今日、一緒に展示会をやるManamuさんに自分の絵を見せてみたんですけども、こんなコメントをいただきました。
「原画を目の前で見たほうが魅力がわかる」
なるほど。確かに私は、通販の売り上げよりも展示会や委託店舗で直接絵を見た人が購入することが圧倒的に多いです。
通販で購入したかたにも「写真で見ていたより実物がすごくいい！」と言われがちです。単に私の写真の腕が悪い可能性もあります。
「巴さんが自分で言う通り、写真のような描き方じゃないかもしれない。けどそのほうが、『その人の絵』って感じが出ると思うよ」
「巴さんの絵は、巴さんの絵だとわかる」
こちらも確かに。
私は何の告知もしていない所で、たまたま友人が絵を見て「あれ巴ちゃんの絵でしょう！ すぐわかったよ」と言われたことがあります。
それは親しい友人だからでしょと思われるかもしれませんが、全然知らない人に「この絵〇〇で見たことがあります！ あなたが描いてたんですか！」と言われたこともあります。
私の絵は、何だか知らんけどわかりやすいし覚えやすいらしいのです。
「巴さんのアナログ絵はアナログ絵じゃないみたい」
これは言った本人も「言葉が見つからない！」と悶絶していましたが(笑)、私のアナログ絵はまるで印刷物のようであったり、デジタルペイントソフトでフィルターをかけたような感じの絵になっているのだそうです。
で、「それがすごい」らしいです。
確かに昔、アナログ絵に対して「えっこれ原画なんですか？ 印刷した絵かと思った！」と言われたことがあります。
逆に、パソコンで描いた絵を「絵の具で描いたんじゃないんですか！？」と言われたこともあります。
もちろん思いっきりデジタル全体の絵も描けますが、おそらく「デジタルとアナログの垣根があまりないイラストレーター」なのでしょう。
どちらで描いても、そこまでクオリティが変わらない。
絵描きさんはどちらかを得意とする人が多い印象なので、「両方同程度で出来る」というのは貴重なのかもしれません。知らんけど。
余談ですが、そういえば私自身も「SNSの写真そのままの人が来てびっくりした」と言われたことがあります。
＊ ＊ ＊
総合すると、SNS映えはほぼしないが
・目の前(実物)で見ると真価を発揮する
・個性がある
・デジタルとアナログのバランスが良い
ということなんでしょうね。
何でたったそれだけで11年もやれているのか全くわかりませんが、「映えなくても個性があればやっていける」が一番強い気がします。
1円も払わない人1万人に1万いいねされるよりも、1万円払う人3人に3いいねされたほうが売上にはなります。
おそらく私はそういうやり方で生きているのでしょう。
時々悩めるクリエイターさんが「バズればもっと仕事が増えるのでは/収入が上がるのでは」と言っているのを小耳に挟みますが、SNS映えしなくてもそういう生き方もあるんじゃないかと思います。
お金を払う気のある少数にブッ刺さる、「お金を出してでも欲しい！」と思わせるような作品を描く。
まああと私は好きで複業をやっているので今はそのお陰もありますが、その話はまた別の機会に。
ごきげんよう、さようなら。
島根県で二人展やります。
【秋空の下で 〜ともえとまなむの二人展〜】
<<入場無料！>>
会期：2022年10月26日(水)〜11月9日(水)
※最終日は15時まで
会場：奥出雲葡萄園 地下ギャラリー
〒699-1322島根県雲南市木次町寺領2273-1
営業時間／10時〜17時(火曜定休)
会期中の本人在廊日時はこちら↓
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