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Imagine Role Playingの紹介

あまり周囲でプレイされているところを見ないTRPGシステムImagineの紹介記事。

ImagineとはImagine Role Playing, Inc.が1999年に発売したTRPGで、推しフレーズが「12の能力値! 25の種族! 35の職業! 408の技能! 514の魔法! 800以上のアイテム!」

細分化されたデータの鬼のような作品で、ルールブックのいたるところに表とチャートが散りばめられている。要するに種族とクラスがたくさんあって戦闘を1秒ごとに解決するシステムのTRPGなのである。

今でもエディションが変わることなくオフィシャルHPで販売されている。書籍を購入するとpdfファイルももらえるそうな。

PDF版を購入することもできる!


この膨大なシステムにはリリースされるまでにも歴史があって、数々のコンベンションに出品されて改善を重ねたのち、商業ベースで発売された。著者のW. Michael. Tenery 3が1人で書き上げているのは驚きである。

キャラクター作成

TRPGのルールは「キャラクター作って、崖を登って、モンスターと殴り合ってみれば」システムの傾向が掴めるものである(持論)。

Imagineルールブックは95%がデータ集と化しており、読むべきルールは思ったよりは少ない。

Step.1 必要な物を集めよう

ルールブックとキャラクターシート、もちろんダイスが必要である。

使用するのは下記のとおり。

d4×7、d6×6、d8×1、d10×2、d12×1、d20×1、d100 

d4が大量に必要になるので、リアルで遊ぶ人には要注意である。

「シートに書き込むための鉛筆を用意しましょう。シャーペンがあれば最高ですね!」と、妙に親切な記述も

Step.2 能力値を決めよう

能力値は「Physical」「Mental」「Personal」「Mystical」の4つのカテゴリにそれぞれ3種類の能力がある。合計12種類。

「Physical」
STR(Strength): 7d4(最低2つを除く)
AGL(Agility): 7d4(最低2つを除く)
VIT(Vitality): 7d4(最低2つを除く)

「Mental」
INT(Intelligence): 6d4(最低1つを除く)
WIS(Wisdom): 6d4(最低1つを除く)
KNW(Knowledge): 6d4(最低1つを除く)

「Personal」
APP(Appearance): 6d4(最低1つを除く)
CHM(Charm): 6d4(最低1つを除く)
SOC(Social Class):  5d4

「Mystical」
AUR(Aura): 7d4(最低2つを除く)
PIE(Piety): 6d4(最低1つを除く)
WIL(Will Force):  5d4
結局、能力値は5つのd4の合計になるのだが、決め方が能力によって異なる。

また、キャラクタータイプとして「Normal」「Adventurer」「Heroic」「Legendary」がある。
「Normal」キャラクターは上記の方法ではなく、全ての能力値を5d4で決定するが、能力値を2点減らすことで別の能力値を1点増やすことができる。
「Adventurer」は上記の方法で決定し、能力値を3点減らすことで別の能力値を1点増やすことができる。
「Heroic」はそれぞれの値を2回、「Legendary」は3回振って良い方の値を採用し、能力値を3点減らすことで別の能力値を1点増やすことができる。

Step.3 性別を決めよう

女性の場合はSTRに-1、AGLに+1の修正を加える。 

Step.4 種族・クラスを決めよう

まず種族を決定する。

  • Avian, Forest:森にすむ鳥人間で、顔の骨格も鳥っぽい。頭髪の代わりに羽根が生えている。

  • Avian, Mountain:山岳地方にすむ鳥人間で、ワイルドな顔立ちが特徴。

  • Centaur:下半身が馬。彼の命中部位表にはちゃんと尻尾も含まれている。

  • Dwarf, Civilized:都市に住むドワーフで髭の手入れが行き届いている。 

  • Dwarf, Dark:地下世界に棲む闇のドワーフで、邪悪な力に取り込まれている。 

  • Dwarf, Mountain:山岳地方に住むドワーフで、優秀な戦士としての素質を持つ。 

  • Elf, Dark:邪悪な闇エルフ。強力だがデメリットも大きい。 

  • Elf, Gray:知識や魔術を追い求めるエルフで、寿命は1600歳。 

  • Elf, High:非常に社交的で明るいエルフで、闇の種族以外の全てと交流がある。 

  • Elf, Wood:森で暮らし自然を守るエルフで、都市にすむ住人とは付き合いたがらない。 

  • Goblin:頭に角を生やした鬼で、邪悪な力を宿している。よく初心者に退治される。 

  • Human, Barbaric:自然の中で生活している人間で、粗野な部分がある反面、身体能力に優れている。 

  • Human, Civilized:都市に暮らす人間で、柔軟な素質を持っている。 

  • Midfolk, Forest:森に暮らす小人で、疑い深い性格をしている。森に住む者としか付き合いがない。 

  • Midfolk, River:湖や河川の近くに住む小人で、漁をして暮らしている。陽気で明るい性格。 

  • Midfolk, Town:都市に暮らす陽気で明るい小人で、人間の子供に間違われることも。

  • Ogre:強大な肉体を誇る鬼で、山賊として悪名を轟かせている。スペックは優秀。

  • Saurian:直立歩行のトカゲ人間。命中部位表にちゃんと尻尾も含まれている。

次にクラスを選択する。クラスには「種族制限」「必要能力値」が決まっているのでご注意。

  • Warrior:オーソドックスに前線を務める戦士。

  • Bard:仲間を鼓舞する唄をうたいながら自分も戦う戦士系吟遊詩人。

  • Duelist:1対1の戦闘に特化した戦士。

  • Knight:聖なる力を身に付けた聖戦士だが、飛び道具は使用禁止。

  • Dark Knight:正義に絶望して闇に走った暗黒騎士。こっちは飛び道具OK。

  • Ranger:大自然のお仕置き戦士。何処の世界でもレンジャーの仕事は足跡追跡。

  • Rogue:こっそり移動して罠を外して鍵を開けて、見つかったらハッタリかますのが仕事。

  • Acrobat:身体運動に長けた盗賊。挿絵では窓枠に片腕で逆立ちしてクロスボウ構えている。

  • Assassin:戦士系と戦闘力では引けを取らない。隠密行動に失敗したら腕力で暗殺する。

  • Bandit:腕力と隠密性に優れた優秀な戦士系山賊。

  • Buccaneer:船の上での戦闘に特化した戦士系海賊。

  • Minstrel:音楽演奏+情報収集と仕事とする盗賊系吟遊詩人。

  • Priest:神に代ってお仕置きをしてまわる神官。癒しの力を備えている者も多い。

  • Dark Priest:邪悪な神の力を引き出し破壊を推奨する闇神官。強いけど癒しがないのは辛い。

  • Druid:自然を守るために魔法を使う者たち。

  • Monk:挿絵のちょんまげ少林寺が素敵だが、魔法まで使える戦士系神官。

  • Seer:探知魔法を使う予言者。例にノストラダムスが挙げられている辺りにB級らしさが漂う。

  • Shaman:部族の儀式などを執り行う神官。自然に暮らす人々に強い影響力を持っている。

  • Mage:マーリンのような魔法使いのこと。

  • Alchemist:妖しげな薬品・秘術を追い求める錬金術師。

  • Mentalist:人の精神に作用るす魔法を研究する者たち。政治家に目をつけられているらしい。

  • Sage:知識を求めること、それ自体を目的とする学者たち。挿絵の眼球剥き出しオヤジが気色悪い。

  • Trickster:魔法を使う怪盗。

  • White Witch:神官と魔法使いの両方の魔法を使いこなす。

  • Gray Witch:世界の均衡を保つ灰色の魔女。世の人々には誤解されることも多い。マジでカーラのこと。

  • Black Witch:死者を操る魔法を扱う、邪悪な魔法使い。 

Step.5 能力値を修正しよう

決定した種族に従って能力値を修正し、副能力値「Endurance」「Perception」「Affinity」「Fortune」を決定する。
それぞれ「Physical」「Mental」「Personal」「Mystical」の能力値の平均(端数切り上げ)である。 

Step.6 種族情報を追加しよう

魔法や毒に対して抵抗を持っていたり、逆に弱点を持っていたりする場合はそれらの修正を加える。 

Step.7 個人の特徴を決めよう

A.ランダム表に従って「身長」「体格」「体重」「利き腕」「髪の色」「体毛の色」「瞳の色」「肌の色」を決定する。

ちなみに、体の大きさ(体重)は戦闘ルールで非常に重要なファクターになる。

B.「歩行速度」「ジョギング速度」「ランニング速度」「長距離移動速度」「助走つき跳躍距離」「助走なし跳躍距離」「垂直とびの高さ」を決定する。(AGLと種族修正による)

C.STRによって持てる重量点を把握する。

D.アライメントを決める。

AD&Dや女神転生をプレイした方なら馴染み深いタイプ。

善悪について(Good)←(Neutral)→(Evil)

行動に関して(Active)←(Neutral)→(Passive)

という2つの属性の組み合わせで決定する。ただ属性は厳密ではなくて傾向というニュアンスを含んでいる。

E.GMの指示に従って使用できる言語を決定する。

Step.8 修正を加えよう

クラス・種族によって技能に修正が得られるのでメモしておく。

Step.9 技能を決定しよう

これが相当な修羅の道。なんせ技能の数が408個と半端ない!

使用能力値別、技能の種類別、ABC順、と様々にソートされた一覧表が付属しているので、挫折しないように頑張る。

技能は種族による「Racial Skill」、社会生活で身に付けた「Social Skill」、クラスの特徴を表す「Class Skill」に分かれており、それぞれ「初期取得可能技能」及び「習得技能数」が決まっている。ちなみに、最大習得可能技能数はKNWによって決定される。技能の成功率は各技能毎にダイスを振って決定する。

Step.10 装備品を整えよう

能力値SOCに従って身分と初期所持金が決定される。所持金で装備品を買い込み、重量をそれぞれきちんとメモしておく。

Step.11 戦闘データを決定しよう

体の部位は図のように分かれており、それぞれに耐久力と防御力が決定される。管理する部位は人間型で20ヶ所である。

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半人半馬タイプ

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尻尾ありタイプ

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クラスを選んだ段階でダーツの的のような命中表が与えられる。

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「相手の身体のどこを狙って、どちらから、どのように攻撃するか」を決定してからd20を振る。命中部位表と命中部位を重ね合わせて判定を行う。

例えば「相手の右モモを狙って、真上から、左手の切り武器(剣)で、真っ直ぐ振り下ろして攻撃します」と宣言すると、命中判定に少し失敗して狙いを外しても相手の腹などに命中することもある。

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システム的に命中確率を考えると相手の腹を狙いたいところだが、一撃必殺で相手の頭を狙うアクションにもシステムに裏付けられたドラマがある。

判定法

Imagineの判定値は全てパーセンテージ(%)で表されており、修正を加えた値以下をd100で振れば成功。最終判定値の半分以下で成功した場合は、技能によって追加効果が発生する。

対抗判定のルールが少々難しいので下記にまとめる。

<能力値判定>

  1. どちらかが失敗した場合、失敗した方が対抗判定に負けたことになる。

  2. お互いに判定を行い、幾つ下回って成功したか(成功度)を計算する。

  3. 能力値の高い方から低い方を引き算し、差を5倍する。

  4. 能力値の高い方の成功度に3.で求めた値を加える。

最終的な成功度を比較し、高い方が勝利する。

例:STR18(判定値90%)のファイターと、STR16(判定値80%)のゴブリンが腕相撲をした場合

ファイターはd100で55、ゴブリンは42で共に成功しているので成功度を計算する。

  1. ファイターの成功度は90-55=45、ゴブリンの成功度は80-42=38。

  2. 能力値の差を求めると18(ファイター)-16(ゴブリン)=2。これを5倍して、2×5=+10。

  3. ファイターの最終成功度は45+10=55、ゴブリンの成功度は38のまま。

両者を比較するとファイター55>ゴブリン38なので、この腕相撲はファイターの勝ち。

d100だとバラツキが大きいが、地の力の差をある程度反映させる判定方法だと思う。面倒だけど。

<技能判定>

お互いに判定を行い、幾つ下回って成功したか(成功度)を計算する。成功度を比較して高い方が勝利する。

スキル紹介

最初にも述べたが、Imagineのスキルの種類は尋常ではない。スキル自体がかなり細分化されているため、1つのスキルでできることは具体的に限定されている。

製作技能(~Making)も、ロープ・石鹸・人形・カゴ・ロウソク・弓・香水・家具・楽器・陶器などと、作る対象によって細分化している。 

スキルは大きく分けて次の3種類に分類される。

(1)Racial Skill (種族技能)

その種族を選択することで獲得できる技能。都市に住む人間なら「Law」「Street Knowledge」、蛮族の人間なら「Animal Lore」「Set Traps」など

(2)Social Skill (社会技能)

冒険者となるまでに習得した技能で、クラスを選択した段階で決定される。Warriorなら「Soldering」「Weapon Making」、Mageなら「Librarian」「Writing」など

(3)Class Skill (クラス技能)

冒険者として活用していく技能で、これもクラスを選択した段階で決定される。また、クラススキルの中でルールブック中で太字になっているのが「Core Skill」で、これには+30%の修正が加えられる。Rogueなら「Move Unheard」「Move Unseen」、Priestなら「Divine Knowledge」「Healing」など

判定値の決め方

技能には個々に「Rating(難易度)」「Attribute(関連能力値)」「Starting Bonus(初期値)」が決まっている。

1.(関連能力値-Rating)×5 を計算する

関連能力値が複数ある場合は、それらの平均(端数切り上げ)で決定する。

2.Starting Bonus(初期値)を決定する

d10や2d6などと個々に決まっているので、ダイスを振って決定する。なお、Racial Skillで習得した場合はこの値を2倍する。

3.修正を加える

種族・クラスによる修正、及び成長後の修正を加える。

例:Balance (Agility Rating:12 Starting Bonus 2d10)を、能力値15のAcrobatがClass Skillで使用する場合

1.(関連能力値-Rating)×5 を計算する:(15-12)×5=15

2.Starting Bonus(初期値)を決定する:2d10→13

3.修正を加える:AcrobatのCore Skillなので+30%

最終値:15+13+30=58%

スキルの成長

Racial SkillとSocial Skillは冒険によって成長しないが、キャラクター制作段階ならば、1つスキルスロットを削除することで特定のスキルに+2D4%を得ることができる。

Class Skillの場合は、Goal(レベル)が上がるごとにSkill Pointを獲得し、それを割り振ることによって成長していく。また、キャラクター制作段階で1つクラススキルを削除することで、別のスキルに+10%することができる。なお、必要レベルを満たしていないクラススキルの判定値はCommon Skillに準じる。

Common Skill (一般技能)

習得してなくても判定をすることができる技能を「Common Skill(一般技能)」と呼ぶ。ただし、使用できるのは専門性の高くない技能(Restricted:Noとなっているもの)に限られ、判定値は(関連能力値-Rating)×5 だけで決定される。

よって「Lie技能が無いから嘘がつけない!」という誠実な世界が生まれることはないが、逆に言えば「達人でも50%でしか嘘がつけない」という非常に嘘がばれやすい世界になっている。

スキルの習得には巻末の索引を利用すると良い。同じ技能でもClass Skillとして習得するか、Racial Skillで習得するかで大きく違って来るので、成長させていくつもりならClass Skill、今後あまり育てるつもりがなければ判定値に有利なRacial Skillで取るべし。

戦闘ルール

一見難解極まるようにも思える戦闘ルールだが根幹部分は簡単。問題は根幹部分へ達するまでの枝葉の部分で緻密なデータのやり取りが絡んでくることなのだが。

戦闘の流れについて簡単に紹介する。 

1.Sighting (発見チェック)

お互いの姿を認識したかどうかをチェックする。どちらかが気付いていない、という状況では以下のSurprise状態となる場合がある。

2.Surprise (不意打ちチェック)

169ページの表に従ってサプライズ判定を行う。PCのAgilityを元にベース値を算出し、相手のAgility値や種族などの修正を加えて最終判定値を決定する。うまくサプライズできると、命中判定に+4、ダメージに+6でき、相手が動く前にd4+1秒間自由に行動できる。 

3.Initiative (イニシアチブ)

このゲームでは1ラウンドは10秒である。ここで、イニシアチブとは「行動を始める時刻」を表し、「d10+(Agility or Intelligence)修正値」で決定される。全ての行動には「完遂に要する時間」が厳密に決まっている。

例:ロングソード(スピード:5)を振るファイターのイニシアチブが5となった場合

イニシアチブ5のキャラクターは1ラウンド目の5秒目に行動を開始する。ここで、武器のアクション(剣を振り下ろす)にはスピードの半分(端数切り上げ)を要し、元の位置に戻すのに残りの時間を必要とする。つまり、5秒目で剣を振り下ろし始め、7秒目のラストで剣を振り下ろし終わり、9秒目で剣は元の位置に戻る。
防御側は5で「剣が来るぞ」と目視で判断し、5秒目でバックラーを構え始め、6秒目に構え終わる。
10秒目の行動が終わった段階で、Resolution(結果書き込み)に移行する。この時点で初めてダメージなどが正式に適用される。

次のラウンドでも同様にイニシアチブを求め、行動を開始する時刻を決定する。なお、前ラウンドの行動が10秒目の時点で終わらなかった場合、まずその行動を最後までやり遂げ、その時点でイニシアチブを決めて、行動を開始する時刻を改めて決定する。

例:ロングソード(スピード:5)を振るファイターのイニシアチブが8となった場合

8秒目で剣を振り下ろし始め、10秒目のラストで剣を振り下ろし終わった時点でラウンドが終了する。このとき命中していれば、ダメージを与えているものの自分の剣は相手の体に接触して残っている。第2ラウンドの最初の2秒を使って剣を元の位置まで戻してから、このラウンドでのイニシアチブを決める。これが3だった場合、第2ラウンドは5秒目から行動を開始する。(前ラウンドのアクション残り2+イニシアチブ3で、行動開始5になる)

時刻と時間の考え方が入ってきているので、ケアレスミスをしがち。5秒目から2秒間の行動を取ると、それが終わるのは6秒目の最後で、次の行動は7秒目の頭から始まる。

移動も何秒間移動するかを宣言して解決する。移動にはwalking(歩き)、jogging(駆け足)、running(全力ダッシュ)の3種類がある。急な加速・減速・急ターンにはAgilityチェックが必要で、失敗すると転んでしまう。

1ラウンドでできる行動は時間以外には制約がないので、移動・攻撃などをうまく組み合わせて行動することになる。 

命中判定

命中判定時にはダーツの的を見ることになる。

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d20を振って、高い出目(この場合は17-20)だと狙った部位に命中し、13だと狙った位置から下、14だと左、15だと上、16だと右にそれる。つまり、胴体などを狙うとちょっと逸れても命中してくれるが、頭を直接狙っていくと、ちょっと狙いから逸れただけで攻撃を外してしまう。

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部位は20箇所以上あり、「その位置から右に逸れるとどこに命中するんだ?」という質問には、絵を見せて的を重ねて判断することになる。

防御側はParryスキルを使って、武器で受ける・盾で受ける・腕(狙われた以外の身体部位)で受けるなどの行動をとることができる。攻撃が命中した場合は、防具の効果を適用してダメージを減少した後に、命中した部位のEnduranceを減らす。ちなみに、このゲームでは「防具が減らしたダメージ」とは「防具が代りに喰らったダメージ」のことなので、Parry(受け)に使った武器や盾や腕は簡単に壊れる。

呪文紹介

Imagineの呪文は自分の中の魔力(Aura)を引き出して使う「Aura Magic」と、神に祈り(Pray)を捧げて力を借りる「Divine Magic」である。

ぶっちゃけた話、魔法使い呪文と僧侶呪文に分かれるわけだ。

プレイヤーズガイドでは、両者20レベルまで各10個ずつくらいが紹介されているが、マスターズマニュアルには「Aura Magic 1000レベル」なんてのも載ってたりする。ここでは呪文の習得の仕方、掛け方を説明する。

Aura Magic

必要スキル:Scroll Knowledge

魔法使い関連のクラスはMage、Alchemist、Mentalist、Sage、Trickster、White Witch、Gray Witch、Black Witchとあるが、Aura Magicを最初から使えるのは基本ルールではMageだけである。他クラスではかなりレベルアップしてからでないと使用は困難なので注意。初期段階ではd4+2個の魔法を習得している。

記憶呪文数

スペルキャスターは事前に使いたい呪文を記憶しておく必要がある。もちろん、呪文書やスクロールを読んで学習したことのある呪文から選択する。(要:Scroll Knowledge判定)

各キャラクターで、Knowledgeの能力値によってMemorization Points (MP)が決まっており、一度に記憶できるポイントは

(キャラクターのGoal+1)×MP

となる。

例:KNW15(MP8)でGoal 6のキャラクターは、(6+1)×8=56

スペルキャスターは自分のMPと同じレベルまで呪文を記憶することができる。上の例では、7レベル呪文を8個取ったり、1レベル呪文を56個取ったり、各レベル2個ずつ取ったりできる。記憶するには(呪文のレベル×5分)の時間を必要とし、一旦記憶した呪文は(30-呪文のレベル)日おきに勉強し直すことで記憶を維持しておくことができる。 

呪文の使用

1.Auraの制御

記憶しておいた呪文を使うには、Auraを制御する必要がある。どれだけのAuraを扱えるかは次式によって決定される。

(Scroll Knowledge使用者のTitle×2)+ボーナス*

*Social SkillのMetaphysicsを習得している者はボーナスで+1される。スペルキャスターはこの値のレベルまでの魔法を使用することができる。

例:KNW15(MP8)でGoal 6(Titleは3)、Metaphysics習得済のメイジ場合

(3×2)+1=7 となる。

2.Auraの使用

呪文に使用できるAuraのことを「Aura Pool」(能力値のAuraと同じ値)と呼ぶ。実際に呪文を使うには記憶しておいた呪文を1つ選び、Auraを何点使うかを決定して実行する。Imagineでは、何点Auraを叩き込むかによって、呪文の威力が変化する。

例:Produce Smoke (2レベルのAura Spell)を詠唱した場合

使用するAura1点毎に、効果半径1フィート・距離3フィート・持続時間5秒の効果を得る。つまり、10点叩き込んだ場合は効果半径10フィート・距離30フィート・持続時間50秒となる。もちろん、大量に使いすぎた場合(一度に22点以上、1分で121点以上)はペナルティが発生する。 

3.使用したAuraの回復

回復の割合は、使用者のTitleによって決定される。Title1のときは1分で1点回復し、11以上になると1秒で5点回復していく。

Aura Magicのまとめ

Aura Magicでは「記憶した呪文」と「呪文を使用するためのエネルギー」が分割されており、「何の呪文を使うか」だけではなく、「どのタイミングでどの程度の威力で使うか」も吟味して作戦をたてる必要がある。

Divine Magic

必要スキル:Divine Knowledge

これを習得してないと、呪文を唱えることができない。 

記憶呪文数

まず、呪文を覚える際にDivine Knowledge判定に成功しなければならない。

記憶できる数の算出はAura Magicと同じで、一度に記憶できるポイントは

(キャラクターのGoal+1)×MP

となる。ただし、Aura Magicと異なり一旦呪文を使用すると記憶から消えてしまう。 

呪文の使用

Pietyの制御

Aura Magicとほぼ同じだが、Auraの代わりにPietyを用いる。制御できるPietyは次式によって決定される。(この数値をPiety Control PCと呼ぶ)

(Divine Knowledge使用者のTitle×2)+WIS修正+ボーナス*

*Social SkillのTheologyを習得している者はボーナスで+1される。

スペルキャスターはこの値のレベルまでの魔法を使用することができる。

一度に記憶できる呪文数の上限は

(覚える呪文のレベルの合計)≦(スペルキャスターのPiety)

となっており、呪文の効果はPCの数値によって変化する。 

Divine Magicのまとめ

神から与えられた呪文の中から使用したい呪文を記憶して使うというD&Dのクレリック呪文に近い方式。

呪文全体まとめ

実はImagineでは魔法的なこともスキルで代用できるので、無理してメイジやプリーストを選択する必要はなかったりする。例えば、Healingは呪文で使うと10秒詠唱して(d4+1)×PCポイント回復するが、スキルのHealingでは10秒準備して(d6+1)×Titleポイント回復する。

とは言え、レベルが高くなっていくとスキルなどではとても追いつかなくなる程凶悪になるので、キャンペーンをプレイする!という場合にはスペルキャスターの方をオススメする。

レベルアップ

キャラクターの強さを表す「レベル」だが、Imagineでは「Title」と「Goal」で表現されている。一般的RPGで使われる「レベル」が「Goal」に該当する。(スタート段階のGoalは0)

そして3つ「Goal」が上昇する毎に「Title」が1つ上昇し、新たな称号とクラススキルとを獲得する。

Knightの例が下記である。

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各クラス毎に「Goalが上昇した場合」「Titleが上昇した場合」の成長の仕方が決まっている。

例:Knightの場合

Goalが上昇:スキルポイント+17、5%の確率でPIE+1、AGL+1

Titleが上昇:Piety Control+2、Attack Tableが1つ改善(1,3,5,8)

色んなスキルが使えるようになるものの、死に安さは変わらないという成長システム。ちなみに、マスターズマニュアルを導入することで87Goalまで成長させることができる。

キャラクターメイキング:ハイランスの場合

実際のキャラメイクを順を追って紹介する。流れはキャラメイクサマリーと同じなので、適宜参照しながら読んで頂きたい。

GM:さぁ!楽しい楽しいImagineのキャラメイクだ!

ハイランス:いやだよう・・・D&Dがいいよう・・・

GM:つべこべ言うな!やると決まった以上は泰然自若としていろ!


Step.1 必要な物を集めよう

ハイランス:仕方ない、付き合ってやろうじゃないか。

GM:良い覚悟だ。漢たるもの、あきらめ所が肝心だからな。

ハイランス:必要なものは?

GM:キャラシートはこれだ!コピーすると薄いレイアウト枠が消えてしまうから、印刷したものそのままだ。

ハイランス:ダイスは何を使うんだ?

GM:D&Dやアースドーンやってるときと同じで問題ないぞ。

ハイランス:やたらd4使うんだな。足りるかな?

GM:マジックミサイル用に大量に持ってるだろ。 

ハイランス:すまん、筆記用具がボールペンしかないんだ。シャーペン貸してくれ。

GM:お前に貸すと戻ってこないからな 一番ぼろい奴を貸してやろう。

ハイランス:・・・おい! これは俺が貸してた奴じゃねえか!

GM:あれ?そうだっけ? まあ、いいや。準備はできたな。

 

Step.2 能力値を決めよう

GM:まずは能力値を決めよう。 作り方は「Adventurer」で作るぞ!

ハイランス:ほいしょっと・・・・(コロコロコロコロ)・・・・・

GM:ほほう・・・中々出目が良さそうじゃないか。

ハイランス:ああ。 まるで俺じゃないみたいだ

GM:出目を言ってくれ。

ハイランス:STR18、AGL15、VIT12、INT11、WIS13、KNW13、APP15、CHM12、SOC14、AUR15、PTY14、WIL14 以上だ。

GM:確かにお前らしくないな 戦闘系の騎士はできそうじゃないか。能力値変換はするかね?

ハイランス:3点減らして1点上げるのか・・・せっかく平均的に良いのにもったいないな。 やらないよ。

 

Step.3 性別を決めよう

GM:性別は男でよいな?

ハイランス:設定変えたくないな。男でいこう。

 

Step.4 種族・クラスを決めよう

GM:種族はどれにする?

ハイランス:たくさんあるんだな・・・騎士(Knight)が出来る奴はどれだ?

GM:ええっと、ケンタウル・街ドワーフ・ダーク以外のエルフ・街人間だな。

ハイランス:ケンタウルの騎士・・・まさに人馬一体だな

GM:ケンタウルでやってみるかね?

ハイランス:やっぱ人間がいいや。名前ハイランスだしさ。

GM:クラスはKnightで決定だな。

ハイランス:密かにDark Knightという手もあるが、今回はKnightで行こう。


Step.5 能力値を修正しよう

GM:街人間は能力値を+3できるぞ。+1を3つに分けてもいいけど、どうするかね?

ハイランス:Knightの必要条件は満たしているからなぁ・・・戦闘キャラとしてAGLかVITを強化したいな。

GM:VITが低めだから、病気や毒に対する抵抗力が弱くなってるぜ。こっちを補うってのはどうだ?

ハイランス:う~ん・・・VITもいいけど、ここはAGLにしよう。+3の恩恵はこっちの方がでかいと見た!

GM:この世界、回復法が少ないぜ?いいのか~?

ハイランス:VIT増やしたって死ぬときは死ぬさ(キッパリ)

GM:悟りきってるな。

ハイランス:それにAGLの関連スキルって50以上あるしな。VITは2つしかないし。

GM:まぁ、耐久力(HPみたいなもの)はSTR、AGL、VITの平均で決まってるからなぁ、これでいいのかな?

ハイランス:これでいいのだ。

 

Step.6 種族情報を追加しよう

GM:街人間の場合は特にないよ。

ハイランス:他の種族では、例えばどんなのがあるんだ?

GM:エルフだと魔法に抵抗があるし、ドワーフだと毒・病気に強いとかだな。

ハイランス:このControl+20%って何のことだ?

GM:魅了や支配などに関連する呪文やスキルに対する抵抗力のことだ。

ハイランス:何だか他の種族も魅力的に見えてきたなぁ。

GM:作り直すかい?

ハイランス:やだ、めんどくさい

 

Step.7 個人の特徴を決めよう

GM:お前さんのキャラの外見をバシバシ決めていくぞ!d100の準備はいいか!

ハイランス:おうっ!

GM:まずは身長だ!

ハイランス:・・・(コロッ)・・・99! こんなところで振ってもなぁ・・・

GM:では6フィート+4d6インチだ。

ハイランス:16だから、7フィート4インチに決定。2.2mかよ!

GM:次は体格だ。STR-AGLを計算すると・・・0だね。Medium体格だ。

ハイランス:バランス悪いとマッチョになったりモヤシになったりするのか・・・

GM:身長と体格が決まると体重がわかるぞ。251+10d10ポンドだ。

ハイランス:316ポンドか・・・142kg!!! ばかでかい兄ちゃんができたもんだなぁ・・・

GM:このゲームでは体重は与えるダメージに効いてくるから、でかいことはいいことだよ♪

ハイランス:体重を乗せて殴るって奴か・・・うん、それならいい感じだ。

GM:利き腕を決めよう。 96-00で両利きだ。

ハイランス:(コロッ)・・・55!だから右利きだね。

GM:次は髪の色だ。

ハイランス:11だから黒ですな。 しかし、髪の色はどれもまっとうだな。

GM:エルフなら00で緑色の髪をゲットできるぜ?

ハイランス:別にいいよ、黒で。次は体毛?髪の色と別に決めるのかよ。

GM:だって髪がブロンドの人だって・・・・で、体毛は何色になったんだ?

ハイランス:ゲーム中にこれが生かされるときが来るんだろうか? 色は黒だよ。

GM:あっそう、じゃあ次は瞳の色だ。

ハイランス:おりゃあ!・・・・・Hazelか。はしばみ色って奴だな。 で、次は肌の色・・・

GM:肌の色はGMが決めることになってるんだ。

ハイランス:なんじゃそりゃ?・・・どうでもいいが、このルビーって色だけは勘弁してくれ

GM:そうか、じゃあPaleにしておこう。 黒髪美形騎士としてがんばってくれ。

ハイランス:身長2m20cm、体重142kgの長髪美形か?

GM:移動距離なんかはAGLで全部決まってるから全部書き写してくれ。

ハイランス:了解。次は重量計算か。持てる重さは自分の体重×Load Limitだな。

GM:STR18だから×1.7倍。自分の体重に掛け算して・・・537.2ポンド・・・241kgまで!

ハイランス:60kgまでは「重量なし」扱いか・・・化け物ができてしまった気がするな・・・

GM:メイジを肩にのせて全力疾走した伝説のファイターに追いつきそうだな。

ハイランス:やれやれ・・・アライメントは?よくわからんが?

GM:俺もよくわからん イマイチ整理されておらんのだ。

ハイランス:騎士のとこに書いてあるようにActive-Goodでいいや。

GM:残りは言語か。 え~と・・人間の会話だけね。

ハイランス:具体的には決まってないのか?

GM:各GMの世界観にあった言語を用意しろ、とマスターズマニュアルに書いてある。

ハイランス:なるほどね。

GM:そこに「GMは『言語そのもの』を作る必要はありません、名前だけで結構です」との注意書きがある。

ハイランス:ひょっとしてドワーフ語を文法から全部作ろうとした奴がいたんだろうか?

GM:ファンがエルフ語辞典を書いたりすることはあるけどね・・・

ハイランス:GMがわざわざ自分のセッション用に言語を作ることがあるのか?

GM:こんなRPG作る集団の友人の中には、そんな奴が一人位いてもおかしくないぞ

ハイランス:確かにな

 

Step.8 修正を加えよう

GM:街人間は育った場所で違うから、どれか1つ選んでくれ。

ハイランス:「City」「Town」「Village」か。大きさで決まってるようだな。 技能が良いから「City」にしよう。

GM:クラスのスペシャルモディファイアーの欄も書き写しておいてくれ。

ハイランス:おっけー!

 

Step.9 技能を決定しよう

GM:次はいよいよスキルだな。 表を全部見なくてもいいよ。

ハイランス:この種族とクラスのページに載ってるやつだけでいいんだろ?

GM:ああ。

ハイランス:KNWが妙に高いから、全部スキル覚えておつりが来るんだが。

GM:クラススキルは必要タイトルに成長するまではコモンスキル扱いだからね。

ハイランス:そうか・・・ちっ、全然成功しないぞ!

GM:将来を楽しみにしておけよ。 余ったスキルはサクリファイスして他のスキルに加えられるぞ。

ハイランス:じゃあ、そうして消費しておこう。

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Step.10 装備品を整えよう

GM:お前さんのSOCは14か・・・裕福な商人の生まれだね。15以上は貴族だったのに。

ハイランス:ちっ、残念。 で、どうやって決めるんだ?

GM:SOC14だから基本が6d8gpだ。

ハイランス:ほいしょっと・・・16!!しょぼい!

GM:次にd100振って。

ハイランス:よいしょ・・・74

GM:じゃあ、16×4で64gpだ。

ハイランス:持ち直したが、ろくな装備が買えん!辛いなぁ。

GM:T&Tみたいでいいじゃない。最初のキャラメイクのときの買い物って楽しいじゃん?

ハイランス:そりゃそうだけどさぁ・・・金属鎧なんて夢のまた夢だ・・・

GM:安い皮鎧を重ね着してアーマーを強化するしかないだろうね。

ハイランス:重い鎧は命中判定なんかにもペナルティが来るしな。低レベルのうちは仕方ないか。

・・・買い物中・・・

GM:できたかい?

ハイランス:うむ。 一番下にレザースーツ(全身鎧)、パディングのロングシャツにフルヘッドギアだ。

GM:首と腹の部分の装甲を厚めにしたか。妥当だね。

ハイランス:武器はロングソードで、楯はミディアムプレートだ。余った9gpで日常グッズの買い物をしよう。

GM:グッズはそんなに高くないから、ブーツでも買ったら?

ハイランス:おおっと! じゃあハードレザーのハイブーツでも買っておこう。残り8gp1spだ。

 

Step.11 戦闘データを決定しよう

GM:君はKnightだからアタックテーブルは「Novice」を使ってくれい。

ハイランス:了解!

GM:p195を身ながら部位別耐久力を計算してくれ。

ハイランス:端数は?

GM:切り上げだよ。 書き込んだら、次は能力値を元に戦闘データを書き込んでくれ。

ハイランス:能力値欄から写すだけだな。軽い鎧だからペナルティがこないのが嬉しいね。

ダメージ+5 / 防御-3 / 命中判定+2 / イニシアチブ-7 / 武器スピード-3

GM:防具はそれぞれ装備する位置に合計を書き込んでくれ。重ね着には問題ないだろう?

ハイランス:下地がレザーでフレキシブル、鎧もパディングでフレキシブルだから重ね着は問題ない。ハードレザーのブーツも、上着にはかかってないから大丈夫。

GM:ほら、もうキャラメイクが終わったぞ! 案外簡単だっただろう?

ハイランス:ルールブックが破綻してないし、索引が充実しているから途方に暮れることはないな。

GM:やっぱ良いゲームなんだってば。

ハイランス:そりゃあ、やってみないことにはねぇ・・・・

GM:じゃあ実際やってみよう! お前が言い出したことだし!

ハイランス:・・・・・(墓穴を掘ってしまった)・・・・・・

Imagineセッション:PC紹介

2001年当時シスタープリンセスが流行っていたこともあり、それにハマっているPLを主人公(PC1)としてシナリオを作って遊ぶことになった。1on1はキツいので、他PL2人にお供PCを作ってもらって行った。

あにぃ Mage

本セッションの主人公。外見は身長195cm、体重105kgの巨漢魔術師で、「皆のために服を作る」「敵が出たら精神攻撃を行う」「妹との会話を受け持つ」が仕事。

Class:Mage 1st Title/0th Goal

Attributes:

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Endurance 18 (Shock 54) / Perception 15% / Affinity 15% / Fortune 16%

Description:Male 6'6''Tall , Medium frame , 234lb , brown eyes , white hair , Ambidextrous , pale skin , 19years old

Alignment:Active Good

Resistance:Magic 60% / Illusion 15% / Control 75% / Poison 60% / Disease 55%

Genesis Statistics:+1 to hit melee , +0 to hit missile , +2 melee damage , -0 defensive adjustment , -8 Initiative , -0 weapon speed , heals 2 per day , +2 Aura control , +10% morale adjustment , -15% control adjustment

Movement(hour/10 sec/1 sec) Walk 4miles/40feet/4feet : Jog 8miles/80feet/8feet : Run 12miles/120feet/12feet

Skill (Racial Skill) Cheat 36% / Lie 92% / Listen 72% / Meditate 35% / Move Unheared 31% / Move Unseen 33% / Street Knowledge 46% / Law 30%

Skill (Social Skill) Writing 18% / Storytelling 15% / Scribing 33% / Recite Poetry 48% / Painting 25% / Metaphysics 24% / Librarian 55%

Skill (Class Skill) Detect Magic 40% / Scroll Knowledge 50% / Herb Lore 25% / Weapon Knowledge 21% / Cartgraphy 20% / Decipher 10% / Detect Aura 30% / Identify 20% / Absorb Aura 25% / Levitation 20% / Artifact Lore 15% / Scrying 15% / Telekinesis 25% / Planner Lore 20% / Potion Lore 15% / Rune Lore 10% / Cryokinesis 30% / Empower 10% / Pyrokinesis 20% / Sense Projection 10% / Electrokinesis 10% / Spirit Travel 5% / Thought Projection 5%

Spell Casting:Aura Control 5 / Aura regeneration 1 per minute

Spell:Produce Clothing / Slumber / Mind Beast

Attack Skill : Begginer

メアリ Warrior

パーティ内の資金をほぼ全て腕の防具につぎ込み、最強の小手を装備している戦士。片手でグレートソードを操り、来た攻撃は全て腕で防ぐという豪気で素敵な戦闘スタイル。盾や武器でパリーするよりも、腕でパリーした方が成功率が高いことに由来する。戦闘は任せろ、ストーリー部分の会話はあっちに行け!というわかりやすいスタンスのPC。

name:メアリ 

Class:Warrior 1st Title/0th Goal

Attributes:

スクリーンショット 2021-11-13 11.25.00


Endurance 26 (Shock 78) / Perception 14% / Affinity 14% / Fortune 13%

Description:Male 6'1''Tall , Medium frame , 213lb , brown eyes , blonde hair , right handed , pink skin , 19years old

Alignment:Active Neutral Good

Resistance:Magic 40% / Illusion 50% / Control 50% / Poison 65% / Disease 60%

Genesis Statistics:+2 to hit melee , +2 to hit missile , +5 melee damage , -4 defensive adjustment , -8 Initiative , -2 weapon speed , heals 2 per day

Movement(hour/10 sec/1 sec) Walk 6miles/60feet/6feet : Jog 12miles/120feet/12feet : Run 18miles/180feet/18feet

Skill (Racial Skill) Herb Lore 22% / Lie 54% / Listen 23% / Meditate 24% / Move Unheared 41% /Move Unseen 39%

Skill (Social Skill) Armoring 45% / Dancing 76% / Riding 70% / Running 97% / Soldering 61%

Skill (Class Skill) Body Parry 88% / Shield Parry 68% / Weapon Parry 85% / Weapon Knowledge 89%

Attack Skill : Novice (Great Sword 6d6+1)

Armor : 47 in both hands , 18 in other parts

エンテ Priest

回復は任せろ、ストーリー部分の会話はあっちに行け!というわかりやすいスタンスのPC。

name:エンテ

Class:Priest 1st Title/0th Goal

Attributes:

スクリーンショット 2021-11-13 11.26.27

Endurance 12 (Shock 36) / Perception 13% / Affinity 16% / Fortune 16%

Description:Male 6'1''Tall , Medium frame , 188lb , green eyes , black hair , right handed , black skin , 24years old

Alignment:Active Good

Resistance:Magic 30% / Illusion 40% / Control 30% / Poison 25% / Disease 20%

Genesis Statistics:heals 1 per 4days

Movement(hour/10 sec/1 sec) Walk 3miles/30feet/3feet : Jog 6miles/60feet/6feet : Run 9miles/90feet/9feet

Skill (Racial Skill) Herb Lore 34% / Listen 44% / Set Traps 8% / Track 10%

Skill (Social Skill) Bake cook 16% / Chirugeon 24% / Theology 23%

Skill (Class Skill) Bless 40% / Detect Evil 39% / Divine Knowledge 34% / Healing 38% / Weapon Knowledge 14%

Spell Casting:Piety Control 3

Attack Skill : Begginer

Imagineセッションレポート「あにぃとスノボの夢」

「もしかして、ボクがきちんと誘ったら・・・あにぃだっていいよって言ってくれるかもしれないよね?」

あるところに12人の妹を持つ、不思議な縁に絡め取られた男がいたそうな。

その名を「あにぃ」と言う。

彼の妹は揃いも揃って自分の兄に愛・好意・尊敬・敬慕などその辺の感情を溢れさせていた。

あにぃはその中でも「体操服で早朝ランニングに誘ってくれるスポーツ少女:衛」に対して「12人も大切な妹がいるけど、どれか一人選べって言われたら俺の中ではお前だぜ、衛」という都合の良い感情をプレイステーションの規制範囲においてたぎらせていたのであった。

衛「あにぃ!今度スノボ行こう!滑りまくろうよ!」

あにぃ「行くよ、もちろんさ。衛のお誘いだもんな」

「マイシスターからお誘いが来て、断る兄がいるものであろうか」と、もはや流れるように(台本に書いてあるかのように)滑らかに返事を繰り出し、買い物の約束までする二人。

あにぃ以外のPCは「なるべく妹には関わらない」「話は他所でやれ」というなげやりスタイルを選択。多分、この時点で二人してウィスキーを1本空けていたのも要因ではあろうが。

衛との待ち合わせ場所に熱いパッションを込めて向かっていくと・・・

GM「衛の周りを6人の男たちが取り囲む」

男たち「(衛に向かって)貴様か、この世のバランスを崩そうとするものは!」

あにぃ「なぜ衛を襲うんだ!」

男たち「貴様ら、兄妹の間で契ろうとしておるだろう?」

あにぃ「契りたくても契れないぞ!だって全年齢対応のプレイステーション作品じゃないか!」

男たち「(無視して)貴様らの行為はこの世界のエントロピーを増大させ、破滅へと導くものだ。今、この世界には12のエントロピー源がある。その中でも一番大きいのがお前だ!」

あにぃ「衛が危ない!・・・でも、俺にできることは・・・精神攻撃の準備のために集中」

ピンチに陥っている妹の目の前で、身動き一つ取らずに硬直しているあにぃ。実際は妹を助けるべく敵の精神乗っ取りの準備をしているのであるが、傍目にはとてもそうとは見えない。

GM「男たちは衛に攻撃!あ、手にクリーンヒット。ダメージは・・・衛の右腕が切り飛ばされた」

一同「おーい!」

腕が切り飛ばされて出血で気を失う衛・・・何もできずに絶望するPCたち。絶望の淵に押し出し寸前のPCたちの前に、光り輝くばかりの「あにぃ」が現れた!

GM「空から、全能力値20にしたあにぃが降って来た」

理想的あにぃ「我が妹に手を出したな!許さんぞ!」

理想的あにぃは自分の剣を抜き、男たちに向かって行った。

GM注:ここでは理想的あにぃが圧倒的戦闘スペックで男たちを簡単に撃退するはずだったのだ。悪党を追い払った後、衛の好意が理想的あにぃの方に向いてしまう・・・という話にするはずだったのだが。

GM「敵の剣が理想的あにぃの下腹にヒットして・・・アーマー抜けて・・・バイタル器官だから・・・」

バイタル(vital)器官:ここにダメージが入ると(受けたダメージ)%で気絶したりすることがある。

GM「下腹だから・・・4%でみぞおちに入る・・・04!入った」

10秒間もの間、呼吸困難になって行動不能になってしまった理想的あにぃ!

1秒ごとに行動を解決していくImagineの戦闘において、10秒何もできないというのは死んだも同然。

GM「もう一人の敵の剣が理想的あにぃの下腹に命中・・・仕方ないよな・・・3%でみぞおちに入る・・・01!入った」

さらに15秒の間呼吸ができなくなった理想的あにぃ!なんと謎の男に剣を振るうまもなく倒されてしまった!

あにぃ「理想的あにぃはどうなりました?」

GM「下腹を完全に切り裂かれて出血多量で死んだようだね」

エンテ「敵はどうなりました?」

GM「男たちは『もう世界のエントロピーを増大させるようなことはできまい。撤退だ!』と言って消えた」

その場には腹を切られて死んだ理想的あにぃと、腕を切り落とされて気を失った衛が残された・・・ちなみに、本物のあにぃは精神攻撃で1体を倒していたので、理想的あにぃよりも立派だったりする。

他のPCたちは「本物のあにぃを倒して、理想的あにぃに寝返ろうか」「あっちの方が強そうだもんな」などと心温まる相談などをしていたが、寝返る先の対象があっさり死んでしまっては何にもならない。

衛はエンテのリザレクションスキルで腕の応急処置をした後、病院に放り込まれた。最新の治療により一命を取りとめ、腕を繋ぐことも無事成功したようだ。

男たちの言葉が気にかかり、とりあえず衛以外の11人の愛する妹たちに電話をして安否を尋ねることに。

可憐「お兄ちゃん!さっきは危ないところをありがとう!お兄ちゃんこそ怪我は大丈夫?」
花穂「お兄ちゃま!さっきはごめんなさい!花穂がドジっ子だから・・・」
咲耶「お兄様!さっきはかっこよかったわ!命をかけて私を助けてくれるなんて・・・」
雛子「おにいたま!ヒナとっても怖かったよぉ~」
鞠絵「兄上様・・先ほどは療養所まで助けに来ていただいて・・・」

あにぃ「(俺は助けに行ってないぞ? あいつ、妹たちを助けて回って最後に衛のところに来たのか?)」

白雪「いやーん、にいさま、助けていただいて、電話も頂いて姫とっても嬉しいですの!」
鈴凛「アニキ!大変だよ!メカ鈴凛が誰かに壊されちゃったんだ!えーんえーん」
千影「やぁ・・・・・・・・・兄くん・・・・さっきは君の影に助けられたよ・・・・・・・・」
春歌「兄君さま!先ほどは護衛の身でありながら、兄君さまに助けられるとの失態を・・・」
四葉「先ほど、四葉たちを襲った暴漢たちを四葉はチェキして正体を暴いてやるのデス!」
亞里亞「兄や・・・くすん・・・怖かった・・・・・・・」

あにぃ「やっと全員分の安否を確認したぞ!・・・・・疲れた・・・・・」
GM「俺が一番疲れたんだがな」

どうやら、この理想的あにぃは全ての妹たちを謎の男たちから守りぬいてきたが、最後の最後、衛のところへ来たときにやられてしまったらしい・・・・・・可哀相な男だ。

全員の無事を確認した後、理想的あにぃの元へ行くと・・・・・・

GM「君を除いて、周りの時間が止まっている」

あにぃ「はぁ?」

GM「理想的あにぃは擬態を解いたようだ。全く別人の、グレイのような宇宙人が横たわっている」

あにぃ「はぁ?」

宇宙人「我が名はグレイ・・・・灰色の男ザ・グレイだ」

あにぃ「はぁ」

グレイ「私は世界の均衡を保つ為、振り子を振り切ってしまわないために行動している」

この宇宙人の話によると、今この世界にOrder of Orderという教団の男たちが来ているらしい。彼らは完全なる秩序に基づいた世界の構築を狙っているという話だ。

彼らの主張とは
・この世界にはその秩序を乱す存在がいる。
・それはアライメント:インモラルの行動を取る輩、兄妹間で契ろうとする者どもである!
・しかも12人もいる上に、お互いで兄を取り合っているという姿はケイオスでインモラルだ!
・そんな奴らは速攻で抹殺し、世界を秩序と道徳で満ち足りた世界に作り変えなくてはならん!
というものらしい。作戦遂行のためにOrder of Orderの暗殺者が何人か送り込まれたそうな。

グレイ「私はお前たちを理解するわけでも、納得して肩入れするわけでもないが、秩序よりに天秤が傾いてしまうのを見過ごすわけにはいかない。そこでお前は、この世界の平衡を保つ為、妹たちとインモラルなアライメントの行動を取るんだ。世界のエントロピーを産む12の光を、奴ら教団のものから守らねばならん!あにぃ、お前にできるな?」

あにぃは世界の均衡をたもち、Order of Order教団の一方的支配を免れるべく、妹たちとの(プレイステーションの規制範囲内で)インモラルな行為に磨きをかけようと決心を新たにするのであった・・・

あにぃはこう言い残して死んだグレイから「変身ペンライト」を手に入れた。これを使うと、目の前の妹が最も望む兄の姿に変身することができる。彼の戦いは今始まったばかりなのだ!

ちなみに、ほかのPCたちは「PL1が悶えてるよ!もっとやれぇ!」などと言いながらずっと酒飲んでいた。


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