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ぱれっと通信#35
1992年3月14日の会報は
『やかまし村の子どもたち』
アストリッド・リンドグレーン 著
大塚勇三 訳
岩波書店
を課題本としてとりあげています。
子どもの頃読んだおもしろい物語、という認識でしたが「今の文明を知ってしまった大人はもう戻れない世界である」という感想が胸に刺さります。
それはもう、今の子ども達にとっても手の届かない世界なのかも…。
失敗したり挑戦したりしながら人生を学んでいく機会を失ってはいないだろうか…。1947年にスウェーデンで出版された小説を懐かしみながら考えていたら、次のような文章も掲載されていました。
(引用元が記載されてないため写真では割愛🙇)
「あなたの本は何をいおうとしているのですか」
という問いにリンドグレーン自身が
「わたしは何も意図しようとしたわけではないんです」
と応えています。
また、「わたし自身の中にある子どもを楽しませようとした」ということも言っています。
ピッピにしてもロッタちゃんにしても、大人の中にあるインナーチャイルドを満足させてくれるのはこういうことだったのか、と納得したのでした。
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