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【体験談】長時間作用型への置き換え【ベンゾジアゼピン減薬】

この記事は、あくまで一個人の体験談記です。離脱症状で現れる症状や進行の仕方などは人により様々であり、誰一人として同じではないことをご理解いただいた上で、「こういう人もいるんだな~」って感じでお読みいただければ幸いです。
※医療関係者による監修は入っておりません。「私の身にこんなことが起こりました」という情報にすぎず、医学的・薬学的なアドバイスをするものではありません。私は医療者ではありませんので、医学的な質問にお答えすることはできません。また、この記事で得た情報からいかなるトラブルが発生しても私は一切責任を持ちませんので、ご了承ください※

私はブロマゼパム(レキソタン)をジアゼパム(セルシン)に置き換えてから本格的に減薬をすることに決めて、実行しました。そのときの話はこちら▼に少し書きました。


置き換え始める前の状態

急減薬ベンゾショックから10か月以上経って、症状の大部分が容認できるくらいになってきました。しかし、めまいは相変わらずしつこくて。常に船酔いをしている感じでした。

歩き続けるのは頑張って頑張って10分が限界。外出はツラかったです。いつ倒れるか分からない。腰掛けられる場所を探しながら街を歩いていました。歩いて、休んで、歩いて、休んで。病院へ行くのも、苦行でした。

なぜ置き換えようと思ったのか

その理由は、ブロマゼパムが私には合っていないんじゃないか? と怪しく思うようになっていたからです。

ブロマゼパムは初めてメンタルクリニックに行って診断が下り、処方された薬のうちの1つです。なので、私にとっては最も長く服用していた抗不安薬です。
※ブロマゼパムにプラスして、フルトプラゼパム(レスタス)も服用するようになります。この2種の抗不安薬を服用し始めた当初から2年間は、動けるようになって助かったと自分では思っていました。

しかし、復職して気づいたんです。なんとも表現しにくい、いや~な不快感があることに。眉間の奥が、痛いというか、もやもやして重いというか。
考えてみれば、服用当初からそれはありました。気にしていなかっただけで。これは変だと思って主治医に減薬を相談しました。そして、主治医の指示通りに減薬(ブロマゼパムが半分に、フルトプラゼパムがゼロに。)そして、信じられない離脱症状。界隈で言うところのベンゾショックが起きます。

ブロマゼパムを半分量でステイし続けること10か月以上。(ブロマゼパムを増薬せずにいたのは、私の強い意志で決めたことでした。)眉間の奥のもやもやとした不快感は、常に居続けました。めまいも改善しない。

転院先の新しい主治医に「試しにジアゼパムに置き換えてみたら?」と軽く言われました。典型的な長時間作用型への置き換え。アシュトンマニュアルどおりのジアゼパムという提案。

あ、やっぱりそうおっしゃるんだなと私は冷静に受け止めました。同時に、八方塞がり感に苛まれていた抑うつ状態の当時の自分には、その「試しに」という単語が、不思議と希望に聞こえました。前主治医が変薬の提案など、一切してこなかっただけに…

これから本格的に減薬するとなると、あと一歩だけでも体の状態を立て直したい。ジアゼパムへ置き換えることで、それが叶うのか? 薬が合っているのであれば、置き換えの必要なく減薬に進めるかも。でも、合っていない場合は… 置き換えも選択肢のひとつに入るだろう。

さあ。私は、どうしようか。
ジアゼパムへ置き換えると、私の体はどうなるのか。
それは、私がやってみないことには分からない。

私は「試しに」ジアゼパムへ置き換えてみて自分の体がどうなるのか、この先生のもとでチャレンジしてみようと決めました。
用心深く、しかし楽観的にという心構えで。

置き換えを始めて困ったこと

これは、もちろん、離脱症状です。

ジアゼパム換算表を参考にゆっくり置き換えても、倦怠感、吐き気などの離脱症状が毎回出ました。置き換えた日から3日間は、ほぼ寝たきり。4日目からは回復傾向が見られたので安堵しました。もしも離脱症状に耐えられなかったり回復しないようだったら、ジアゼパムの服用量を変える(増やすのか、減らすのか)か、ジアゼパム以外の長時間作用型にするか、置き換えを止めるかの3択で、私は迷ったと思います。

ブロマゼパムを中止、ジアゼパム単体に完全に置き換えたときの離脱症状が1番つらかったです。同じベンゾ系でも効き方が微妙に違う。完全に置き換えて1週間後にブロマゼパムがゼロの状態になったのか、体がびっくりしてるなと実感しました。

※余談※
セルシンについて。
私は2mgセルシン錠に置き換えたので、減薬終盤にはセルシン散1% に切り替えることもできるかなと想像していました。しかし、近所の調剤薬局に聞いてみると、取り扱いがないとのこと。周辺の薬局数件に電話で在庫を聞いてもらいましたが、どこも在庫なし。散剤の流通量は、かなり少ないと言われました(私の近場だけの話かもしれませんが…) 散剤については薬局に在庫があるか、ない場合は取り寄せてもらえるか、どこまで調剤してくれるか、事前に聞いておいた方がいいかもしれません。主治医も、この辺の話は知らなかったとのことでした。

置き換えをしてよかったこと

不思議なことが起こりました。悩みの種のしつこかっためまいが、ジアゼパムに置き換えるごとに軽減したのです。驚きました。置き換えただけで、こういうことが起こるのかな? と。そして、眉間の奥のもやもやした不快感も同様に、不思議なくらい軽減していきました。

日常生活に支障をきたすような副作用も特になく、ずっとツラかっためまいも軽くなり、30分~1時間まで連続で歩き続けることができるようになりました。体調も気分も安定しました。

そんなわけで。あくまで私の場合ですが、ブロマゼパムからジアゼパムへの置き換えで本格的な減薬への道筋をつけられました。今のところ、置き換えて良かったと思っています。ジアゼパムは私の体には合っているのでしょう、多分。ブロマゼパムより体が楽なので。

置き換えが合う合わないは個人で違う

以上の体験は、あくまで私の場合の話です。

ジアゼパムが合わない人もいるでしょう。
ブロマゼパムの方が合ってる人もいるでしょう。
置き換え作業をしない方がいい人もいるでしょう。

ひとりひとり体質などが違うし、
服用している薬の種類や量も違うし。

ひとの数だけ減薬方法がある…

先人たちの知識と経験。
そこから見えてきた様々な手法。
それらを組み合わせたり応用したりして、世界にひとつだけの体に合う、オリジナルな方法をこれからも模索していきたいです。
しなやかに、慎重に、たくましく。

「個人的な要因に応じた対応は大切です」

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