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ミャンマー国軍、西の国境も失う
ミャンマー各地で1年以上続いている内戦で、国軍は東の中国国境に続き西のバングラデシュ国境も失いつつあるという。
仏教徒の少数民族ラカイン族の自治権拡大をめざすAAは、昨年11月からラカイン州内を中心に国軍への攻撃を開始。国軍が他地域での戦線を多数抱え、戦力の分散を余儀なくされるなか、勢力を拡大してきた。
2020年の総選挙でアウンサンスーチー氏率いる民主派政党の国民民主連盟(NLD)が勝利。翌2021年2月に国軍はクーデターで実権を取り戻した。昨年秋頃より民主派や少数民族と国軍の戦闘が国中に拡大し、ミャンマー国内は不安定化の一途をたどっているようだ。
国軍と少数民族勢力との仲裁を主導する中国が目論む落としどころは、どこだろうか。今年7月の記事によると、国軍に一方的に肩入れしているわけでもないらしい。
群雄割拠とはこのような時代を言うのだろうか。さしずめ、アウンサンスーチー氏が拘束されたクーデターは明応の政変か。少数民族勢力がネピドーやヤンゴンまで勢力圏を広げることは早晩起こらずとも、国境の軍事拠点をめぐる攻防は国軍の敗北で決着し掃討戦の様相なのだとしたら、実効支配地域はまだまだ広がりそうだ。