前世漂浪編(真女神転生TRPG覚醒編)キャンペーンレポート
大和・奈良・戦国・幕末・現代の各時代を舞台にして、前世からの因果に翻弄されながら転生していく若者たちの苦悩を描くキャンペーン。
前世でPCたちが輪廻の呪いを掛けられるところから本格的にキャンペーンが始まるはずであったが、「ラスボスが成功率98%の判定のところで99を出してファンブルする」という大惨事を2回連続で繰り出してしまった。
結果として「前世に呪いが掛けられることは無かった」という、事件が発生しなかったエンドを迎えてしまったという稀有なキャンペーン。
キャラメイクや設定作成に時間を使い、セッションを2回行ったがメインストーリーが始まらずに終わった。
キャンペーン基本設定
PCたちには50レベルのご先祖様キャラがいるが、彼らが退治した悪魔の策略により負の輪廻の鎖に囚われてしまいます。「輪廻の鎖に魂を引かれた者達」は歴史上何度も現れ、この悪魔と対決してきたといいます。
PCたちは各時代に転生しながら、ご先祖様キャラの能力や知識を思い出しつつ、この悪魔と戦っていきます。最終的にはこの悪魔を滅ぼし、自らの鎖を断ち切ることを目的とします。
現代と奈良時代以外のキャラはランダムで決まります。前世に貴族でも、現世では1000人の雑兵の1人だったり、前世では飢えて死んだ百姓であっても、現世では大名だったりします。時代を超える毎に設定はランダムで変更されます。
おおまな流れ
第壱話:現代~大和時代
現代で普通に生活していたPCたちは怪奇事件に巻き込まれます。そのときに、意識は時代を遡り大和時代へと飛びます。そこで転生を繰り返しながら生きていく運命を背負うことになります。第弐話 奈良時代
第参話 戦国時代
第四話 幕末
第五話 現代
第六話 総集編(舞台は現代)
運命の糸を紡いできたPCたちは自分たちの絆を確認し、血の命ずるまま自分たちの宿命に立ち向かっていきます。
(この流れのはずでしたが、第弐話で打ち切りに・・・)
キャラクター紹介
キャラクターは現代/大和時代/奈良時代の名称を記載。
PC1:闇野美月/桂/氷雨の君
現代(闇野美月)はツインテールで浮世離れした転校生で天文部所属。
先祖(桂)は弓とウィッカに通じた天女で、月光にぬれた夜の森の支配者、空飛ぶ獲物を追う不思議な女狩人。
奈良時代(氷雨の君)は陰陽術に通じたナルシストで、異母妹を溺愛する貴族の少年。
PC2:長谷川友宏/羽咋称公/大仏像
現代(長谷川友宏)はそつなく仕事をこなす数学教師。
先祖(羽咋称公)は武器・トリック・魔界魔法・ESPの使い手。奈良時代は大仏像。
PC3:潮上清衣/榊清衣/鑑真
現代(潮上清衣)は沖縄生まれでやや暗い性格の女子中学生。
兄であるPC9(潮上真理)の住んでいる東京に進学希望。
先祖(榊清衣)は風水の使い手で、身体に妖刀が埋め込まれている。
奈良時代は鑑真。
PC4:榊千影/千影/農家の娘
現代(榊千影)は東京在住の女子中学生。
PC3(潮上清衣)とは生き別れの双子の姉妹であるが、認識はない。
先祖(千影)は大陸から渡ってきた忍びの術を使って化け物退治を行っている。
奈良時代は農家の娘。
PC5:ペイオース/ペイオース/道鏡
「アースお助けセンター」にて1級神2種非限定女神として勤務中で、東京を襲う時空の歪みに関する調査を命じられた。
先祖の時代では日本中のたたり神を説得して鎮めて回っていた。
奈良時代は道鏡。
PC6:幻木阿司弥/貴族の娘
現代(幻木阿司弥)は猫耳工大自動車部所属の大学生。出前を取るため電話をかけたところ、何故か「アースお助けセンター」なるところにつながってPC5(ペイオース)が降臨した。
先祖(幻木)は抜刀術・PK・ESP・チャネリングの使い手で、自分の力を試すために旅に出ている異国の貴族。水色の着流しを着て、2本の刀を腰に下げている。
奈良時代は貴族の娘。
PC7:ミュウ/藤原百川
現代はカメラを持ち歩き、超常現象をカメラに収めようとする普通の女子中学生。
先祖(ミュウ)は魔界魔法と蟷螂拳を修め、悪魔から剥ぎ取ったと思われる皮を全身にまとい、背中には羽が生えている。PC9(ジグミ)に懐いている。
奈良時代は藤原百川。
PC8:天宮伊織/日雨の命/タイチ
現代(天宮伊織)は女性と見違う程の美貌の男子高校生。実はアームターミナルを持っていてクズノハに所属するデビルサマナーでもある。何かにつけてPC9(潮上真理)に勝負を仕掛けられる。
先祖(日雨の命)は魑魅魍魎を引きつける体質で疎まれて育ったが、カルティケーヤを師匠として神剣の使い手となった。PC1(桂)との出会いに心が救われている。
奈良時代(タイチ)は幼くして両親を亡くし、虐待を受けて盗みを働きながら生活している農家の少年。
PC9:潮上真理/ジグミ/和気清麻呂
現代(潮上真理)は長髪に三白眼で剣道部所属の男子高校生。「イリャ・テッセ」なる力の解放が今生で我らが為さねばならないことであり、そのためには強力な力を持つ「魂人」を覚醒させることが必要であると思っているらしい。
先祖(ジグミ)はウェポンマスタリー・魔道・魔界魔法を修め、自らの作り出したしもべ(ゴーレム)のベリオンと、「器」(エルフで作った造魔)とPC7(ミュウ)と共に住んでいる。
現代編
その日、他力本願寺にオーディンからの電話が掛かってきた。
「東京において時空の歪みが検出された。すぐに調査に掛かるように」
ペイオース(PC5)はとりあえず、幻木(PC6)の安否を確認するため猫耳工大へと足を運ぶことにした・・・
DM「猫耳工大の裏手まで来たところで、君の前に黒い靄のようなものが立った」
ペイオース「これが例の時空の歪みかな? 様子を見守りますが、どうなりますか?」
DM「では、その靄の中から旧日本軍の兵士が銃剣と毒ガスボンベ背負って突撃してきた。『おのれ~鬼畜米英めぇぇぇぇ!これでもくらえぃ!』などとわめいている」
ペイオース「なんじゃぁそりゃぁぁあ!」
とりあえず説得したり状態異常を回復させる魔法をかけてみるものの、効果無し。25レベルのマッドガッサーにHPをガリガリ削られていく50レベルのペイオースの姿が。
なんとか倒すことはできたものの、しばらくすると兵士の姿は跡形も無く消えていった・・・
兵士は生身であったし(扱いはマッドガッサーだけど)、悪魔でも無かったので、時空が歪んで迷い込んでしまったものと考えてみた。
ここでオーディンより追加指令
オーディン「よいか、ペイオースよ。時空の歪みが発生するのはこの8人の近くだ」
ペイオース「はぁ」
オーディン「歪みによってどのようなことが起こるかも予想はできておる。そなたは『時空の歪みを説明することなく』これらの若者の命を救わねばならん」
ペイオース「はぁ」
オーディン「ではリストを渡す。このようなことが起こるから注意してくれ」
ペイオース「・・・(読んでいる)・・・何じゃこりゃぁぁぁ!」
DM「彼らの居場所はわかったよ。7人は私立鷹の台中学・高校にいるはずだ。もう1人は猫耳工大」
ペイオース「自動車部部員を捕まえてバイクで学校へ行きます」
起こっては大変なことばかりなので、7人に警告するため学校まで行くことにするペイオース。
とりあえず屋上に1人で居る闇野(PC1)に目をつけて警告にいくが・・・説明が要領を得ず、不信人物として力いっぱい警戒されてしまう。
DM「ではそこへ・・・(コロッ)・・・君」
幻木(PC6)「はぁ、なんでしょう」
校舎に入るでもなく、バイクに腰掛けてペイオースの帰りを待っていた幻木(PC6)は・・・
DM「君の前に黒い靄が立ったかと思うと、中から旧日本兵が現れて君のバイク目掛けて突撃してきた」
幻木(PC6)「何じゃそりゃぁ!」
ペイオース「(慌てて)兵士とバイクの間に割って入ります!」
後者の屋上から空を飛んで駆けつける女神が1名。目立つ目立つ
DM「ではそこへ・・・(コロッ)・・・」
ペイオース「連続はやめて~」
DM「校庭の中央に大きな黒い靄がたった」
ミュウ(PC7)・闇野(PC1)「気付いていいですか?」
DM「気付いたよ」
ペイオース「今度は・・・」
DM「校庭の黒い靄の中からマンモスが現れた」
ミュウ(PC7)・闇野(PC1)・ペイオース「何じゃそりゃぁ!」
ジグミ(PC9)・日雨(PC8)・清衣(PC3)・千影(PC4)「気付いていいですか?」
DM「気付いていいよ」
ミュウ(PC7)「カメラを取り出して写真を撮ります。」
教室内の全員を窓際に集合させて写真を撮りまくるジャーナリスト・ミュウ(PC7)
日雨(PC8)「コンプで調べます。悪魔ですか?」
DM「生身のマンモスだ。悪魔ではないね。マンモスはまっすぐ高校校舎を目指して突進を始めた」
闇野(PC1)「こっちに来るんですか?」
DM「マンモスと目があったよ」
日雨(PC8)「急いで校舎の屋上へ行きます!」
闇野(PC1)が心配になったか、屋上へ急行する日雨(PC8)。前世の記憶か・・・?
ジグミ(PC8)「おのれ、俺に背を向けるか!勝負しろ!」
日雨を追い掛け回す魂人ストーカー ジグミ(PC9)
ペイオース「マンモスに告ぐ!落ち着いて私の話を聞きなさい!」
何とかマンモスを説得しようとするペイオース。でも、しばらくすると消えていった。
ミュウ(PC7)「大変そうだなぁ。(パシャパシャ)」
DM「では、・・・(ころっ)・・・ミュウ(PC7)」
ミュウ(PC7)「はい?」
DM「君の教室の一角に黒い靄が立った。すると、中から特別警察隊が現れた」
ミュウ(PC7)「はいぃぃぃぃ?」
ペイオース「気付いていいですか?」
DM「いいよ、中学校舎だ。『この非国民めがぁぁぁああ!検閲だ!処刑だ!』と言って突っ込んでくる」
ミュウ(PC7)「ひいぃぃぃぃ」
ペイオース「そこへ飛んで行きます。みなさんには眠ってもらいます!」
日雨(PC8)・ジグミ(PC9)「わたしたちもそちらへ向かいます」
もはやバテバテのペイオースたち。皆大変だ。
DM「では、そこへ・・・(ころっ)・・・」
ミュウ(PC7)「今度は何ですか?」
DM「では再び校庭に黒い靄が立ったかと思うと、そこへ大名行列が現れた」
全員「はいぃぃぃぃ?」
DM「中学の校舎へ入ってくる。『下へ~下へ。む!貴様、頭が高いぞ!切捨て御免!』とかやってる」
全員「やめてくれぇぇぇぇええ!」
高校入学に備え、制服の採寸に着ていた清衣(PC3)&千影(PC4)。右手が光って唸ったため、具合が悪くなったと言って清衣(PC3)は保健室へ。自分と生き写しの清衣(PC3)が気になり、後をつけて保健室へ行く近親ストーカー千影(PC4)
DM「では、そこへ・・・(ころっ)・・・」
清衣(PC3)&千影(PC4)「私たちでしょうねぇ」
DM「窓の外(校庭)に黒い靄が立った」
清衣(PC3)&千影(PC4)「今度は何でしょうねぇ」
ペイオース・日雨(PC8)・ジグミ(PC9)「保健室へ行きます!」
DM「では、靄の中から『4公6民!年貢率を下げろ~!』と百姓一揆の群れが現れた」
全員「はいぃぃぃぃ?」
DM「さらに保健室の中に黒い靄が立ち、『拙者と勝負いたせい!』とサムライが現れた」
清衣(PC3)&千影(PC4)「やめてぇぇぇぇええ!」
ペイオース・日雨(PC8)・ジグミ(PC9)「助けに入ります!」
羽咋(PC2)「みんな無事か~」
のんびりとPCたち以外の学生の避難を指導していたお気楽教師羽咋(PC2)の下へも時空の歪みが・・・
DM「学校の上空にB29が現れた」
全員「はいぃぃぃぃ?どうしろと?」
DM「ひゅ~~~~んという音が・・・」
ペイオース「(慌てて)悪魔を呼び出します!出でよ、猛将ヤマトタケルよ!」
いきなり校舎のわきに現れるヤマトタケルノミコト。
ペイオース「ヤマトタケル!テトラカーンよ!」
ヤマトタケル「御意」
神様が空を飛んでいって、爆弾に対して防御壁(テトラカーン)を張って跳ね返す様子が目撃されていたりする。
ペイオース「次で最後!今度はどこ?」
DM「お台場付近に黒船が出現した。巨大観覧車に向かって砲撃を開始しようとしている」
ペイオース「猛将ヤマトタケルよ!砲撃を許すな」
ヤマトタケル「御意」
神様が空を飛んでいって、今度はお台場の観覧車を死守
DM「時空の歪みによって生じた事件はこれくらいだね」
全員「ふぅ~~~~~」(←一斉にため息)
ペイオース「放っておいたらこんなことが毎日起こる・・・の?」
DM「うん」(←あっさり)
ペイオース「オーディンさまの言う通りに前世への旅をしなければならないわけね・・・」
旅立ちの時を間近に控え、若者たちは・・・
日雨(PC8)「クズノハとコンタクトを取ります」
ミュウ(PC7)「写真を現像に出します」
清衣(PC3)「この右手に宿る力は・・・」
ジグミ(PC9)「妹よ、覚醒の時は近いぞ」
たいして何も準備してなかったりする。
大和時代編
時代・舞台設定
時は592年。大和時代末期有力豪族・蘇我氏が台頭してきたころのお話。PCたちは権力争いのため、2つに分けられていた。
注:ここで登場する人物は全てフィクションです。
1.蘇我馬子組:日雨(PC8)・桂(PC1)・清衣(PC3)
建前:崇峻天王が土蜘蛛に魅入られてしまった。天王陛下を助けるために土蜘蛛を退治したい。
本音:聖徳太子とは崇峻崩御・推古即位で了承済み。土蜘蛛征伐を大義名分として陛下の殺害を目論む。実際には土蜘蛛の勢力が入り込んでることはなく、単なる殺害の言いがかりであった。
蘇我馬子に呼び出される日雨(PC8)。
馬子「陛下をお助けするため、王居を調査し、土蜘蛛の術者を探し出して始末せよ」
日雨(PC8)「ははっ」
馬子「もはや陛下にかけられた術が解けぬとなれば・・・お主がすべきことはわかっておるな?」
日雨(PC8)「・・・ははっ」
桂(PC1)「・・・・」
悲しそうな瞳で日雨(PC8)を見つめる桂(PC1)。その姿は肩にとまったリスであった。
一方、超有名風水師が来日していると聞いた蘇我馬子は、早速清衣(PC3)に接触してくる。
馬子「陛下をお守りするため、お主の魔を退ける力を借りたい」
清衣(PC3)「わかりました」
馬子「陛下の王居と、できれば私の屋敷にも結界を張っていただきたい」
清衣(PC3)「かまいませんよ」
自分の計画外のことが起こらないよう、悪魔が侵入できない結界を張ってもらうことに。これが後々PCたちの大きな障害となったりして。
2.聖徳太子組:ジグミ(PC9)・ミュウ(PC7)・羽咋(PC2)・幻木(PC6)・千影(PC4)・ペイオース
建前:蘇我馬子が土蜘蛛征伐と称して妖しい術者を大勢雇い入れている。陛下に仇なすことも考えられるので、馬子が大陸の術者を雇った目的を調査せよ。
本音:崇峻崩御は納得済み。できれば一緒に蘇我馬子をも殺害して、権力を自分に集中させたい狙い。蘇我馬子が陛下殺害を目論んでいるとわかったときに誰かが飛び出して彼を殺ってしまわないかなぁ、という淡い願望も。
妖しい術者を調べるため、これまた妖しい術者の下へ行く聖徳太子。
聖徳太子「有力豪族の蘇我氏が最近怪しい術者を雇い入れている。調査していただけまいか?」
ジグミ(PC9)「ふっ・・・俗世のことには興味がありませんね」
聖徳太子「・・・彼の下には大陸からの術者が多く集まっていると聞く。彼らの所持品と死体はあなたのものだ」
ジグミ(PC9)「・・・くっくっく・・・いいでしょう。我が魔力、存分にその身に刻んであげましょう」
ミュウ(PC7)「わんわん」
そして魔物退治を生業とする冒険者4人パーティ(羽咋(PC2):幻木(PC6):千影(PC4):ペイオース)に話を持っていき、承諾してもらう。
清衣(PC3)「『布陣』をかけて『影壁』を張ります」
稀代の風水師清衣(PC3)の力は偉大であった。なんといっても風水一筋53レベル。いきなり馬子の館と王居には、106レベル以下の悪魔が侵入できなくなった。
羽咋(PC2)「馬子の館にトリック技能を使って潜入します」
DM「結界にはじかれた」(羽咋(PC2)はクドラクと悪魔人合体している)
ミュウ(PC7)「馬子の館に飛んでいく~」
DM「結界にはじかれた」(ミュウ(PC7)はピクシーと悪魔人合体している)
幻木(PC6)「何か無理そうですねぇ」(幻木(PC6)はミジャクジさまと悪魔人合体している)
ペイオース「どうすればいいんだろ?」(ペイオースは女神そのもの)
日雨(PC8)「王居の前で破壊神カルティケーヤ召喚!」
DM「結界にはじかれて中には入れない」(カルティケーヤは106レベルも無いって)
王居調査組(日雨(PC8)&桂(PC1))は積極的に行動せず、とりあえず変化がないか待機。馬子調査組は、よりにもよって調査するPCが皆悪魔人なので結界内に入れず、無為に時間を過ごしてしまう。
時間が経過したので(日雨(PC8)たちを見切った)、馬子軍は準備を整え陛下殺害のため出陣する。もちろん、メンバーに清衣(PC3)は入っている
慌てて彼らの後を追って王居に急行するPCたち。
しかし、馬子調査組には天王陛下をお守りする積極的理由が全く無い(!)ので、とりあえず傍観。見張りや護衛の兵をばったばったなぎ倒して突き進む馬子軍。そして・・・
崇峻「ここが朕の屋敷と知っての狼藉か!」
清衣(PC3)「誰ですか?」
DM「陛下だよ」
陛下を取り囲む馬子軍。大陸から来た猛者ばかりだが、陛下にビビった様子は見られない。土蜘蛛の勢力を確認していない以上、陛下をお助けするのが義務!とばかりに日雨(PC8)&桂(PC1)は屋敷内へ急ぐ。
馬子調査組はやる事ないので、傷ついた王居の兵士たちに回復魔法をかけてまわっていた。
崇峻「我が王家の力、とくと味わうが良いわ!ペルソナァァァァあ!」
ペルソナ:ジンブをアクティブにした崇峻は馬子軍に攻撃をしかける。
崇峻「啓発の光!」
馬子軍は清衣(PC3)とリーダー(馬子本人)を除いて全員シンクロ状態に。
清衣(PC3)「土蜘蛛の力ですか?」
DM「そんなわけないじゃない。でも、君には区別できないかもしれないね」
清衣(PC3)「では『招四神』で霊鳥朱雀降臨!ファイアーブレス!ぼぉぉぉぉ~」
陛下に対して口から炎を噴出す大陸の乙女が約1名。
そして次のラウンド。リーダー目掛けて剣を振り下ろす崇峻。
DM「では、-70%して通常攻撃。(コロッ)・・・66・・・ファンブル」
何を思ったか、いきなり切腹して果てる崇峻天王。
その後、「陛下の仇!」とばかりに日雨(PC8)が一刀両断。倒れた際に兜が外れたので馬子と確認した。仕方ないので「馬子が謀反を起こして陛下を殺害。しかし、仇は討った」ということにして聖徳太子に事態を収拾してもらった。
DM本心
このままでは、未来永劫転生を繰り返す運命も、時空の歪みも登場せずに終わってしまう。この時点では聖徳太子への不信感がさほど大きくないので、仕方なく背中に黒い靄をまとわせてみる。
黒い靄が嫌でも気になったPCたちは、聖徳太子に「聖徳太子から黒い気配がしますので、サイコダイブさせてください」と、お願いに行くことに。恩人でもあるので、「医者にかかるつもりで」受け入れに承諾してくれた。
承諾が無かったら、眠っている隙に屋敷内へ集団テレポートしてサイコダイブする、という計画だったそうだ
聖徳太子の精神の中には夢魔のようなものが巣食っていた。(こいつが時空の歪みだったりする)もはや時空は程よく、というか予想以上に順調に歪んだのでもうすることがなくなったそうな。神格化を続ける聖徳太子の中でマグネタイトを貪っている悪魔を放置するわけにはいかん、ととりあえず悪魔どもを退治することにしたPC一行。
出現した悪魔は前列:ミジャクジさま4体、後列:リリス1体、ヘカーテ3体(全てデータのみ使用)
反射相性で序盤は苦しめたものの、見切られて以降はズルズルと負けていくパターンに。悪魔人合体して特殊相性を得たPCが、全体攻撃のたびに愛するPCをカバーしてたのが印象的。
リリス「悪魔のキス」
幻木(PC6)「避けませんよ。『心』無効なんで」
次のラウンド
リリス「別の奴に悪魔のキス!」
幻木(PC6)「カバーに入って私が受けます。『心』無効なんで」
熱烈なキスをする妖艶な夢魔に対し、心理攻撃無効で平然と受けまくる幻木(PC6)。しかも他人の分までもらってるし!愛するペイオースはどんな気持ちでその光景を見ていたのであろう?
そして時空の歪み(リリス)が倒れたとき
リリス「ただでは死なぬ!貴様らに時空を越えた責苦を味わってもらうぞ!」
判定値168%の時空攻撃。-70%修正で全員に避けられない呪いを掛けるつもりだった。-70%のペナルティを入れても成功率は98%。失敗するわけがないと思っても当然であろう。
DM「-70%で避けるもんなら避けてみやがれ!(コロッ)・・・99・・・ファンブル」
あろうことか、己に1500年に及ぶ時空を越えた呪いをかけて散っていった悪魔が1匹。PCたちを時空の歪みに引きずり込むこともできないまま、第1回セッションは終わっていった。
次回予告:時代は760年の平城京。PCたちが時空を越えた絆で結ばれていることが、今度こそ明らかになる!
奈良時代編 転生先(プレイヤー毎にランダムで割り当て)
桂(PC1):貴族の少年
羽咋(PC2):東大寺大仏像
清衣(PC3):鑑真
千影(PC4):農家の娘
ペイオース:道鏡
幻木(PC6):貴族の少女(貴族の少年の許婚)
ミュウ(PC7):藤原百川
日雨(PC8):農家の少年
ジグミ(PC9):和気清麻呂
奈良時代編
今回の設定
時は760年 奈良時代。世の平和を願って東大寺大仏像が建立されたものの、貴族の間の戦が収まることはなく、荒れ果てていく一方の毎日・・・果たしてこの時代、時の歪みは何をもたらすのか?PCたちにかけられた(かけられるはずの)時空を超えた呪いの正体とは一体!?
注:ここで登場する人物は全てフィクションです。
平和な日々(オープニング)
奇妙な夢を見た・・・遠い昔のことなのに、つい昨日のことのように思い出される・・・
私はいったい・・・この力は・・・一緒に戦った仲間たちは・・・頭が痛む・・・
時折奇妙な風景が頭をよぎる・・・人外の力を当然の如く振るう自分の姿・・・
心の底から愛していたのに、遠く離れ離れになってしまう・・・引き戻す力もない無力な自分の姿・・・
・・・神々しい御方が自らの剣を腹に突き立てるのを呆然と見送った自分の姿・・・
そして・・・恐ろしい悪魔が勝手に自爆して呪いをかぶって散っていくのを呆然と見送った自分の姿・・・
私はいったい・・・呪いも何もかかってないはずなのに・・・・
どうしてこんな夢を見るんだろう・・・彼らは?・・・私は・・・
前回の大和時代編のことをうっすらと覚えている現代編PC一行。しばらくの間は前世のフラッシュバックを垣間見つつも、平和な日々をおくっています。前世の力を使ってしまったミュウ(PC7)が、現世でも背中に翼が生えて空を飛べてしまったりもしましたが、それ以外のPCたちは前世の力を取り出すことを避け、穏当に暮らしていました。
潮上(PC9)「おお!妹よ、今一度目覚めの時を!イリャテッセを我が手に・・・」
彼一人、前世を思い出す前後でセリフが微塵も変わらなかったという・・・
今度こそPCたちに時空を超えた呪いをかけるべく、遠慮容赦なく一行を奈良時代へと送り込むのであった・・・
天王の周囲その1
淳仁天王に呼び出される藤原仲麻呂、藤原百川(PC7)、和気清麻呂(PC9)の三名。
淳仁天王「最近、都に出没しておる化け物が九尾の狐ではないか、という噂がながれておる。唐より来日しておる鑑真(PC3)どのがそういった知識にも詳しいとのことだ。かの和尚と相談し、至急調査して来い」
鑑真(PC3)は当時74歳!かなり耄碌しているらしいという根拠豊かな憶測に不安を感じつつも唐招提寺に赴く百川(PC7)と清麻呂(PC9)
清麻呂(PC9)「鑑真(PC3)殿、 最近都に出没する化け物のことでお伺いしたいことがございます。」
鑑真(PC3)「ほえ?」
清麻呂(PC9)「・・・ですから、最近都に出没する化け物のことで・・・」
鑑真(PC3)「・・・ご飯はまだかのう?」
御付の者「鑑真(PC3)様、こちらの貴族の方は都に出没する化け物のことを伺いたいそうでございます」
鑑真(PC3)「おお、そうかそうか、最近耳が遠くなっておってのう・・・」
『九尾の狐が遣唐船に乗って日本へとやってきたのではないか』との意見を述べるも、老化が進みまくった後の知力では思い出すこともできず、これ以上の情報は得られず。
百川(PC7)「では、調査が進みましたら再び参ります」
鑑真(PC3)「それはおいしいもんかのう?・・・」
清麻呂(PC9)・百川(PC7)「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
この爺さん役に立たねぇ!と結論した2人は自分たちで対策を取らざるを得なくなります。影では忍者頭の地位についている百川(PC7)は都中に自分の部下をばらまき、情報収集に当たらせます。止むを得ず、現場からの情報収集から始めることにしました。
注:ここで登場する人物は全てフィクションです。
天王の周囲その2
吉備真備の弟子、氷雨の君(PC1)も九尾の狐の調査を命じられていました。しかし、当時吉備真備は既に権力争いに敗れて左遷されており、表立っての依頼ではありません。貴重な陰陽師として、帝より名を受けて調査に加えられたのです。
許婚(且つ義妹)の貴族の娘(PC6)が道鏡に見初められてしまい、貴族としての家柄も低いことから帝近辺には逆らえない悲しい状況が続きます。
道鏡の周囲その1
何とかして藤原仲麻呂を追放して淳仁天王を引き下ろし、手篭めにしてある孝謙(称徳)天王を据えて権力を手中に収めようとする道鏡、その体に転生しているペイオース・・・彼(彼女)は既にこの時代でも覚醒を済ませ、ペイオースの意識を持っています。ただ、ペイオースとして道鏡の行動を押さえ込んでしまうと、歴史に歪みが生じてしまうため、史実通りの肉欲生活が進行しております。
ある日、孝謙の侍女を探すために貴族の娘を何名か呼び寄せました。そこには貴族の娘(PC6)がいるではありませんか!娘の中に魂の恋人幻木(PC6)を目の前にして、動転する道鏡(PC5)・・・
道鏡(PC5)「そこの娘よ」
貴族の娘(PC6)「はい・・・」
道鏡(PC5)「お前を侍女として召し上げる。君に決めた。君じゃなければ駄目だ。もう決まった」
DM「道鏡(PC5)は君以外の女性を誰一人見ていない。君以外は関係ないかのようだ」
勿論覚醒していない幻木(PC6)に、前世の恋人の視線を受け止めることはできません
貴族の娘(PC6)「(めっちゃ気持ち悪いんですけど)」
DM「(そりゃそうだ。ちなみに孝謙もほったらかしで君のことばかり見てるぞ)」
一瞬道鏡(PC5)にペイオースの面影が浮かびますが、気持ち悪いだけです
貴族の娘(PC6)「では、明日からこちらにご厄介になります」
DM「退出しようとすると、道鏡(PC5)が君の方を向いてつぶやいた」
道鏡(PC5)「早く・・・早く私を思い出して・・・」
道鏡の周囲その2
可愛い妹(PC4)のため、都で悪事に手を染めて一生懸命生きる少年タイチ(PC8)。日々、道鏡(PC5)の手下として黒い仕事を坦々とこなしていきます。権力敵の藤原仲麻呂近辺の情報を収集するように命令を受けますが・・・
大仏像の周囲
大仏像の人柱にされた少女(PC2)は平和をもたらすために建立された大仏像となりましたが、建立するために民衆に多大な負担を強いていました。事件はそのとき起こったのです・・・
狐現る?
各PCが情報収集していると、「都に九尾の狐現る」とのニュース速報が流れます。自分の家の近くに現れたと聞き、妹(PC4)が心配で気が気でないタイチ(PC5)、天王と側近を地下シェルターに非難させ、貴族たちに対応させる道鏡(PC5)たち、都中に下忍を送り込み、被害状況の把握に努める百川、そして相変わらず何も助言できない鑑真(PC3)。伝説の悪魔「九尾の狐」にどうやって立ち向かえばいいのか・・・誰もの心を恐怖と絶望で埋め尽くしたこの状況下で、一人寺院で笑っている男がいた・・・
行基「ふふふふふ、はっはっはっはっははははは。来た!来たぞ! やっと来た! 待ちわびたぞ!」
東大寺大仏像建立の立役者、行基です。
行基「俺の作った大仏が唯の大仏だと思うなよ、大陸野郎! 日本の仏教に売った喧嘩は高くつくぞ!」
何故かやる気満々の坊主・・・誰もが呆然としています。
行基「こんなこともあろうかと、霊力の高い娘たちを人柱(PC2)として埋め込んでおいたのだ!世界最強の大仏の力、今こそ見せてやるぞ。立ち上がれ慮舎那仏たちよ!」
大仏(PC2)「何がおきるんですか?」
DM「寺の天井がパカッと開いた。既に君は大仏の体に馴染んできている」
大仏(PC2)「立ち上がれます?」
DM「立ち上がったよ」
行基「はっはっは『大仏、大地に立つ』とはこのことだ。行け、大仏よ。狐をひねりつぶしてやれ」
大仏(PC2)「・・・周りを見回します」
DM「日光、月光菩薩像と四天王像、興福寺八部衆像、新薬師寺十二神将像も出撃している」
行基「どうした、怖気づいたか慮舎那仏よ? 貴様のパワーは圧倒的だ。恐れることはない」
完全に目がイッておられる行基和尚・・・マッドサイエンティストオーラ全開です。
大仏(PC2)「では、狐が出ていると思われる位置に向かって動いてみます」
DM「もう体は自由に動くようになった。民家を次々と踏み潰しつつ進軍を開始した」
他PC「やめてぇ!」「家がそっちにあるのにぃ!」「大仏襲来により周辺地域被害甚大!」未だ都に実害をもたらしていない九尾の狐に対し、確実に災難をもたらしている大仏像(PC2)
他PC「こっちに来ないで!」「妹よぉ!」「あにぃ!」「飯はまだかのう?」
DM「では九尾の狐と思われる怪しい化け物の近くまでやってきた」
行基「どうした? お前の肩には仏罰を与えるSEBEC2054が着いておろう!」
何て者を仏像に取り付けているんだ!という抗議は置いておくとして・・・
大仏(PC2)「何かにコントロールされている感じはしますか?」
DM「特にないね。自由に動くよ」
大仏(PC2)「では、東大寺に向けて移動します」
他PC「動くんじゃねぇ!被害が広がる!」「何をするつもりだ!?」「私出番無いんですけど・・・」
再び莫大な被害を与えつつ、東大寺まで戻ってきました。
行基「何をしておる!貴様の責務はあの愚かな化け物に仏罰を下すことじゃ!」
大仏(PC2)「違う!私はこんなことのために死んだんじゃない!こんな力なんて欲しくなかった!」
まるでロボットアニメの主人公のような悩みをぶちまけ、暴走を始める大仏が約1体
行基「何をする!創造者たる私に拳を挙げるというのか!」
大仏(PC2)「行基を攻撃します」(あっさり)
他PC「おいおい、何が起こってるんだ?」「東大寺が壊れてるぞ」
逃げ回る行基に、蟻を踏み潰すかのような一撃を加えて安心した大仏(PC2)は・・・
大仏(PC2)「活動を停止します」
東大寺の中で突然停止した大仏(PC2)。事後処理のために東大寺にやってきた百川(PC7)は呆然とした。
百川(PC7)「俺にどうしろと言うのだ・・・」
こうして都は戦火に包まれた・・・九尾の狐にではなく、東大寺大仏像によって・・・
対策会議
東大寺大仏の変より一日、天王の命により情報収集と事後処理を命じられるPCたち
PC「そうは言ってもなァ」「どうすれば良いんだ?」
本来なら吉備真備に相談するべく一旦都を離れてもらうつもりだったのですが・・・もう準備は整ったから、遠慮なく実体化する「時空の歪み」
あせったペイオース(道鏡)は急いでPCたちを無理矢理召集して覚醒させようと企みます。
道鏡(PC5)「前世を思い出して」「一緒に戦ったじゃない」「お願い、あなたの力が必要なの」もはや如何ともしがたい状況の前に、今自分の体が道鏡であることを忘れたかのような説得ぶり。PCたちの鳥肌と引き換えに、全員が前世を思い出すことに成功しました。
決戦
満を持して、九尾の狐の姿で実体化した「時空の歪み」が都に現れます。PCたちが現場へと駆けつけますが・・・あまりに強大すぎて、生身ではとても相手にできません。
そこへ現れる希望の光「東大寺大仏像」!覚醒を済ませ、自分に縁の深い悪魔が登場したことで冷静に戦闘に参加できるようになりました。怒りに我を忘れることもなく、「もう自分のような人間は出てこない、平和な世界を創るため」に戦います。
時空の歪み「久しぶりだな、待ちくたびれた200年だったぞ」
大仏(PC2)「ふん、今度こそ完全に貴様という存在を抹消してくれるぞ」
「パワードスーツ VS 九尾の狐 」という壮大な戦闘が奈良の都で始まります。
DM「では最初のラウンド、先手はこっちだからプラズナーを撃つぞ」
大仏(PC2)「感電は嫌~」
DM「-20%して・・・(コロコロ)・・・99!ファンブル」
感電して身動きが取れなくなった阿呆な悪魔が一匹・・・その後、大仏の裁きの一撃に余りまくった命運をつぎ込んでダメージをブースト!見事一撃で歪みを屠ることに成功しましたとさ
時空の歪み「くそっ・・またしても、一体何が問題なのだ!1000年だ!1000年の後に再び私は現れるぞ!」
・・・現れませんでした。完