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WFRPキャンペーンプレイメモ
ウォーハンマーRPGを本格的に遊んだのは2版からだったが、日本語訳された公式シナリオを片っ端から遊んでいった。ネタバレ防止のために詳細なレポートを残していなかったので、簡単なプレイメモ。こんなキャラで遊んでいたという記録と思って頂ければ。
ドラクヴァルドの森を抜けて・エウレーカ!・ライク川にかかる橋・略奪品の貯蔵庫収録のシナリオを何本か遊んだ後、ドラゴンウォーリアーズのエルフのクリスタルをコンバートしてプレイした。その後、サプリメントブックに収録されているシナリオを挟みながら、ミドンヘイムの灰燼・アルトドルフの尖塔・ナルンの高炉のと、全部通して遊んだ。ほぼ日本で翻訳された公式シナリオは全部通して遊んだ形になるかな。
パーティの面々
エルフの無法者:ラウレノア
高い敏捷力と射撃能力を持ち、ロングボウで敵を翻弄する。射撃フェイズが終わったと判断するや、手斧に持ち替えての接近戦も厭わない。やはり攻撃回数は偉大だ。
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人間の警備兵:アルフリーダ
前線を維持し続けるパーティの生命線にして最も被害を被る人。迫る攻撃を盾で弾き、華麗に回避しつつも、やはりフルボッコには叶わない・・・運命点の消費が激しいのもやむを得ないか。
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ハーフリングの近侍:ポール
持ち前の協調力と機知でトラブルメーカーの尻拭いに奔走する苦労人。戦闘力は皆無に等しいが、この人数では荒事は避けられない。「お前も殴れば俺たちに+10%来るんだ!前に出て殴れ!」今日も当たらない短剣を手に、おっかなびっくり混沌に立ち向かう・・・
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ドワーフの中産階級 → トロール殺し:ゴットリ
第1回は3人パーティだったが、第2回からドワーフのゴットリが新規参加。
強い前線を期待してのドワーフであったが、キャリアの出目が「中産階級」「狩人」
エルフのアーチャーがいる段階で、ドワーフの狩人に存在価値はない。遠隔系をこれ以上増やしても仕方ないので「中産階級」をチョイス。協調力に弱く、交渉能力もハーフリングに劣ることから、普通にレザージャーキンとバックラーを買って前線に立ってもらうことにした。
ドワーフの戦士系が入ると期待していた面々にとっては肩透かしとなり、セッション中はずっと「中産階級」と呼ばれていた。
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その後、戦闘力欲しさにトロール殺しに200XP支払って無理矢理転職。
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「もう俺を中産階級とはよばせねぇ!俺はトロール殺しだ!」
中産階級時代のトラウマでもあるのか、微妙に金に執着するところを見せる。戦闘の流れが決まった後の、ザコ敵に対するダメージロールでは驚異的な数値をたたき出す。攻撃回数も増え、グレートウェポン使いとなれば更に破壊力が増すであろう。
死に急ぐ設定のキャラであるが、キャンペーンを通じてクレバーで合理的なスレイヤーだった。
『エウレーカ!』
クライマックスはシナリオ通りに進まず、何の因果か行うはずのない大激戦を繰り広げることとなった。軍曹+ちんぴら3人の大激戦を行い、集中攻撃を受けた警備兵が早々に離脱。中産階級が「あと一撃喰らったら死ぬ」状態で敵の攻撃を耐え続け、かわし続けた。その隙に無法者&近侍がちんぴらを倒し、遂に軍曹の撃破に至った。本当に薄氷を踏むが如くの戦闘で、近年稀に見る“痺れる”戦闘だった!
どんなに成長しても「3回殴られたら死ぬ」システム、どんなに成長しても「駆け出しの冒険者2人に囲まれたら死ぬ」世界観は素敵だ。
『薔薇色の選択』(略奪品の貯蔵庫収録)
PLが全員揃うまでの間、ラウレノア、アルフリーダ、ゴットリの3人で畑を荒らすクマ退治のミッションを引き受けたのだが・・・つがいのクマ2匹の前にアルフリーダ轟沈。シナリオ本編に入る前に運命点を1点献上。
ガタガタになった冒険者たちが“今日はまだ幸運な”医者を呼んだものの、幸運点まで駆使して、直った耐久度がアルフリーダとラウレノアの1点ずつ。ゴットリに掛けてはビタ一文怪我が治らない体たらく。負傷治療40%はあるのだがなぁ・・・
報酬の大半が「癒しのドラフト」に消えていくことに軽く絶望を感じながらも冒険の舞台ミットレレズドルフに移動。
道中で「次のキャリアになるには中装鎧が必要だ」という3人が「どうせキャリアになりさえすれば、重い鎧は着ないから、3人で金を出し合って粗悪品を購入し、転職条件を満たせば次の人に渡そう」というわけのわからん共同計画を立案していたり。
道中でオーク&ゴブリンの襲撃にあいつつも街まで到着し、ようやくシナリオ本編スタート。
『薔薇色の選択』は、よくある人情ものと思いきや、ウォーハンマーらしい救いのなさが良く現れていた作品だった。
相変わらず<負傷治療>を持たないパーティなので、戦闘は相変わらずハードであったが、かなり戦闘のやり方がPL/DM共にわかってきたので、だいぶスムーズになった気がする。
『エルフのクリスタル』第1回
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イントロダクション
エレウォーン王国はエルフの大魔術師エルヴァロンの魔法障壁により、スケイヴンやビーストマンを初めとする混沌の勢力から守られ、平和と繁栄に満ちていた。
王国とエルヴァロンとの友愛の印として王の広間にクリスタルの石版が置かれ、魔法障壁の発動の礎となっていた。
しかしある日、石版が3つに割れると同時に雷が落ち、激しい雨と稲光が国中を覆った。
1週間後、洪水が収まったときには国中に疫病が蔓延し、畑の穀物は枯れ、森には混沌の生き物が姿を見せるようになった。
騎士たちは馬を駆り、新しい仕官先を求めて去っていった。魔術師たちはブクブクと泡を立てる桶をそのままにし、ある夜に忽然と姿を消し、二度と現れなかった。
ここに至って王は宣言した。
勇気ある者が霊界に赴き、エルフの大魔術氏エルヴァロン卿の魂に解決策をさずけてもらうしかない。
そのためには3枚に割れたエルフのクリスタルを取り戻して復元し、死後の世界への門を開かねばならない、と。
残った数少ない騎士の中でも、王を助けようとする者はいなかった。
生ける者の魂をすするデーモン・ウルフが徘徊すると噂に聞いたからだ。
老王は勇者の訪れを目にすることなく世を去った。
王子が惨殺されたのは老王の葬儀のすぐ後だった。
以後は弱気な摂政や強欲な男爵が領土を治めたが長続きせず、世情は乱れ、無秩序や無法が大道を行く世の中となってしまった。
今の領主はダリアン公爵。忠実な部下:ブラックライダーたちを駆使し、税金を集めたり苦しめたり殺したりしている。公爵の意に背いたものは弁解の余地無く絞首台へと送られる。
森の中ではスケイヴンやグリーンスキンの集落も出来、村人たちは混沌の勢力からの襲撃や誘拐にも備えなくてはならない。洪水で大勢人死にが出た地域にはアンデッドすら現れているらしい。
そんなエレウォーンの大地に、希望を胸にした4人の若者が現れるのであった・・・
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『絞首台の森、または不気味がゴブリン』をクリアーした後、『恐怖の城』のシナリオをプレイする予定だったが、揃ったPCがパーティの守護者:アルフリーダ(警備兵→兵士)とパーティのダメージディーラー:ゴットリ(中産階級→トロール殺し)の2人だけというなかなか厳しい状態に!
原作でも助っ人が登場するので、ゴンドリック卿(従者→騎士)を助っ人NPCとして導入することにした。
最も、原作のNPC紹介には「どんなときでも一番危険なところに出て行こうとする」ので「城に入った後は、ほんの1,2分しか生き延びられないだろう」とさらっと書いてあるくらいの熱血漢なのだが!
エレウォーンを恐怖に陥れているダリアン公爵の背後には混沌の勢力(デーモンやビーストマン)が見え隠れしている。配下にはアンデッドがいるという情報も・・・
ダリアン公爵に殺された貴族に「魔法の槍を託す。だからダリアン公爵を1週間以内に討て」と呪いを掛けられたトロール殺しのゴットリ。
絞首台の森をクリアーしてオールドワールドらしからぬマジックアイテムの山を手にいれた一行が向かうは恐怖の城。
そこは・・・昔ながらのデストラップダンジョン!
城への入り口の架け橋がイリュージョン。当然落下するNPC
城に入るといきなり通路が坂になっていて、岩が転がってくる。
坂の途中の扉に逃げ込むとそこでトラップ発動。
坂の上の廊下に逃げ込むと、鉄格子が降りてきて閉じ込められ、熱した油が降って来る。
鉄格子を空けて中庭に逃げ込むと、アーチャーが待ち構えている。
こんなのは序の口のようなトラップ満載の素敵ダンジョンだった。昔ながらだけあって、トラップの酷さは書いてあるんだけど、解決方法とかクリアーするために行われるであろう判定については何一つ記載が無かったりする。
さすがに昔のシナリオ、GMの台詞の中で次々とプレイヤーの行動が決まってしまう。
原作(ドラゴンウォーリアーズ版)のままでは、回復手段の無いウォーハンマー版パーティでは厳しいので、エンカウンタ率を妥当な値に下げてプレイした。
1時間ごとにワンダリングモンスター出現率が70%ではやりすぎだろう、と。
今回から新入りが加わり5人パーティとなった。装備品も整い、1キャリア目が終わりに近づいてきたのだが、データで計算するよりもずっと強くなった気がする。
プレイヤーたちの成長もあるのだが、GMとして準備してるときには「この敵出たら全滅だろうなー」と思ったような敵でも案外軽がると何とかしてしまうんだからたいしたもんだ。
とはいえ、セッションのラスボス戦に突入した段階で
・幸運点は全員使い果たしている。
・回復アイテムは使い果たしている。
・他の回復手段なんてあるわけない。
・前線3人中、2人は耐久度0
という、それはそれは素敵な状況下でのバトルだったのだが!
やっぱウォーハンマーは熱いね!燃えるね!
何とかラスボスは倒したものの、探索エリアが半分以上残っているので
次セッションでも話は前に進めずに探索エリアの続行を決めた。
ポールが近侍から学生になって負傷治療を覚えたので、かなり心強い。
転職するPCも出てきて、強くなったなぁとしみじみと思った!
『エルフのクリスタル』第2回
絞首台の森の探索の続き。キャンペーン用のアイテムは既にゲットしているがまだ未探索エリアが残っていたので探索実施
【メンバー紹介】
アルフリーダ:警備兵→兵士
パーティの盾。
ランダムでターゲットを選ぶと必ず彼女に攻撃が行く。運命点0、幸運点0、耐久度0の状況で最前線を維持する漢。攻撃を盾で弾き、打撃回避で避け、紙一重で守りきった。
兵士に寄り道することで、セッション後の成長で<負傷治療>まで手に入れたパーティの守り神。
ラウレノア:無法者→古参兵
エルフアーチャー
ルールミスにより、矢をつがえるアクションを間違えていたので今回から修正した。そのため、ちょっぴり弱くなった・・・
次回よりは《早つがえ》が出るので、全力攻撃オプションや照準+攻撃のアクションが可能に。近接武器を持つと一気に弱体化するのは仕方なし。
ポール:近時→学生
<負傷治療>欲しさに、また魔法使いへの道への第1歩として学生に転職したハーフリングのポール君。
その<負傷治療>で出目が炸裂し、見る見る間にパーティの耐久度を回復させてパーティ内での地位が一気に向上!シグマー神官や町の医者とは雲泥の差。前回のセッションのダメージが残ったまま冒険に出る日々もこれで終わりが見えたかも。
ゴットリ:中産階級→トロール殺し
死地を求めて冒険している割には「癒しのドラフト買いたいんだけど」「<負傷治療>下さい!」となぜか冒険中は保身に走ることしばしば。それでもチキンにはなっていないところはさすが。(引いてはいけないところでは決して引かないし)
ダメージディーラーだが、安定感ではアルフリーダに譲る。
ヨハン:流れ者
エルフのクリスタルから参加の新入り。第1回では意志力の低さ(24)からガクガクブルブルで悩まされたが、今回は成長の跡が伺えた。レイピアを持ったヴァンパイアを見るや否や「そいつを寄こせ~」と物欲に任せて叩き斬った豪傑。
・魔法の剣を持ったジャイアント
・カーンシュタインのヴァンパイア鎧付
・ケイオスマローダーライダー
を全てなぎ倒したものの、運命点ががりがり削れてる
ウォーハンマーにしては珍しく、ボーナスがてらに魔法のアイテムを出している。
『ミドンヘイムの灰燼』
【メンバー紹介】
ラウレノア:エルフの無法者→古参兵
アルフリーダ:人間の警備兵→兵士→古参兵
ポール:ハーフリングの近侍→学生→入信者(シグマー)
ゴットリ:ドワーフの中産階級→トロール殺し→巨人殺し
PCたちはエルフのクリスタル(ドラゴンウォーリアーシナリオ)でブーストされたのだが、先のキャンペーンのエンディングで、元の時間軸に戻る際に色々とリセットされたので、何事も無かったかのように話を進めた。
ミドンヘイムも、アーケェイオンとの戦いで疲弊しまくった中でそれでも混沌に侵食されているというどうしようもなさっぷりにPLたちもウォーハンマーらしい空気を味わってもらえたようでGMとしては満足。
ミドンヘイムに居を構えたので、本腰を入れて街を守ってくれるだろう。
<セッションの見所>
・信仰魔法は初歩でも地味に強い。
・ゴットリの斧が衝撃&ウルリックパワー炸裂で55点のダメージをたたき出し、ランダムエンカウンターで出したミノタウロスを一撃で粉砕!
・捜索や察知はやっぱ重要だよね。
・判定に失敗したときの処理を何も書いてないのは相変わらず
その後
詳細なプレイ記録は残していないが、一番最初に作ったキャラクターをずっと成長させて冒頭で紹介した公式キャンペーンを全部遊び倒した。
最終的には魔法も使い、デーモンを倒し、上位キャリアに至るところまで行った。当時のウォーハンマー2版のプレイ環境で遊べるものは全て体験できたかなと思う。
強くなりすぎてしまった(&狂気点貯まりすぎて、運命点もほぼ無くてヤバい)になってきたので、キャラクターを作り直して遊んだのが下記のレポート。