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日立造船、最後のニュースか

 昨日配信された記事に「日立造船」とあり、あれ、社名変更したんじゃなかったかと思ったら、新社名「カナデビア」への社名変更は来月(2024年10月)からだった。


目に止まった2024年9月のニュース記事

 経済面はあまり読んでいないので知らなかったけれど、今回の記事は2024年7月に同社が発表した問題の続報のようである。日立造船は造船会社ではなく、ごみ焼却施設の建設を主力事業とするプラントメーカーだが、子会社では船舶用のエンジンを製造しているようだ。

社名変更を伝える2023年の記事

 日立造船は、1947年に日立製作所の傘下を離れ、2002年に造船事業を分離し、日立グループでも造船会社でもなくなっている。来月に控える社名変更の背景には、分離した造船事業を継承したジャパンマリンユナイテッドの株式を2021年に全て手放したこともあるようだ。

 1943年から80年続く歴史ある社名だが、47年に日立製作所の傘下を離れ、2002年には祖業である造船事業からも撤退。ごみ焼却施設の建設が主力事業となって久しい――。長らく社名と実態との間に大きなずれが生じていたのだ。

https://www.asahi.com/articles/DA3S15816752.html


日立造船という社名での最後の1年間

 社名変更の予告をしてから1年の間に、朝日新聞デジタルには、上記の社名変更にまつわる記者コラムや三野社長(当時)インタビュー、桑原新社長就任の短報のほか、韓国の元徴用工訴訟、自殺した社員の労災認定、そして冒頭の船舶エンジン不正問題の記事が掲載されている。
 このうち、元徴用工訴訟については、他に戦時下での強制労働で訴えられた三菱重工や日鉄は敗訴したものの供託金を納めておらず、日立造船は日本企業の資金が原告側に渡った初めてのケースとなった模様。営業に支障を及ぼす差し押さえを避けたい思いと、1965年の日韓請求権協定に反する判
決という日本政府の見解の間で、大変に難しい判断を迫られていたようだ。


 冒頭の記事が日立造船としての最後の記事になるのだろうか。来月からは新社名カナデビアとして、ポジティブなニュースが報じられることを願う。ただし、冒頭の船舶エンジン不正問題はまだ中間報告とのことなので、国交省への最終報告にむけて徹底調査と再発防止は、引き続きよろしくお願いします。

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