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1人+1人(私と夫)

世の中には、私と夫のように夫婦二人で生活を送っている人たちがたくさんいるだろう。

婚姻届けを提出しておらず事実婚の人もいれば、お付き合いを始めたばかりのカップル、同性のパートナーがいる人だってもちろんいる。

「二人」でいる人たちの関係なんて、周囲からは容易にわかるものではない。だからそれを察しろとかそういうことは言うつもりは全くない。
ただ二人だからこそ面白いなと思って、ときどき面倒くさいなと感じることがある。

ご一緒ですよ~

夫と食事に行くとする。
美味しいごはんをいただいて、さあ帰ろうと席を離れて夫と二人、レジの前に立つ。
すると店員さんは言うのだ。

「お会計はご一緒でよろしいでしょうか?」
もしくは
「別々でお支払いですか?」

そして私たちは「一緒でお願いします」と答える。

これ、結婚して数年のうちは多く行われたやり取りだ。

例えば私たち夫婦の前に子どもを連れた夫婦がいて、3人でレジ前にいくとする。
その家族の前で店員さんが「会計はご一緒でよろしいでしょうか」なんて聞くことはまずない。
大抵そのときに財布を出しそうな気配の人に向かって「〇円です」と言っている。

子どもがいると、その3人は「家族」と認識されるのだ。

二人だけだとそれがない。
私たちは「家族」と認識されないようだ。

いや、それが悪いとか文句をつけたいわけじゃない。
店員さんとしては至極真っ当な対応だと思う。
例え結婚指輪をしていても、それをいちいち店員さんが確認するはずはない(そもそもそこまで気を回す必要なんてないし、ファッションリングの可能性だってあるからね)。

それで良い。
何も聞かれず「合計〇円です」と言われたら、付き合っていない二人だと「ほんとは割り勘にしたいのに…」と思いつつ言い出せなくてモジモジしちゃうことが起こるかもしれない。だからそれで良い。

ただなんとなく、私の中で不思議だなぁと思うから書いているだけだ。

というのも、ある程度年齢が上がっていくとまた少し変化するのだ。

30歳代の頃は「お会計はご一緒でよろしいでしょうか?」とほとんど毎回聞かれたのだが、40歳代に突入して以降その回数がぐんと減った。

おそらく私たち夫婦に「夫婦でございます」という貫禄が出て来たところがあるのだと思う。でもそれだけじゃなくて、見た目年齢で判断しているのではないかなとも考えている。

私も夫も結婚当初よりは老けた。年相応の中年男女だ。それは間違いなく、そうした中高年のカップルの場合は「夫婦だろうな」と店員さんが判断するのかしらと感じている。

なんというか、知らず知らずに染みついた一般的な考え方なんだろうなと思って、興味深い。

カップル→結婚→子どもを授かる(家族になる)→子どもが大きくなる・独立する→二人でいる中高年は夫婦

というようなひな型があるみたい。

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さてそれでは海外ではどうなのかなとチラリと検索すると、なるほど海外では伝票を持ってレジに行くこともなければ、割り勘というシステムもないらしい。テーブルで会計が終了するのだとか。

割り勘って日本独自の文化なんだな(割り勘自体は私は合理的で良いと思うけどね)。

ちなみに、さきほどの「お会計はご一緒ですか?」と聞かれるうんぬんの解決策は至極シンプルだ。

伝票をレジに出すときに「一緒で」と言うだけ。

私たちも店員さんも何も煩わしことがない。
私たちが家族だろうが、付き合い立てほやほやのカップルだろうが、友人だろうが関係ない。

私も行きたい!

工場見学を含む体験イベントといったものが、スーパーなどのキャンペーンで行われることがある。

工場見学など企業によっては個人で申し込めるところもあるが、こうしたキャンペーンならではの企画も多い(と感じる)。

ただしこうしたものの応募要項には

「〇歳以上のお子さまをお持ちのご家庭であればご応募いただけます」
というものがほとんどだ。

そりゃそうだ、企業としては子どもたちに体験して欲しいから、その技術や商品に興味を示して欲しいからのイベントだ。あるいは子どもが興味を持たなくとも、保護者が「これをまた買いましょ」と思ってくれたら願ったりだろう。

でも私、厚かましいとか言われかねないのだけど、こういうのに参加してみたい。
だってこういうキャンペーンのものって、普段工場見学が行われている企業のものだとしても、更に踏み込んで何かを体験することができたり、付加価値があるのがほとんどだ。正直羨ましい。

子どもか…と考え、
「…姪っ子ちゃんに子どものフリをしてもらう…?」
などと、すぐにバレそうなことを薄っすら考えてみたり(もちろんしない)。

「大人向け!丁寧にどっしり見ちゃおう工場見学」
とかいうのもたまにはキャンペーンにしてもらえないかしら。
(別に無料じゃなくて良いから)

雑誌が欲しい

私は夫婦二人暮らしの人向けの雑誌が欲しい。
いや、「夫婦」という枠に拘らなくても良い。パートナーと二人で暮らしている人たち向けの雑誌。

本屋に行くと多くの女性向け雑誌がある。それは大体次のように分類されると思う。

〇ティーン向け雑誌
〇働く人向けの雑誌(健康系・資産運用系・メイクやファッション系)
〇働く人(30~40歳くらい?)を対象とした雑誌(同上)
〇働く主婦向けの雑誌(家族のお金の話や子育ての悩みなどが多く掲載されているもの・料理中心のものなど)
〇もう付録がメインでは…と思わずにはおれない豪華な付録付き雑誌
〇50~60歳代を中心に、これからのお金や終活に向けた雑誌
〇60歳代~、夫と死別した人たちへの明るく元気に暮らすための雑誌

それぞれの雑誌によって、収入による読者層の違いなど細かい差はあるだろうが、概ね上記のようなところだろう。

それで。夫婦二人向けの雑誌を私はまだ見たことがない。
(あります?)

主婦向け雑誌をときどき面白く読んではいたものの、「子育ての悩み」とか「親子で行く〇〇!」という記事は「へぇー」と見るしかない。嫌だとか見たくないとかじゃなくて、私が知りたいのはそこじゃないんだよね…という感じかな。

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ということで、もし私が夫婦(パートナー)二人向け雑誌を作ったらば。

〇巻頭インタビュー
「唐沢寿明・山口智子夫妻」

夫婦二人といえば…みたいな印象で、きっとお二人はうんざりしてそうだけど、やっぱり話は聞いてみたい。

ただ、この二人は自分たちで決めてお子さんを設けていないので、そういった人だけでなく、違う号では不妊治療の末に夫婦だけになった二人のインタビューも欲しい。
また事実婚の人たち、ゆくゆくは同性パートナーのインタビューも見てみたい。

あるいは夫婦の読者モデルを募集しても面白そう。

〇今どきニット(パートナーと着る、ちょこっとお揃いコーデ)
要するにファッションのコーナー。

〇私たちの家事分担・生活費分担(今月の特集)
二人で暮らすからこその家事分担の話。
あるいは共働きの場合の家計事情みたいなもの。
夫婦二人だとやはりDINKSが多いかとは思うが、私のように働いていない人もいるのであまり「働くことが素晴らしい」という押し方はしない。
働く者・働かない者含めて「夫婦で支え合うこと」に焦点を当てる。

この雑誌の難しいところは、産まない選択をした人や産めなかった人、共働きか否かといったそれぞれに異なる事情があるため、一律に同じように扱うことできない点だ。今回はDINKS向け、今回は妻が専業主婦の場合など、その時々の号によって柔軟な特集の組み方をすると良いだろう。

〇パートナーと行く!二人が楽しい温泉地
旅行のコーナー。
家族連れで行くと良い観光地などは比較的よく取り上げられるから、「二人で」行くのが楽しい場所を取り上げてもらえたら嬉しいかな。

〇どう思いはります、皆さんは。
読者の愚痴や悩みに対する、読者からのお答えコーナー
例えば「二人で仲良くしてるからそれで良いのに、ごちゃごちゃ周りが子どものことでうるさい」とか。

けれどネガティブなことを主体にするのはこのコーナーだけにする。
自分の愚痴を言いたいなら今の世の中SNSで吐き出せるし、雑誌という公のものでは「では他の読者さんの同じような体験や意見を聞いて、ちょっとでもこのモヤモヤを成仏させよう」という感じ。
「周囲の人間はしょせん他人だから野菜と思おう」とか
「残念ながらその話はいくつになってもついて回るのよ…」という悲しいお知らせとか。
解決はしないだろうが、他の人となんとなく共有できればそれで良いよというフワフワしたコーナー。

〇お墓、どうします?
避けては通れない、二人暮らしだから出てくる課題について、法律なども絡めながら指南してくれるコーナー。
今回はお墓について。
夫婦二人だと片方が死亡した場合、お墓をどうするかという問題が出てくる。そのとき慌てるのではなく、早くから検討しておくことが大事。
また、婚姻関係にない場合や同性パートナーの場合のお墓事情、などもみてみたい。

雑誌としてはニッチと思われるため、毎月発行する必要はないだろう。
ある程度続けば取り上げる内容は固定化されるだろうし、四季に合わせて年間4号発行されたら十分だと思う。

雑誌のタイトルは決めている。

「1人+1人」
と書いて(私 と あなた)と読む。

夫婦で一組考えるよりは、1人と1人が一緒にいるよという感じの方が私は好きだ。

今回この記事のタイトルは「1人と1人(私と夫)」にしているけれど、妻と夫という形態ではないカップルもいれば、同性パートナーカップルもいるだろうから。
基本的には「私 と あなた」と読むものの、「私 と 彼」でも良いし、「僕 と 彼」かもしれない。好きなように解釈できるタイトルにしたい。

ふふ、楽しい。

以上、妄想編集長ぱきらでした。

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ぱきら
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