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机上監獄デスクレイドルからの脱出の感想〜作業、閃き、物語のバランス〜
本記事はNoEscapeさん制作の謎解きイベント「机上監獄デスクレイドルからの脱出」の公演感想noteとなります
※謎解き公演評について※
当たり前ですがあくまで私の個人の感想として捉えてください。
自分はこう思った、それ以上でも以下でもありませんし、誰かを意図的に攻撃したりお世辞を言ってゴマをするつもりも一切ないです。
自分の感想を言語化して残しておく場という感じなのと、私の感想が誰かしらの「咀嚼」の手助けになっていただければいいなぁという気持ちで感想noteを書いています。
一応、公演の感想を書く際に気をつけている点としては、基本的に「自分の感じたこと」オンリーとしていることです。
他人の感想を受けてアレコレとか、評判どおりこうだった、こう言われてるけど自分は違かった、という感じで何かしら「他人の感想」を意識した内容にはしないように気をつけているつもりです。
また、謎の内容についてのネタバレはありません。
が、雰囲気やテイスト、難易度感といった部分には触れている場合が多いので、完全にフラットに公演を楽しみたいという方は該当イベントの「体験後」の閲覧を推奨いたします。
そのあたりを考慮した上で読んでいただければ幸いです。
前回の感想はこちら!
机上監獄デスクレイドルからの脱出/NoEscape
![](https://assets.st-note.com/img/1730018515-Yo34BHKxrLGswu8FNjz1ynQb.png?width=1200)
ストーリーや概要をコピペ引用しようと思ったら、公式HPのテキストが全部画像でした…笑
なかなか割り切った作り方のWEBサイトだ…。
参加時のTwitter感想
≪脱獄成功≫机の上の小さな脱出劇は、今新たな幕開けを迎えた――https://t.co/lTfmZMGcre#机上監獄脱出
— あまつパイセン (@amaka2don) October 14, 2024
おもろだった!2人でほどよくノンストレスで遊べて良かった〜!こういう謎解きが結局好きなんよなー pic.twitter.com/hu4U14zO1S
本公演は池袋と新宿でいわゆる「上海型」と分類されることの多いタイプの謎解きゲームを提供しているNoEscapeさんが制作する公演型謎解きシリーズの第二弾です。
NoEscapeさんというと、上海型的な自動電子ギミックと日本のルーム型謎解きの良いところ取りみたいな、結構独特の路線とバランスで進化していったゲームを制作運営しているイメージです。
![](https://assets.st-note.com/img/1730019210-HnmL1SYab2sy5lCreqQJPfTM.png?width=1200)
上海型のように電子ギミックでほぼ自動化された構成でありつつ、「紙ベースのヒラメキ問題」のような、いわゆる「日本風の謎解き」もしっかり楽しめる独特なバランスの「リアル体験脱出ゲーム」。
私はすべて遊べているわけではないですが、独特のバランスをもった面白いゲームが結構多い印象です。他のホール型とかルーム型では味わえない体験が楽しめるものが多いです。
もしまだ遊んだことないよって人は、どのゲームも手軽に遊べますのでフラっと池袋店か新宿店に足を運んでみてはいかがでしょうか。
「人類選別計画からの脱出」とか好きな人多いと思う。
あと公演の中身とは一切関係ないんですが、NoEscapeさんは自分の知る限り業界で一番「公演の予約システムが親切」だと思ってます。
会員登録不要でWEBからサクッと予約。クレカ支払いなし。該当時間に店内待機。ファミレスのように呼ばれたら指定の場所にいってサクッと会計してゲームスタート。
マジで一番シンプルでわかりやすい。
はじめて謎解きを遊ぶ人にもダントツでわかりやすく、空き時間も一覧で見れてノンストレス。最強最高。これが最適解。
各種プレイガイドに登録しないと予約できなかったり、空き状況わからなかったりするって、謎解きとかのイベントとしては当たり前ではありますけど、なんとなく行ってみようかなーって思う超ライト層にとっては面倒すぎて機会損失になりますからね…。
この圧倒的な予約のしやすさに加え、宣伝広報(じゃらん掲載など)をしっかりしているおかげで、店内は比較的いつも初心者や新規層でフレッシュな活気があるイメージです。素晴らしいですね(あ、あとは店の場所がもっとわかりやすければ…笑)
さて、話を戻して早速「机上監獄デスクレイドルからの脱出」の感想です。良い謎解きでした。
【良かった点】
・集中できるプレイ環境
![](https://assets.st-note.com/img/1730021019-MEbOsAjLNFdrJ5wkpVmS769D.png?width=1200)
NoEscapeさんが「公演型謎解き」と分類している、業界的にはいわゆる「ホール型」と呼ばれる形式で行われる本公演。
しかし一般的なホール型とは色々と違う部分も多い、独自の形式となっています。
テーブルは「2人席」と「4人席」の2種類があり、チームが2人の場合は「2人席」、4人の場合は「4人席」を予約すると貸切で遊ぶことができます。
1人、3人、もしくは5人以上の場合はなるべく貸切チームになるように調整してくれるようですが、他の謎解き公演と同様に他の人と同チームにマッチングすることもあるようです。
慣習や諸々の大人の事情に囚われない、ユーザー目線での「遊びやすさ」「参加しやすさ」を意識したシステムだと私は思います。わかりやすいし助かる。
公演の内容的には、「謎解き慣れてます!」「SCRAP以外も参加してます!」っていう人は2人席で大丈夫。ちょうどいいと思いますし、そこそこヒリつけると思います。
そして、この公演の良いところは席がすべて壁に向けて配置されていることです。そしてその配置を活かした謎解き内容になっている。
全席が壁に向いているため、謎を解いている最中は他チームの様子が見えづらく(てかほぼ見えない)行動バレを起こしづらい。(席の移動時は我慢…!)し、声のボリュームもあまり気にならない。
基本的に壁に向かってプレイするという環境は予想以上にストレスがなくて快適でした。めっちゃノイズが少なくて集中できる。
・王道でしっかり作られた謎と世界観
![](https://assets.st-note.com/img/1730021858-ZbYQ4d3UqIyDlGmvr9ewAS2N.png?width=1200)
謎解きの内容も十分に個性的で面白かったです。
基本は「紙類をベースとしたひらめき問題」を解き進める王道ホール型的な内容ですが、紙だけで完結せずにしっかり手を動かしてアレコレするアイテムがある。机上でできる謎解きの「いいところどり」みたいな感じです。
全体的にいわゆる「オールドスタイル」的な安心感のある構成でありつつ、アイテムや紙は「無機質な問題」「世界観ガン無視な小謎」ではなく、しっかりと世界観を形成する一部となっている。ここにはしっかりと制作者の強いこだわりを感じます。
それらの上質な構成をNoEscapeの代名詞である「電子ギミック」が支えておりゲームの展開もスムーズで快適。
謎解きではとくに大謎周辺の作りはかなり好きなタイプでした。王道でありつつ、本公演の「らしさ」もある。
解けた人は解けた時の達成感があり、解けずに失敗した場合は「なるほど!やられた!」と悔しさと納得感がある。
まさに謎解きゲームがもつ根源的な面白さを凝縮した大謎だったなと思います。こういうの好きだし得意なんでもっとください。
また世界観を作りすぎると、謎解き中に読まないといけないストーリーが多すぎたりしてテンポが悪くなったりするもんですが、本公演はちょうどいいバランスだったと思います。
シナリオに沿って謎を解き、謎を解く行為を通して全体のストーリーが進んでいく(当たり前ではあるが)ので、紙で渡されて読まないといけない「文字で語るストーリー」が物語にたいして少なめ。
謎解きを解く上で読まないといけない文字量は結構あるタイプ(というか多い方)ではあるんですが、それは謎を解く上なので問題はあまりなくて。
謎を解きましたね!おめでとうございます!それによりこんな感じにストーリーが進んだようです!これを読んで次のステップを解きましょう!
って感じに渡されることが多い、謎を解きはじめる前に「読まなければいけない物語」が少ないという感覚です。
このバランスは好きです。結構ここの調整は頑張っている気がします。
世界観頑張ってます系公演はどうしても文字で補完する情報が多いと萎えてしまうタイプなので…。
まぁ、その分本公演は「謎解きゲーム部分以外」での物語演出比重が多く、詳しくは「気になった点」で後述しますが、ちょっと自分はそこが引っ掛かりはしました。
・安い!!
ゲーム時間60分でOPとEDがしっかりあって3,000円!割引使えば2,900円!
やすい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
昨今どんどん値上げ傾向がある体験型謎解きイベントですが、その中でも内容を考えるとマジで安い!!!!!!!!!!!!!!!
値上げが悪いとか安いのが良いとか、そういった話をここでするつもりはないです。が、相場より安いというのは純粋にユーザーとしては嬉しいことです。
謎解きゲームは「趣味」であり「嗜好品」であり「遊び」なので、自分自身が「妥当」と思う金額のイベントに自分が趣味として使えるお金の範囲で参加すればいいと思っています。この金額なら遊んでみたい、この金額でも遊んでみたい、というイベントに参加すればいいのかなと。
遊んだ結果、金額に対してどうだったかは自分で判断し、次の参加を決める際の判断材料にすればいい。
制作側は業界の相場感から逸脱せず、プレイヤー目線でそのイベントを見た時に金額に妥当性があり、最終的にチケットが売れて利益が出せるような金額を設定すればいい。
本公演の感想とは全く関係なくて恐縮ですが、「謎解きイベント価格問題」はいつかちゃんとnoteで自分の考えをまとめておきたいところです。
【気になった点】
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