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食品に関するひろーい話(前半)

私は以前、穀物メジャーの一つである商社に勤めておりました。
そこは当時話題だった、インポッシブルバーガーの原料を供給している会社でした。

何かというと大豆たんぱく質です。特殊な加工によってお肉の食感を表現できるものとして相当な量が使用されていました。

私自身、その原料を使って作られたパテを食べましたが、殆どお肉と遜色ありませんでした。
元々これはビーガン向けに開発されたものですが、食べていた食品添加物がの多くは、ビーガンではない一般の人達でした。

これを皮切りに、大豆たんぱく質を利用した様々な製品が誕生していきます。
日本もそれを真似する形で、最近では多くの肉代替製品が目立つようになりました。

多くの方々が健康の為に、選択肢として考えているかと思います。
インポッシブルバーガーを例にあげますと、実は相当の油が添加されています。

主な原材料としては水、大豆たんぱく質濃縮物、ココナッツ油、ヒマシ油、天然香料ですが、全体の2%以下には様々な食品添加物が肉感を出すために添加されています。

中には本当に健康素材だけを使用しているものもあるかと思いますし、今後は更に安心・安全な植物性肉という事で技術が向上していくかと思います。

このようなものが広がってきた背景には、個人的にはタンパク質危機も少なからず関係しているのではないかと思います。

タンパク質危機(Global Protein Crisis)
全世界の人口は現在約78億人ですが、2030年には約85億人、2050年にはおよそ100億人に到達すると予測されています。
この人口の増加と世界的な食生活の向上(欧米化・肉食化)によって、食品の需要と供給のバランスが崩れる領域が出てくることが予測されている。
2050年には2005年時のタンパク質の約2倍の供給量が必要になる試算が出ており、現在の農業・畜産業の在り方のままでは早ければ2025〜30年頃には需要と供給のバランスが崩れ始めると予測されています。

去年から注目されている昆虫食ですが、日本以外の諸外国では、昆虫食に対してそれほど抵抗も持っている人が少ないと言われています。

アメリカなどにおいても、様々な昆虫食を扱うスタートアップ企業が成長しており、その会社を大手が買収して更に成長させる流れが次々と起こっているようです。

例えばですが、プロテインバー等は日本でも見られると思いますが、海外では食用コオロギを使用したバーなんかが普通にあります。

日本でも長野県など、イナゴを食べる風習もありますが、まだまだ抵抗感があるかと思います。
私は出身が岐阜県なので、小さいときに食べる機会もありましたが、定期的に食べてる人は少数だと想像できます。

最近になって昆虫を使用したポテトチップスなどがスーパーなどで少しずつ見かけるようになりましたね。

因みに、今話題のタンパク質はポテトプロテインです。
ジャガイモからデンプンを生成する過程で出てくるジュースから、低アレルゲンで高栄要価なプロテインを抽出できるようです。乳化性、ゲル化性、食感が優れており動物性の代替として期待されています。

実は、私が現在、担当しているペット業界でも、アレルギーフリーの原料は求められはじめています。小話ですが、ペット業界は特に、人間で流行ったものが求められやすい傾向が往々にしてあります。自分達と同じように健康なものを食べてほしいという消費者のニーズが増えてきているのだと思います。

長くなりましたので、ここまでを前半として締めさせていただきます。
最後まで読んで頂きありがとうございます。

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