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製作者100人の壁3の感想〜謎解きイベントとは何か〜

本記事はミステリーケーキさん制作の謎解きイベント「製作者100人の壁3」の公演感想noteとなります

※謎解き公演評について※
当たり前ですがあくまで私の個人の感想として捉えてください。
自分はこう思った、それ以上でも以下でもありませんし、誰かを意図的に攻撃したりお世辞を言ってゴマをするつもりも一切ないです。

自分の感想を言語化して残しておく場という感じなのと、私の感想が誰かしらの「咀嚼」の手助けになっていただければいいなぁという気持ちで感想noteを書いています。

一応、公演の感想を書く際に気をつけている点としては、基本的に「自分の感じたこと」オンリーとしていることです。
他人の感想を受けてアレコレとか、評判どおりこうだった、こう言われてるけど自分は違かった、という感じで何かしら「他人の感想」を意識した内容にはしないように気をつけているつもりです。

また、謎の内容についてのネタバレはありません。
が、雰囲気やテイスト、難易度感といった部分には触れている場合が多いので、完全にフラットに公演を楽しみたいという方は該当イベントの「体験後」の閲覧を推奨いたします。

そのあたりを考慮した上で読んでいただければ幸いです。

前回の感想はこちら!

製作者100人の壁3/ミステリーケーキ

あなたは全ての壁をぶち破ることができるのか
有名な謎製作者の方や、初めて謎を製作した方など、100人分の小謎があなた達を待ち受けています
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※このイベントは、あなたが実際に謎を解き明かし脱出を目指すゲームになります。

「脱出」ではないかな…笑

ミステリーケーキさんが製作する、様々な製作者が作った多種多様な謎解き問題を解くスコアタ公演。
今作でシリーズ3作目となります。

私の過去の参加履歴はこのとおり

2はツイートするの忘れた気がします(探しても見つからなかった…)
2023.12.17挑戦で90点です。

年末の恒例になりつつありますね。メンバーは全部固定で遊んでいますが、シリーズを重ねるごとにスコアが下がっている…シンプルに「難易度」が上がっていると感じます。(我々の老化もあるかもしれない…)

ここ3〜4年でいわゆる「スコアタ系謎解き公演」はすごく増えました。
私も個人制作で小謎スコアタ系公演である「わんこ謎」「わんこ謎2DX」の2作を制作運営しているとことです。スコアタ系、いいですよね。普通に好きです。

こういったスコアタ系の公演は昔からちょこちょこありましたが、その中でも2020年リリースのタンブルウィード×iMYさんの「謎まみれシリーズ」、2021年リリースのファーニャー×Hydraさん制作の「ファドラシリーズ」、この2作が業界に与えたインパクトは大きく、これ以降にいわゆる「100問系スコアタ」が謎解き公演の1ジャンルとして確立されていったと思います。

製作者100人の壁シリーズも「100問系スコアタ」の1つです。


【良かった点】

・謎解きと集中して向き合える空間

スコアタ系公演として重要な要素の1つに「謎に集中できるか」という事があります。
1問でも多く快適に謎を解くためには、システムやスタッフワークなどを工夫して謎解きに集中できる空間作りをすることが重要と私は思います。

ストーリー処理をどうするか、解答形式をどうするか、正誤判定をどうするか、ヒントをどうするか、大謎をどうするかetc…。
「スコアタ」というシンプルでわかりやすいコンセプトの中、謎解きイベントとして無条件に求められるイベントとしての「純粋な満足感」を担保しつつ快適なソルブフィールを実現するため、制作陣は頭を悩ませるわけです。

そんな中、本作「製作者100人の壁3」は「謎に集中できるシステム」という面でかなり優れたシステムだと感じています。
まさにシンプルイズベスト。

壁に貼られた謎解き問題を自由に解く!

どれをどの順番で解いてもいい!以上!

これ以上スコアタをシンプルにはできないのではないか?と思うほど、無駄を削ぎ落とされたシステムです。
回答形式もノンストレス。ガンガンと攻めることができ、無理なく実力を出し切れると思います。

無印の時点からこの辺りは快適でしたが、無印と2の2作を経た3では更にシステムはわかりやすくシンプルになり、「集中しやすさ」「ゲームメイクのしやすさ」が上がりました。色々とすごい英断。

シンプルなことが何より強い。
60分間、眼前に並ぶ謎解き問題を解くこと「しか」考えなくていい。
好きな謎を好きなタイミングで自由に解ける。

趣向を凝らしたシステムやエキスパートな謎の解き方を求められたりと、どんどん多様化していくスコアタ系公演ですが、原点回帰的なこの究極のシンプルさは「唯一無二」だと私は思います。

・ここでしか味わえない多種多様な謎解き問題

本作の最大の売りはここでしょう。
100問の謎は基本的にすべて製作者が違います。100問×3作=300問、300人。すべて製作者が違うようです(100問以降の要素等例外はありますが)

そのため、問題のテイスト、難易度、コンセプトは多種多様百人百色。
どの製作者の方々も「渾身の1問」を提供しているため、ほかの謎解き公演では絶対に見ないような「個性大爆発」の謎解き問題ばかりです。良くも悪くも常識に囚われない謎が多い。

本当にいろんな謎がありましたが、私は三ツ浜さんの問題が個性的かつ見た目のインパクトも謎解きとしての面白さもあって好きでした。
あとはみずなしさんの問題ですね…!マジで本公演の本質を理解している。

個性的な問題ばかりなため、良いスコアを取りたい場合求められる頭の使い方や攻め方は他のスコアタ公演とは一線を画すと思います。
お行儀よく解いていると予想以上に解けずに終わるような感じ。
結構「覚悟」と「攻めの姿勢」が必要。

とくに今回の3はかなりクセがある問題が多かったと思います。
純粋に解くことが難しい問題が多く、かなりの解きごたえ。
いまは亡き「謎の一枚」を彷彿とさせるような、既存の枠に囚われない多様な問題が襲いかかります。

ゲームの序盤、最初の3〜5分くらいはマジで全然解けなかった。あの絶望感半端ない…。

【気になった点】

・玉石混交の天然謎解き問題

本公演で出てくる謎解き問題は前述したとおり多種多様百人百色な「渾身の1問」です。それが他公演にはない、「製作者100人の壁」というシリーズの最大の魅力かと思います。

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