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酔灯夜話 #53
吉川英治の三国志。高校生の時に読んでから40数年後に再読。高校生のころは、関羽・張飛・趙雲などの英雄たちの活躍に心躍らせて読んでいた。あれから社会人経験をして読んでみると、個人の英雄よりも、魏、呉、蜀それぞれの組織云々に関心が移って読み進めていた。蜀は孔明の個人的才覚は凄いとは思うが、組織として後継者を育てられなかったのが失敗ではないかと思う。有名な「泣いて馬謖を斬る」も、部下の失敗を糧に成長させられなかったことにつながるし、「死せる孔明行ける仲達を走らす」も死んだ孔明に頼らざるを得なかった蜀の人材不足を物語っていると思う。一方走らされた方の魏の仲達は、その後子息も優秀な人材を得て、いずれは晋王朝を建国するに至る。