「私らしさ」がわからない

2020年4月9日「はてなブログ」公開


春。
入学された皆さん、おめでとうございます。
なんだかとても大変な時期と重なってしまって(✳︎この頃世間はコロナ禍真っ只中でした)喜びがうやむやになってしまいそうだけれど、あなたの努力があったからこその入学です。
それはもう、喜んでください。

さて、皆さんへ私から質問があります。
あなたは、ご自分の「私らしさ」が何なのかご存知ですか?

40代、まだわからぬ「らしさ」
私はいまだに「私らしさ」が何なのかわからないでいます。

「私らしく」勉強も恋も頑張ります!
というような文言を見かけると、
「この人自分の『らしさ』がわかってるんやなぁ」とただただ感心するのです。

私にとって私らしいとは、何なのか。
よくわかりません。

「らしさ」についていろいろ調べてみても、大抵が
「そのものの特徴、特性がよく出ていることを表す観念」を指すようです。
(※観念も難しい言葉ですよね。「物事について抱く考えや意識」という感じのよう)

こうしたものを見る限り、個人的には「らしさ」=「個性」よりも、もう少し強い「かくあるべし」のようなものを感じます。



他のことで考えてみます。

男性らしさ、女性らしさ。
(性別による特性?)

子どもらしさ、大人らしさ。
(年齢による違い?)

年寄りらしさ、障害者らしさ。
(ううむ…)

私は「ぱきらさんって病気の人らしくないよね」
と言われることがたまにあるのですが、そもそも病気の人らしいとは何であるのかがよくわかりません。
しかしこの言葉、言ってる側としては私を否定しているというより、「病気の人らしくない明るさだね」等々の良い意味で言ってるのでしょう。
それでも私の中では若干モヤッとしたものが残ります。
(病気の人らしい暗さとかってあるの…?)

一方で、「〇〇らしさがない」、「〇〇らしくしろ!」
と言われるとむしろカチンと来る場合もあるでしょう。
こうした場合は「らしさ」が否定的なイメージのある言葉に感じます。

ところがこの「らしさ」に「私」や「自分」が付くと、とても前向きできちんと自分のことを把握しているように思えます。

なんなの、これ。
「らしさ」って超難しくない!?



そもそも、こんなことをまだうだうだと悩む40代自体あまりいない気がします。

みんなはっきりとした自分の好きなもの、趣味、生き方、思想…これらをお持ちなのでしょう。
そうしたものはきっと、生きて行く過程で自分で気づいていくのかもしれません。

となると、 私は社会に出た経験があまりにもなさ過ぎて、小さな世界しか知らない。
だから自分で自分の特性を発見できないまま大人になったのかもしれません。
これはちょっと情けないなと感じています。

どなたか先生が学会発表されていたはずですが、先天性心疾患の人は「心理的発達が遅い」「社会性に欠ける」部分があるそう。
(かなりザックリ書いています。先生ご自身の研究結果であり裏付けもなされているものと思われます。)
これを聞いて私は、少なくとも私の周りの先天性心疾患の人が社会性に欠けるなんて思ったことがなく、内心ムッとしました。

では、自分に当てはめるとどうだろう。
…うん、社会性に欠けていると思う。

飛び抜けている部分があるとすれば、入院生活だの治療体験だのといった、心疾患を由来とするものばかり。
学校生活やバイト、就職、恋愛、旅行、友人とのケンカなんかも含まれるかな?
そういう一般的に経験しているであろう体験を、ほとんどしたことがない。
びっくりするくらいない。

本来的に身についているべき経験値が圧倒的に低すぎる。
これを社会性というのならば、私は確実に社会性に欠けている。
だから「私らしさ」がつかめないまま大人になったのかしら。
そんな風に思っています。


では、そんな自分を嫌いなのかと聞かれると、案外そうでもありません。

卑下しようと思えばたぶんどこまででも卑下できると思うけれど、どっこい私はこうやって生きてきた自分が間違っているとは思っていません。
だって私、精いっぱい生きてるんですもの。
誇りに思うまで行くかどうかはさて置いて、自分を否定するつもりはない。
あつかましい?
何とでも言って。おほほほほ。


今回なぜこんなことを書いているのかと言いますと。

最近、なんだかとっても「自分らしく頑張ります」みたいな若い人が多い気がして、それでは息が詰まるんではないだろうかと思うことがあるからです。

もちろん、自分の特性や、あるべき姿のようなものをきちんと把握している人はいるでしょう。とても素敵なことです。
その一方で
「私らしさ」って何?
ああ、頑張らなきゃ。
私らしさを見つけて、私らしく頑張らなきゃ。
と、追い込まれている人も見受けらえる気がするのです。

いいか諸君。
私を見よ。
私らしさを掴み損ねて気づけば40代。
それでもそれなりに生きています。

…いやまぁ、褒められたことではないのかもしれないけれど、ね。

私は私らしさがわからないので、最終的に「私なりに」生きることにしています。

私なり…自分に相応の力で、努力で、頑張りで。
そのときどきに自分が出せる力を発揮できたら、それでいいかな。

なーんて呑気なことを言えるのは、私が社会に出て揉まれた経験がないからかもしれませんね。
世の中それほど容易くはない。

でも。
新生活を送る上で、しかもこんな異常事態な中での新年度の始まりで、自分を見失いそうな人がいたら私は背中をさすさす撫でながら言いたいのです。
「大丈夫だよ、ひとまずあなたなりのペースで良いじゃん。あなたらしさはそのうち身につくんだと思うよ。…私、経験ないから保証はできないけど」と(最後が無責任)。


私はその昔、通学生の高校に入学しました。
でも体調を崩して入退院を繰り返して、休学して、最終的に高校を中退しました。
決めたのは私ですが、本意ではありませんでした。
それから10年ほどして通信制の高校に編入、通信制の大学に進学しました。
成績はともかくも、勉強って楽しいんだなと、特に大学の4年間は無我夢中でした。

そこで得たものはたくさんあるものの、たまにそれまでの約10年間を想うのです。
その10年もいろいろなことがあって、決して無駄ではなかったと考えています。
けれどその時期、その年齢だからこそ学校や社会の中で得られるものがあったのではないかとも感じています。

しんどいこと、辛いことはたくさん出てくるでしょう。
最終的にもう無理だ〜!ってなれば投げ出しても良いと思います。
けれど、できればいっぱい笑って過ごしてください。
もちろん無理してまで笑う必要なんてないけれど、「あなたなりに」輝いて欲しいと願っています。
今のあなたの年齢を謳歌してください。

以上、私らしさのわからない40代主婦からのお祝いメッセージでした笑


まとまりのない文章ですね。恥ずかしい限りです。
そして未だ「私らしさ」はよくわかっていません。
ただ、割と呑気で何とかなるかという思考が私らしいのかなと思ったりしています。
(2024年11月末追記)

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ぱきら
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