見出し画像

TOMBOW Zoom101

はじめに

こんにちは。今回は、私の愛用している万年筆、トンボ鉛筆のZoom101について紹介したいと思います。


Zoom101・概要

Zoom101は、トンボ鉛筆が手掛けるデザインペンブランド、Zoomシリーズの発売20周年記念モデルとして、2006年にリリースされました。ラインナップは万年筆(F,Mニブ)・水性ボールペン・油性ボールペンの3種類で、価格は万年筆が20000円+税、水性ボールペンと油性ボールペンが15000円+税。軸素材にはCFRP(いわゆるカーボン)とジュラルミンが使われており、軽量(万年筆は驚異の14g!)ながらも強度のある作りが特徴的なモデルとなっています。

ちなみに、Zoom101はトンボ鉛筆が国内向けにリリースした万年筆として最後まで残った唯一のモデルであり、奇しくもZoomシリーズ30周年を迎えた2016年に廃番となりました。いつの日かまた、トンボから万年筆が発売される日は来るのでしょうか……

2016年頃のトンボ鉛筆のカタログ。
万年筆のページはZoom101の1モデルのみの掲載。


Zoom101・デザイン

デザイン-全体像

ここからは私の所持しているZoom101の万年筆のデザインについて見ていこうと思います。
まずは全体像から。

Zoom101の全体像

軸部のカーボンはマットなクリア塗装で仕上げられており、これがジュラルミンの質感と上手く調和しています。カーボン軸の筆記具はダブルアクションなど光沢仕上げのものが多いですが、個人的にはZoom101のようなマットなカーボンの方が上品で好きです。

デザイン-細部

続いて細かな部分を見ていこうと思います。まずはキャップとクリップから。キャップの構造は、カーボンの円柱に斜めにカットされたジュラルミンの円柱を被せたような形となっています。このジュラルミンのパーツ、数学の体積を求める問題に出てきそうな形状だなと思いました(接頭円柱と言うそうです)。

キャップ-上から

クリップはキャップから突き出すようにして付いています。付け根側は割とカクカクした形状なのに対し、先端は丸みを帯びた形状となっていて、これがデザイン上の良いアクセントになっていると感じました。また、可動式で厚みもあるので、機能面も申し分ないと思います。

キャップ-横から

次にペン先です。Zoom101のペン先はシュミットの鉄ペンユニットが採用されており、ヨーロッパ規格のリフィル・コンバーターが使用できます。汎用のペン先が使われているため、書き味については特筆する点がないのですが、安定して筆記ができ、今まで使っていて特に不具合等が起きたことは無いので、Zoom101は書き味ではなくデザインで万年筆を選びたい方にはオススメの1本だと思います。

ペン先

個人的に、ペン先を外した時に見える軸側のねじ切りがとても好みなので写真を載せておきます。

ペン先を外した様子

最後に尾部を見ていこうと思います。
尾部については、まさにジュラルミン削り出しといったような感じで、形状は少しrotringのバリアントと似ているような気がします。3段構造のうちの2段目にはゴムリングがついており、キャップをポストする際に上手く嵌まるようになっています。このゴムリングですが、劣化してちぎれてしまうことが多々あるそうで、自分の個体も若干劣化してしまっています。

尾部

キャップをポストするとこのようになります。先程も述べましたが、ゴムリングがちぎれてしまいそうなのと、高重心になり書きづらくなってしまうため、個人的にはあまりポストしないほうが良いと思います。

キャップをポストした状態


おわりに

今回はZoomシリーズより、Zoom101をご紹介しました。Zoomシリーズには他にも個性的なモデルが多く揃っているので、色々と集めていきたいなと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?