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【ポケモンSV S24最終レート2004・126位】魂の気合玉【役割論理・ヤーティ】


0.はじめに

初めてレート2000を達成できて最高にうれしいので久々に構築記事を書きます。
TN:K
最終・最高レート2004、最終126位

1.構築と経緯

レギュレーションHが始まって早いうちからギャラドスバンギラスサーフゴーの組み合わせが電気しか一貫がなく、また電気タイプが環境にほぼいないということで、役割論理的に非常に動かしやすいと感じていた。しかし環境で最も電気技を撃ってくる頑丈ハーブブリジュラスに誰も勝てないので、ドリュウズをほぼピンポイントで採用。マスカーニャを対面ギャラドスしか相手ができないので慣れ親しんだ炎ケンタロスを採用。ここまででガブリアスが重めなので、後出しでも鉢巻以外に安定し、ついでにグライオンを見れてイダイトウも対面でテラスを切れば勝てるガチグマをB振りで採用、技構成やテラスを試行錯誤しながら10月まではこの構築で潜っていた。
しかし3桁帯に頻出していた最速襷ガチグマを始めとした対面構築に破壊される日々が続き、この構築ではS22、23とも最高レート1800~1850程度が限界であった。
よって11月はヤバソチャやヤーマンダ、チョッキヤルレイドなども試しながらスタートしたが、中旬まで2万位くらいの浅瀬でチャプチャプすることしかできなかったので、結局従来の構築をベースにすることにした。ケンタロス以外にもう一体最速ガチグマの上から動けるヤケモンがいた方がいいのではと思い、ガチグマとそれなりに役割対象の互換が効きそうな顔をしていたアローラキュウコンを採用。11月中旬からこの6体で挑むことにした。

2.個体紹介

①サーフゴー

主な役割対象:オオニューラ、持久力ブリジュラス、アーマーガア、ヘイラッシャ、ラウドボーン、その他搦め手系

この構築の圧倒的エース。実に9割近くの試合で選出している。この構築に対して初手に来がちなオオニューラ、持久力ブリジュラス、ガチグマ、コノヨザルあたりをワンパンすることで対戦を有利に進める役割を担う。ゴルラやシャドボの一貫ができると非常に強力。耐性が優秀なので、出し負けたときも比較的安全に裏のギャラケンタバンギに引けることが多く、積極的に先頭に出して行けた。
飛行テラスにすることで、本来なら役割対象でないガブリアスやカイリューなどの地震を透かして強引に勝利することも数えきれないくらいあったので大正解だったと思う。
サブウエポンとしてはブリジュラスやチョッキガチグマをほぼワンパンできる気合玉、アーマーガア・アシレーヌ・ママンボウ・水飛テラスキョジオーンに刺せる雷とした。雷は外してもまだ勝敗を分けないことが多いが、気合玉は当てれば勝ち外せば試合終了みたいな場面が多かったため(特にガチグマ対面)、常に魂を込めて放っていた。ゆえにこの記事タイトルとなった。
サーフゴーが構築の勝ち頭であることに気づいてから勝率がかなり安定した。

②ギャラドス

主な役割対象:オオニューラ、カイリュー、ガブリアス、エースバーン、バシャーモ、炎ケンタロス、エルレイド、ドリュウズ、イルカマン、その他物理アタッカー

この構築の第2のエース。選出して腐ることはほぼなくひたすら過労死している。
サフゴバンギと組むことで安全に繰り出しつつ、引き先に負荷をかけていく。
引き先を読んで抜群技を当てられるとイージーウィンすることもよくあるので、威嚇を入れたカイリューにアクテや地震を撃つことも珍しくなかった。
鉢巻飛行テラバは最後にカイリューと撃ち合ったり、ママンボウ引きを読んでサイクルを破壊したり、D振りが増えていたヘイラッシャをゴリ押したりできるので非常に使い勝手が良かった。
雪なだれは神速を受ければカイリューをマルスケごとワンパンできるので愛用しているが、現環境ではスケショを受けることの方が多く、ステロを撒いた耐久ガブをわずかに落とせない場面も多かったので氷の牙の方がよいかもしれない。カイリューを落とした後に出てくるガチグマに先に動かれてしまうのもネック。ただ地テラカイリューのスケショを受けて雪なだれでマルスケごと落として勝った試合もあるのでやはり諸説か。
役割対象と言い切れない相手ともラス1対面で殴り勝って拾った勝利は数知れず、過労死枠の名に恥じない活躍だった。
レギュGで使っていた個体と同じ構成となっている。ヤャラドスはこの構成が最も無難に強いのではなかろうか。

③バンギラス

主な役割対象:ドラパルト、サザンドラ、アローラキュウコン、拘りサーフゴー、ポリゴン2、クエスパトラ、イエッサン、グレンアルマ、ウルガモス、その他特殊アタッカー

化け物みたいな特殊耐久と砂で色々誤魔化してくれる神ヤケモン。
サフゴ先頭時にサフゴやドラパと対面した時の貴重な引き先であり、これらは拘りの割合が高いのでシャドボを受ければ交代先にはたきを入れることで対戦を有利に進めることができた。また、拘りでないサフゴならシャドボ→ゴルラもわりと耐えてくれる。
ギャラドスからの展開としては、ブラム→大地を耐えるのでガチグマに受け出してちょっと削って裏の2体で処理、という動きをすることもあった。
瓦割とけたぐりの格闘2ウエポンで長らく使っていたが、帯けたぐりではガチグマに入るダメージも知れているので、けたぐりを切ってドラゴンに入る冷凍P採用とした。
不意に出てきた壁ブリジュラスに勝てたり、ポリ2やブラッキーに対してはけたぐりよりダメージが入るなど、決してけたぐりの下位互換ではないと感じた。
テラスは当初フェアリーで使っていたが、環境的に鋼が一貫するのが微妙と感じて飛行に変更。
サフゴ同様、いざというときに飛んでガブやカイリューの地震を透かし冷凍Pで無理やり勝ちを拾うことも多かったので間違いではなかった。

④ケンタロス(炎)

主な役割対象:マスカーニャ、オオニューラ、アローラキュウコン、ウルガモス、ドドゲザン、ガオガエン、ハッサム、原種ガチグマ、パーモット、アーマーガア、その他物理アタッカー

SV役割論理の申し子。どんな環境でも強いヤケモンの中のヤケモン。
主にマスカーニャやオオニューラに受け出しながら襷を削り、引き先に負荷をかける動きがシンプルに強かった。役割相手がいなくても威嚇により後続のサポートができるのも偉い。
この技構成があまりにも手になじんでいるため他の技はあまり考えたことがないが、地震やワイルドボルトが欲しい場面もあったのでその辺もありかもしれない。
テラスは長らく草で使用していたが、水や地を半減にしたい場面があまりなかったため他に何かないか考えていたところ、おにぎり氏(@onigiri_1114)が前期に使っていた闘テラスがよさそうと思ったので拝借。
あまりうまく使えたとは言い難いが、レート2000達成の最終戦では、カイリューの電テラバで4割近く削られながら闘テラスインファで落とす→いったん引いてから裏から出てきたスカーフサフゴのシャドボをミリ耐えしてフレドラで落とす という劇的勝利の立役者であった。
色厳選の難易度にブチ切れながら入手した自信の証付き個体なのもあり、生涯こいつのことを忘れないであろう。
もっと評価されるべきとかねがね思っていたところレギュHではついに異教徒にも見つかったようなので、ヤーティバレしにくくなっていたのは追い風だったかもしれない。

⑤ドリュウズ

主な役割対象:ブリジュラス(頑丈ハーブ)、クエスパトラ、イエッサン
上記4体の基本メンバーでは頑丈CSエレビブリジュラスに逆立ちしても勝てないためほぼピンポイント採用。
しかし持久力ブリジュラスにテラスを切られると逆立ちしても勝てない上に、その他への汎用性が低いので使い方は難しいと感じている。
当初は相手のブリを意識しすぎるあまりドリュサフゴ両選出を頻発させていたが、そんなプレイングが強いわけもなく、後述するようなブリの型読みをして選出を絞るようになってからはかなり勝率が向上した。
一応イエッサンやクエスパトラにも勝てると言えば勝てるので、相手の取り巻きを見てこの辺に選出することもあった。
テラスは水炎に切り返せて対電気の役割も維持できるドラゴンとし、舐めて舞い始めるカイリューにお見舞いするためにテラバも採用したが、選出回数の減ったS24では撃つ機会はなかった。
メインウエポン2つとテラバでほぼ範囲は完結しているが、最後の1つはイエッサンクエスへの最大打点となり、役割対象からの引き先にも一貫しやすい地獄突きとした。
というのは論理的建前で、実のところは偶発的に対面したアシレーヌに地獄突きを撃ってアリア封じ→地震で珠ダメのみで突破、という一発芸をするのが主目的である。
レギュHヤケモンでは頑丈ハーブブリジュラスに後出しどころか対面ですらドリュウズしか勝てないため、必須ヤケモンであると考えている。選出率はアロキュウよりも低くなったが、このヤケモンだけは替えが思いつかない。

⑥キュウコン(アローラ)

主な役割対象:セグレイブ、物理竜、ヘイラッシャ、マンムー、ハリーマンなどの害悪型

幸運の置物枠。ガブリアス対策のガチグマの互換としてが当初の採用理由だが、完全に嘘であった。現にガブはバンバン出てきた。
ガブはテラスで切り返してくるか裏に引くわけだが、その読み合いからサイクルを破壊する等倍火力も技範囲も持ち合わせておらず、結局いつ出すべきなのか最後までよく分からないヤケモンだった。
持たせるものがないのでものしり眼鏡を持たせているが、神器の持てないアロキュウは悲しいほど火力がなく、おそらく特に意味はない。ギリギリH振りラウボが2発に入ってたようなそうでもないような気がするが、解けない氷でも大差ないと思われる。
テラスは炎でテラバをしばらく採用していたが使う機会がなかったので、打点の伸びる氷テラスにして悪の波動を採用した。
特に強みのわからないヤケモンとなってしまったが、選出した試合の勝率はなぜか高く、最終日も選出した4戦全勝、受けサイクルのアーマーガアを凍らせて突破するなど運勝ち製造機であった。
どちらかといえば、後述のようにバンギと合わせて展開構築に見えることで相手の初手オオニューラを強く誘い、こちらの基本選出の3/4がオオニューラに強いこととあわせて勝利に貢献していたのではないかと思われる。
他の5体はなかなか代わりが思いつかないが、この枠は特殊アタッカーに色々入れ替えられるのではないかと思う。

選出率

3.基本的な動き

・ギャラドス+バンギラス+サーフゴーが基本。相手によって初手は色々だが、サーフゴーが多め。

・この構築に対してはあまりサフゴが出てこないので、物理が重そうならギャラドス+ケンタロス+サーフゴーの選出も比較的汎用性が高い。マスカ+カイリュー入りにはこちらの選出をすることもある。

・相手のブリジュラスの処理が最大の課題。
S24では型読みをして選出することを心掛けた。すなわち、
①相手の特殊アタッカーが他に3体以上いる
②アーマーガア、ヘイラッシャを突破できる特殊アタッカーが他にいる
③他にステロ要因がいない
といった要素を満たしている構築に関しては持久力起点型と判断し初手サーフゴーに任せ、上記のうち特に②を満たしていない構築に関しては頑丈ハーブ型と判断してドリュウズを選出する、というプレイングにした。
前期までは型読みを意識しておらず5割近くドリュウズを選出していたが、S24では2割程度となり、ブリジュラスが選出されていた試合では大体活躍してくれた。それでも飛行テラスや持久力ハーブにはしっかり負けれるのでやはり怪物と言わざるを得ないが。
このプレイングの変化によりブリジュラス被選出時に6割以上勝てたことがレート2000を達成できた最大の要因だと考えている。

4.きついポケモン

・イダイトウ
ガチグマを外した最大の弊害。キュウコンがいけると思わせておいてステロが痛いうえに氷テラスフリドラですら無振りが中乱数なので話にならない。
イダイトウ入り構築は対面選出も多いためそういう点でも相性が悪い。
ただ一時期流行していたスカーフイダイトウ+残飯ガチグマについては、初手のステロブリジュラスをサフゴの気合玉で沈め、2番手に出てくるイダイトウのクイタンを読んで勇気の気合玉を撃ち、こちらの裏にバンギラス+威嚇要因を選出することで勝機がある。実際このやり方で勝ったのが唯一の勝利であった。

・襷ガチグマ
大体Sに振られており、ケンタキュウコン以外は上を取られてしまう上にゴツメでも砂でも襷を削ることができない災厄。倒したときにはすでにこちらのサイクルは半壊している。
S24では襷ガチグマの多い順位帯であまり当たらずに抜け出せたのがレート2000まで行けた一因と感じている。
ただ3回目のレート2000チャレを2桁順位のこいつに阻止されたときは横転しそうになった。

・キラフロル
技範囲が論理の天敵。襷型が増えていたのも向かい風だった。
サフゴかバンギで対面勝ちをするしかないが、サフゴの場合テラスも必要なので展開は悪い。

・コノヨザル
起点作成型は初手にサフゴで対面処理できないと厳しく、処理できた時も結構削られているので展開が悪くなりがち。
ただ壁ビルド型についてはアロキュウと組んだ特性やるきが多く、ギャラバンギとサイクルを回すことで処理できるのでそこまで苦ではなかった。

・グライオン
ガチグマを外した弊害その2。
対策は半分切っているが、初手ギャラドスの竜舞→挑発を警戒してか守らずどくどくを撃ってきたのでアクテでワンパンして勝ったことが2回あった(しかもどくどくは避けた)。
最終日も3連続で当たって萎えたが1勝1敗1不選出で乗り切ることができた。
先に数的有利が作れればサフゴで時間をつぶせるので勝機を見出すことができる。

・水ロトム
技が一貫しており誰もワンパンできないのでキツい。
サフゴで対面殴り勝つしかない。マイナー寄りなので助かっている。
ドリュでテラスを切れば対面勝てるが、おそらくその動きは弱い。S振ってますよという顔をして繰り出す他ないか。

・アシレーヌ
よくいるHBチョッキ型を誰もワンパンできない。サフゴギャラなら対面処理できなくはないが結構削られてしまうのでサイクルが難しくなりがち。ギャラの体力を温存した方が生きる場合が多い。

5.雑感

・レギュHになった当初はデフレ環境ということで、色々なヤケモンを軸にしてヤーティが組めて面白そうと思っていた。
蓋を開けてみるとブリジュラスが強すぎ、600族ドラゴンを始めとした環境上位たちの対面性能に対しヤケモンのプールは相対的に貧弱で持ち物争いも厳しく、結果としてレギュGよりもかなり役割論理は難しい環境になったと思っている。

・意図したことではないが、バンドリor壁キュウコンの2軸を持った展開構築のようにも見えるのが奏功したのかもしれない。
その場合の始動役になるバンギラスとキュウコンのどちらにも強いオオニューラが選出されていることが多かったが、上記の通りこの構築で選出の多いサーフゴー、ギャラドス、ケンタロスはいずれも後出しでオオニューラに勝てる性能を持っているので、先に相手のサイクルを破壊する展開が作りやすかったのだと感じている。

・上位帯は選出全体の火力は低めで体力管理をしながらサイクルしていく構築が多いという印象があり、回復を間に合わせないヤーティは十分通用するのではないかと思っていた。今回初めて2桁順位の人と何度も対戦する機会を得られたが、勝ったり負けたりで思ったより食らいつくことができたのは自信になった。2000チャレに3回跳ね返されても撃沈せずにレート2000をもぎ取れたのは成長した証と思う。

6.終わりに

レギュHの役割論理ははっきり言って逆風であり、前期まではレート1900すらはるか遠くに感じていたところ、今回レート2000を達成することができて本当にうれしいです。
最終日のレート2000を目指す戦いは本当にしんどく、2000チャレも3回跳ね返されて今回もダメかと思っていたので、達成した瞬間は部屋で30回くらいガッツポーズしてました。というか終盤は1勝ごとにガッツポーズしてました。こんなにゲームで達成感を感じたのはスマブラをガチってた時以来なので感無量です。
同時にこんなしんどい戦いをヤーティより考えることが多そうな構築で毎月やっている上位勢のメンタルと体力は化け物だなと改めて感じました。受けルーパーとか本当に凄い。
ただ繰り返しですがレギュHの論理は本当に難しく、今回以上の構築も正直思いつかない(この構築もベースは実質2か月半使ってる)ので、12月はどこまで頑張れることやら。

質問などあれば@_P_A_Lへどうぞ。


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