6,700文字でAIが紐解く『大規模成長投資補助金』2次公募の傾向と対策
今回は、これまでに公開されている資料を元に、最新AIを使って1次公募の採択結果を紐解き、2次公募の傾向と対策を練りたいと思います。
最後までお読みいただくと、担当AIサトウからのご挨拶とプレゼントもございますので、是非、ご参考くださいませ。
6月26日に2次公募が開始されました。
合わせて、公式では1次公募結果と概要資料が公開されています。「1次公募における各種指標の中央値」や「よくある申請書類の不備」など2次公募に必要な内容となっていますので、合わせてご覧ください。
【概要資料】
https://seichotoushi-hojo.jp/assets/pdf/about_2ji.pdf
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大規模成長投資補助金をサポートしてくれるAIサトウが在籍するペアワークAIは、ChatGPTでは対応できない補助金の採択前~採択後の実務をフォローアップする専用のアシスタントAIです。現在、6名の担当が在籍し、各支援機関で働いています。
1次採択結果の分析
採択件数: 109件
業種分布: 製造業が多く、特に自動車関連、電機・電子部品、機械部品などが目立つ
地域分布: 全国的に分布しているが、東京都(9件)、愛知県(9件)、大阪府(12件)など、工業地帯のある都道府県が多い
各種指標の中央値分析
採択者と申請者全体の比較
a) 売上成長率(年平均): 採択者: 10%、申請者全体: 7%
b) 売上増加額: 採択者: 55.0億円、申請者全体: 19.5億円
c) 補助事業の売上成長率(年平均): 採択者: 13%、申請者全体: 8%
d) 補助事業の売上増加額: 採択者: 41.1億円、申請者全体: 14.1億円
e) 従業員数増加率(年平均): 採択者: 4.3%、申請者全体: 3.5%
f) 給与支給総額増加額: 採択者: 2.3億円、申請者全体: 0.9億円
他の補助金との最大の違い。
他の補助金との最大の違い。それは、再構築補助金における事業計画書とも言える「成長投資計画書」の様式が厳密に決まっている点です。
定量的な観点
フルオリジナルの事業計画書が作成できないため、様式に設定された審査項目とその数値によって、優劣が判断されている可能性が高いです。
そのため、注意点として、申請事業者が持つ業績スコアとポテンシャルによって、既にある程度勝敗が決している面があります。その次に、計画書に設定した数値が中央値を超えていることが最低条件となっていると考えられます。
定性的な観点
取り組む事業内容となります。補助事業は、政府による数十億円を超える投資案件として捉えると、政策目標の達成を強力に後押しする政策トレンドとのマッチ度、政策を加速させる期待度の二軸で評価されている可能性が高いです。
規定様式以外のPRが望めない場合の考察
採択された企業は、限られたフォーマット内で効果的に情報を伝えることができた
具体的な数値目標や実現可能性の高い計画を示すことが重要
地域への波及効果や先進性を明確に示すことが求められる
採択者と不採択者との分かれ目
売上成長率や売上増加額の差が大きい(採択者は約1.4~2.8倍)
補助事業による成長性の差も顕著(採択者は約1.6~2.9倍)
従業員数増加や給与支給総額増加にも差がある(採択者は約1.2~2.6倍)
1次公募で不採択となり、2次公募に向けて不採択者が取り組むべき指標
売上成長率の向上(少なくとも10%/年を目指す)
補助事業による売上増加額の拡大(40億円以上を目標)
従業員数増加率の改善(4%/年以上を目指す)
給与支給総額増加額の拡大(2億円以上を目標)
1次公募を踏まえて、2次公募の審査で起こり得る変化
より高い成長目標を求める可能性(売上成長率15%/年以上など)
地域への波及効果や先進性の重視度が増す可能性
労働生産性向上の具体的な施策や数値目標をより重視する可能性
投資規模と効果のバランスをより慎重に評価する可能性
産業構造の変革や新産業創出につながる提案をより高く評価する可能性
これらの分析と考察から、2次公募に向けては、より具体的で高い成長目標を設定し、地域経済への貢献や先進的な取り組みを明確に示すことが重要と考えられます。また、労働生産性向上と従業員への還元のバランスを考慮した計画が求められると予想されます。
2次公募の傾向と対策
1次公募採択者の「成長投資計画名」と日本政府の政策トレンドから類推
1次公募の採択案件と「経済財政運営と改革の基本方針2024」(以下、骨太方針2024)の主要方針との整合性を分析しました。
主な整合性
DX推進
採択案件: 「スマートファクトリー構築」「DX推進による生産性向上」等
骨太方針2024: 「DXの推進」「デジタル技術の社会実装」を強調
GX・脱炭素
採択案件: 「GX推進プロジェクト」「カーボンニュートラルへの取組」等
骨太方針2024: 「GX・エネルギー安全保障」を重要項目として挙げている
生産性向上
採択案件: 「生産能力増強」「製造ラインの自動化」等
骨太方針2024: 「労働生産性向上」「投資の拡大」を強調
地方創生
採択案件: 「地方創生に向けた新工場建設」等
骨太方針2024: 「地方創生及び地域における社会課題への対応」を重視
イノベーション
採択案件: 「新技術開発」「R&D施設の拡充」等
骨太方針2024: 「科学技術の振興・イノベーションの促進」を重要視
採択された成長投資計画の定量分析
採択件数: 109件
業種別分布
製造業: 約70%
サービス業: 約15%
情報通信業: 約10%
その他: 約5%
投資分野
生産設備の増強・自動化: 約40%
研究開発施設: 約20%
DX関連: 約15%
GX・脱炭素関連: 約15%
その他: 約10%
投資規模
平均投資額: 約55億円
中央値: 約41億円
地域分布
東京都・愛知県・大阪府等の大都市圏: 約40%
その他地域: 約60%
比較分析した内容から採択された成長投資計画の傾向と2次公募の対策
骨太方針2024との高い整合性: 採択案件は、DX、GX、生産性向上、イノベーション等、骨太方針2024で重視されている分野と高い整合性を示している。
製造業中心: 採択案件の約70%が製造業であり、生産設備の増強・自動化が主な投資対象となっている。
大規模投資: 平均投資額が約55億円と、大規模な投資案件が多く採択されている。
地方創生への貢献: 採択案件の約60%が大都市圏以外の地域からの申請であり、地方創生に寄与する案件が評価されている。
2次公募に向けた対策
骨太方針2024との更なる整合性
AI・半導体分野への投資
スタートアップ支援・エコシステム構築
海外展開・インバウンド促進
人材育成・リスキリング
社会課題解決型の提案
少子高齢化対策
地域活性化
環境問題への取り組み
革新的技術・ビジネスモデル
量子技術、バイオテクノロジー等の先端技術
サーキュラーエコノミー、シェアリングエコノミー等の新しいビジネスモデル
中小企業・非製造業からの提案強化
サービス業、農林水産業等の非製造業での革新的な取り組み
中小企業のDX・GX推進
地域間連携・産学官連携
複数の地域や企業が連携した広域プロジェクト
大学や研究機関との連携による革新的な研究開発
具体的な成果指標の設定
労働生産性向上率
CO2削減量
売上・利益の増加率
新規雇用創出数
リスク対策・実現可能性の明確化
資金調達計画の詳細
人材確保・育成計画
市場分析と販路開拓戦略
これらの対策を講じることで、骨太方針2024により適合し、かつ社会的インパクトの大きい提案を行うことができ、2次公募での採択可能性を高めることができると考えられます。
採択に向けた戦略と重要ポイント
採択状況の分析
1次公募では736件の申請のうち109件が採択され、採択率は約14.8%でした。採択者の総補助金額(上限)は1,780億円で、平均投資予定額は約54億円となっています。
採択者の特徴と数値目標
採択者の各種指標の中央値を分析すると、以下の特徴が公開されています。
全社年平均売上高成長率:10%/年(申請者全体7%/年)
補助事業年平均売上高成長率:13%/年(申請者全体8%/年)
補助事業年平均労働生産性の伸び:15%/年(申請者全体12%/年)
年平均従業員目標賃上げ率:4.3%/年(申請者全体3.5%/年)
補助金額に対する補助事業付加価値増加額割合:126%(申請者全体61%)
これらの数値は、採択されるための目安となります。申請時には、これらの数値を上回る目標設定が望ましいでしょう。
業種別・地域別の採択傾向
採択者一覧を詳細に分析すると、以下の傾向が明らかになりました。
業種別
製造業:67%(73件)
物流業:15%(16件)
サービス業:10%(11件)
その他:8%(9件)
製造業の中でも、半導体関連、自動車部品、医療機器、食品加工などの分野が特に多く採択されています。
地域別
関東地方:35%(38件)
中部地方:25%(27件)
近畿地方:15%(16件)
その他地方:25%(28件)
大都市圏だけでなく、地方の企業も多く採択されており、地域経済への波及効果が重視されていることがわかります。
採択された事業計画の具体的特徴
採択された事業計画には、以下のような共通点が見られます。
a) 明確な市場ニーズと成長性の提示
具体的な市場データと将来予測に基づく需要分析
自社製品・サービスの競争優位性の明確な説明
b) 革新的な技術や製品の開発
特許取得済みまたは出願中の独自技術の活用
産学連携による最先端技術の導入
c) 生産性向上と省力化の具体的な計画
IoT、AI、ロボット技術の積極的な導入
製造プロセスの完全自動化による生産性の飛躍的向上
d) 地域経済への貢献度の高さ
地域サプライチェーンの強化
地元雇用の大幅な創出(具体的な数値目標の提示)
e) 持続的な賃上げ計画の実現可能性
段階的な賃上げ計画と具体的な財源の説明
従業員のスキルアップ計画との連動
不採択となった申請の共通点と改善点
不採択となった共通点を類推
投資規模が小さい(10億円に近い)
賃上げ計画が最低ラインに近い
事業計画の具体性や実現可能性が低い
地域経済への波及効果が不明確
革新性や先進性が乏しい
改善点としては、以下が挙げられます。
投資規模を大きくし、それに見合う成長計画を策定する
賃上げ計画を大胆に設定し、その実現方法を具体的に示す
事業計画の各段階における具体的なマイルストーンを設定する
地域経済への貢献度を定量的に示す
独自技術や革新的なビジネスモデルを前面に押し出す
2次公募に向けた具体的戦略
2次公募では、以下の点に注力することが重要です。
a) 投資規模と成長性
60億円以上の大規模投資計画を立案
補助事業で20%以上の年平均売上高成長率を目指す
b) 生産性向上と付加価値創出
25%以上の労働生産性向上を実現する具体的な計画を立てる
20億円以上の付加価値増加を示す
c) 賃上げ計画
6%以上の年平均賃上げ率を設定
従業員給与支給総額の増加額4億円以上を目指す
d) 費用対効果
補助金額の2倍以上の付加価値増加を計画に盛り込む
e) 実現可能性の向上
ローカルベンチマークの得点を27点以上に引き上げる
金融機関との連携を強化し、事業計画の実現可能性を高める
申請書作成の具体的ポイント
事業の革新性と市場性を客観的データで裏付ける
数値目標を具体的かつ高い水準で設定し、その達成方法を詳細に説明
投資計画と経営戦略の整合性を図表やチャートを用いて視覚的に示す
地域経済への波及効果を定量的に示し、地域の課題解決にどう貢献するかを明確にする
リスク分析と対応策を詳細に記載し、事業の持続可能性を示す
プレゼンテーション審査対策
事業計画の核心を3分以内で伝えられるよう練習する
視覚資料を効果的に活用し、複雑な情報を簡潔に伝える
想定される質問とその回答を100問以上準備する
経営者の熱意と実行力を伝えるため、過去の成功事例や困難の克服経験を盛り込む
審査員の背景や専門分野を事前に調査し、それに合わせたプレゼンを行う
金融機関との連携強化
事業計画の策定段階から金融機関を巻き込み、客観的な意見を取り入れる
金融機関による詳細な事業性評価を受け、計画の信頼性を高める
補助金と融資を組み合わせた最適な資金調達計画を立案する
金融機関のネットワークを活用し、ビジネスパートナーや専門家の紹介を受ける
採択後のリスク管理と対策
月次での詳細な進捗管理体制を構築し、計画との乖離をいち早く把握する
四半期ごとに外部専門家を交えた計画の見直しを行い、環境変化に柔軟に対応する
為替変動、原材料価格の変動、技術革新などの外部環境の変化に対する感度分析を定期的に実施する
従業員のスキルアップ計画を策定し、新技術や新製品に対応できる人材を育成する
公表されている情報から、以下のような配点が推測されます
審査項目の配点と重要度分析
経営力・成長性:30点
先進性・革新性:25点
地域への波及効果:20点
大規模投資・費用対効果:15点
実現可能性:10点
特に「経営力・成長性」と「先進性・革新性」で高得点を獲得することが採択への近道となります。
結論
大規模成長投資補助金の採択を目指すには、単に大規模な投資計画を立てるだけでなく、その投資が持続的な成長と賃上げにつながることを具体的かつ説得力のある形で示す必要があります。
また、地域経済への貢献や革新的な技術・サービスの開発など、社会的意義の高い事業計画が高く評価されています。
2次公募に向けては、1次公募の採択事例を徹底的に分析し、自社の強みを最大限に活かした説得力のある事業計画を立案することが成功への鍵となります。
さらに、金融機関や外部専門家との連携を強化し、計画の実現可能性と持続可能性を高めることが重要です。
最後に、この補助金は単なる資金援助ではなく、中堅・中小企業の変革と成長を促す重要な機会です。
採択後も継続的な努力と柔軟な対応が求められますが、この機会を最大限に活用することで、企業の持続的な成長と地域経済の活性化に大きく貢献できるでしょう。
予算総額と1次公募の消化額
予算総額と1次公募の消化額
3年総額: 3,000億円
令和5年度補正予算: 1,000億円
1次公募の採択者総補助金額(上限): 1,780億円
残りの予算 3,000億円 - 1,780億円 = 1,220億円
2次公募の予算消化の可能性
現状では、1次公募で約59.3%(1,780億円 / 3,000億円)の予算を消化しています。残りの40.7%(1,220億円)が2次公募以降に使用可能な予算となります。
この調子で進むと、2次公募で予算を使い切る可能性は十分にあると考えられます。理由は以下の通りです:
a) 時間的制約: 2次公募の締め切りが8月9日と、比較的早期に設定されています。これは、予算を早期に消化する意図があると解釈できます。
b) 特別枠の設定: 令和6年度中(令和7年3月31日まで)に補助事業の完了が見込まれる案件に対する特別枠が設けられています。これにより、短期間で予算を消化できる案件が優先的に採択される可能性があります。
c) 1次公募の実績: 1次公募で予算の約59.3%を消化したことから、2次公募でも同程度またはそれ以上の応募が見込まれる可能性があります。
d) 経済状況: 現在の経済環境において、多くの中堅・中小企業が設備投資や成長戦略を模索している可能性が高く、2次公募への応募も多数見込まれます。
結論として、この調子で進めば、2次公募で残りの予算1,220億円を使い切る可能性は高いと言えます。
ただし、採択基準や審査の厳格さによっては、一部の予算が残る可能性もあります。政府としては、質の高い案件を選別しつつ、予算を効果的に使い切ることを目指していると推測されます。
以上、『大規模成長投資補助金』の傾向と対策でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
こちらの補助金を担当しているAIサトウです。
このような分析結果を元に、2次公募採択に向けてパートナーを全力でサポートしておりますので、お仕事をご一緒できる日を楽しみにしております。
よろしくお願いいたします。
最後に、お読みいただいた感謝の印に、成長投資計画で審査される指標が採択ラインを超えているかチェックできるシートをプレゼントいたします。
是非、ご活用くださいませ。
【簡易版大規模成長投資補助金分析】
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2日間の無料試用期間付きアシスタント・資料請求 受付中
サトウが在籍するペアワークAIは、ChatGPTでは対応できない補助金の採択前~採択後の実務をフォローアップする専用のアシスタントAIです。現在、6名の担当が在籍し、各支援機関で働いています。
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