発揮されない能力は、無いに等しい
タイトルの名言はパフォーマンス学の佐藤綾子先生のお言葉です。昨今話題になっている「人的資本の開示」のニュースを聞くとこの言葉がしみてきます。
「人的資本の開示」では、その名の通りこれまでブラックボックスになっていた自社の非財務情報(人的資本含む)の開示が求められてきます。もちろんこれは法人レベルの開示ですから、個人レベルでは開示されません。
それでは、個人としては気にしなくてよいかというとそうでもありません。
例えば、ISO 30414(人的資本の開示に関する国際ガイドライン)では58の開示指標があります。そこでは、「重要ポストの割合」などポストに関する指標がいくつかあります。
この「ポスト」という発想は日本企業にはまだ馴染みが薄いですが、いわゆる「ジョブ型雇用」の前提となります。
つまり、そのポストにどのような能力が求められるのかを定義する必要があるのです。そして、そのポストに相応しい人材(人的資本)を確保しているのかが問われます。
能力を保有しているからそのポストに就くのではなく、能力を発揮しているからポストに就くという発想です。
「個人レベルで開示されないなら自分には関係ない」と思っていると、思わぬ落とし穴が待っているかもしれません。
能力は保有するのではなく、発揮することが求められてきていますね。
まさに、「発揮されない能力は、無いに等しい」です。
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