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性同一性障害、ADHD、PTSDの新しい和訳

 厚労省の専門家部会が2027年からの新しい疾病分類について診断名の和訳をおおむね了承したという一報。世界保健機関(WHO)が2018年に公表した基準(ICD)に沿って、これまで医学系の学会に診断名の変更を検討してもらっていたらしい。

 この記事で例示されているのは次の4つの診断名。

  • 「性同一性障害」→「性別不合」

  • 「注意欠陥・多動性障害」→「注意欠如多動症」

  • 「心的外傷後ストレス障害」→「心的外傷後ストレス症」

  • 「適応障害」→「適応反応症」

 従来の診断名についていた「障害」という言葉は、本人にとって困難があるという意味で付されていたはず。例えば、生物学的性と性自認が一致しないトランスジェンダーの人がいたとして、もし本人がそのことに困難を覚えていなければ障害とは言わない。本人が不一致について悩んでいる場合に、「性同一性障害」あらため「性別不合」という診断が下るはず。しかし、「障害」を抱える人が社会にとって害悪であるといった偏見や誤解を招きかねないということで、診断名の見直しが行われたのかと推察した。いずれにせよ、今回の見直しでこれらの診断を受けている人にとっての困難が少しでも緩和されることを願う。


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