けーせいのざくざくアクターズ考察② 初期構想を考える(前半)
こちらの考察は前回の続きとなります。まずはそちらをご拝読ください。
更に今回の考察には「水着イベント」の内容も若干ですが含まれます。一応注意の程をよろしくお願いします。
前回のおさらい
要点をまとめ、前回の考察で
・最初はエステルが主人公の物語として作られた
・仲間はエステル・マクスウェル・メニャーニャの3人固定式
・しかし物語の大筋は本編とほぼ一緒
というところまで進んだ。今回はそれらが正しい予測であるという仮定を元に「では具体的に初期構想のシナリオはどのような内容だったのか」を考察していきます。
なお妄想に妄想を重ねる代物なので信憑性は前回以上に怪しい代物となっております。話半分に聞いてもらえると助かります。
※ここから先の考察では便宜上、公開されているざくざくアクターズの内容を「本編」、筆者の考察するエステルが主人公のボツシナリオを「初期構想」と呼ぶ事にします。
オープニング
前回語った通り、シノブがキーオブパンドラを発掘し、それをエステルに手渡すところから始まる。転移能力と封印能力で魔物に困っている人々を助け、召喚士の信用を取り戻す為に活動する。
召喚士組
エステル……初期構想におけるキーオブパンドラの所有者であり主人公。何故だか召喚士試験に合格した筆記落第生。戦闘面では高火力の炎攻撃を行う。性格は本編そのまま。
マクスウェル……初期構想においては味方キャラ。複数属性(氷・炎)と回復が使える「シズナ」に近い性能。物語の開始時点ではシノブの才覚に気付いていないので敵対していない。努力家で苦労人。それ故闇も見える。
メニャーニャ……雷魔法に加えてバフとデバフが使える「ベネット」に近い性能。本編と違いエステルが離脱しない為スレてない。十徳ナイフをチャラつかせる立ち絵や《ボルト落とし》《人造ヒーロー》という技名からして、恐らく本来はお調子者な性格だったと思われる。
シノブ……マクスウェルが敵対しない為彼女が黒幕となる。同時にこの世界をあるべき姿に戻したい意志を持つ物語の進行役でもある。最初は病弱と偽りその実力を秘匿している。メインストーリークリアー後は3属性が使える4人目の仲間となる。
ハグレ王国について
デーリッチ……残念ながら初期構想においては存在しなかった。デーリッチが存在しないという事はハグレ王国も存在しないので、エステル達は各地のハグレ達を勧誘するのではなく彼らそれぞれのこの世界での在り方を導く事に従事する。
ローズマリー……デーリッチがいないので彼女もいない、と考えられそうだが彼女には旧立ち絵が存在するので何かしらの役割が与えられていた可能性が高い。恐らく帝都の道具屋でもしていたのではないだろうか?
一章シナリオ
てこてこ山中腹
ゲームシステム上、仲間が揃っていないと進行が厳しいので追加された後付けマップ。つまり初期構想ではここには向かわない。ただしハピコ・ベロベロスの絵柄は古い為存在自体はしていた可能性が高い。恐らくは外道キューピットとかと同じ次元の塔で遭遇する強敵だった。その際はハピコではなく肩書の「偽天使」という名前だったのではないか。
休憩イベント
ハピコとベロベロス加入直後にイベントで福ちゃんが唐突にやってくるが、彼女もまたシナリオ上このタイミングでは登場しない。しかし旧立ち絵があるので出番そのものは存在する。詳しくはその時後述
ヘンテ鉱山
ハピコがいないので、彼女の紹介ではなく「鉱山にお化けが出た」みたいな依頼を受けて向かう事になる。
そこからは本編同様の事故でマッスルと喧嘩するも「よく見ろエステル、ソイツはお化けではなく魔物だ」「違ぇよ俺はハグレだ!」みたいなやりとりを経て停戦。ここでお化けの噂を流してボロ儲けする話と、それまではハグレという理由で酷い低賃金で働かされた話を聞いてどっちが悪者なのかよくわからない光景を知る。
サムサ村
本編通りに依頼を受けて村へと赴く。しかしここでサイキッカーヤは登場しない。本編では彼女を除いてしばらく雷属性が登場しない為戦力補充に登場するが初期構想ではメニャーニャがいるのでその必要がない。最初に雪だるまで道を塞がれるのは雷属性が弱点の敵を後付けで登場させる為。
代わりに村の少年がついていく。雪乃との戦いの後に彼女の嘆きを聞いて、デーリッチの代わりに雪だるまを蹴飛ばし友達になる。少年と彼女の弟の風太の立ち絵が同じなのはその名残だ。
そして雪乃はサムサ村の一員として迎え入れられるのが初期構想のストーリーとなっていた。それまで(マッスルの事もあり)ハグレが迷惑な存在と認知していた召喚士組もこれをきっかけにこの世界に残る爪痕の残酷さを知る事になる。
モジャーク大森林
シナリオの大筋は同じ。ここでハオが初のゲスト戦力に加わり4人で戦う。そしてティーティー様は非戦闘員。はむすけ&どらごんも登場する。本編ではゼロキャンペーンの影響でボスが登場するがエステルが主人公の初期構想では別の原因で発生する事になる。(恐らくは世界樹の影響)
ヘンテ鉱山奥
シナリオの大筋は変わらずアルフレッドと共闘してデルフィナの悲願を達成する。恐らくジーナは帝都の武器屋をやっているので彼女からの依頼で探索するところまで一致する。シナリオクリア後アルフレッドはジーナと2人暮らしを始めるものと思われる。
そして召喚士組にとっては召喚術の恐ろしさに気付き始めるきっかけとなる。
……この間マッスルは幽霊に怯えながら鉱山暮らしをしていたのだろうか?ここがわからないというか気になる。
遺跡地下
本編ではエステル登場回だが最初からいる初期構想ではこの回は丸々飛ばされる。しかしエレベーターが後々伏線になるのでマップは別場面、ブリギットの回で用いられる。
襲撃イベント
マクスウェルが敵対していなければエステルがハグレ王国に寄り付く展開も無いのでこれも丸々カット。ヘンテ鉱山の次のイベントは妖精王国になる。
二章シナリオ
妖精王国
シノブの療養を目的に訪れ、より効能のある温泉の事を知り秘境へ向かう。ゲスト参戦するのはかなづち大明神。3人娘に水着イベントと似たセクハラ行為を働く、というより水着イベントがこのボツになったシーンの焼き直し。
そして仲良く宿泊してシノブはエステル達に感謝するが、その裏でプリシラとマナジャムのやりとりを挟み、彼女が別の思惑で暗躍している姿を見せる。
ちなみにプリシラだが、ヅッチーが妖精王国から離れない為成長しないし妖精戦争も発生しない。
トゲチーク山岳地帯
ジュリアがゲスト参戦。本編通りに進み、そしてローズマリーではなくマクスウェルがマナ欠損に陥る。今日まで無理をしてきた事と虚弱体質が発覚し自身の不甲斐なさを痛感している最悪のタイミングで彼はシノブの真の実力を目撃してしまう。
本編ではシノブがいなくなってしまった理由が不明瞭だったが、初期構想ではエステルがフォローした直後にマクスウェルがシノブを化け物と呼んでしまった。
これがきっかけでシノブはエステル達の元から姿を消す事になる。
マクスウェル離脱イベント
トゲチークと遺跡地下との間にあったと思われる初期構想のみ存在していたエピソード。詳細は不明だがトゲチークの一件で狂気に陥ったマクスウェルを立ち直らせる内容。
マクスウェルが一時的に仲間から離脱するが、その代わりに唐突に現れた福ちゃんが補充戦力としてゲスト参戦する。どうして福ちゃんなのかと言えば彼女の特技は氷と回復なのでマクスウェルが抜けた事で欠けた要素を補ってくれるからだ。
そしてボス戦はエステルとマクスウェルのタイマン勝負となる。自身の無力さを認められないから彼女を炎一芸しか出来ない格下と罵り敵対するも彼女の根性を前に敗北する。この流れはヅッチーとプリシラに受け継がれた。
更なる屈辱で完全に心が折れるマクスウェルだが、そんな彼を立ち上がらせたのもまたエステルだ。彼の実力を心から認め、2人は本当の仲間となる。このシーンがデーリッチとローズマリーの過去の原型だ。
遺跡地下深部
マクスウェルと和解し、改めて失踪したシノブの行方を探すことになる。その手がかりとなったのがキーオブパンドラの出自、遺跡地下だ。
本編では爆破予告で渋々向かう事になった場所だが初期構想ではそんな経緯で自ら地下へと潜り、そしてブリギットと遭遇する。
ブリギットが取り返しに来ないのかと言うと、初期構想でのブリギットは恐らく老朽化で口くらいしかまともに動かせない。本編の浮遊椅子は初期構想では動けない(=椅子に座った絵しかない)彼女を無理矢理戦わせる後付け設定だ。
そうして動けない彼女に代わり、遺跡の異変を見てくれとおつかいを受ける形で話が進み、何者かによってマナが補充された古代ゴーレムと遭遇する。そして撃破後にマナジャムが発見され、犯人がシノブだと発覚する。
余談だがこのマナジャムの調査は本編ではエステルが行ったが初期構想ではマクスウェルが、そしてゴーレムの調査はメニャーニャがやっていたのだろう。
港町ザンブラコ
本編では道具屋スカウト目的で赴くが、活動拠点が帝都の初期構想では無理がある。ローズマリーから同業者が困っているから助けてくれと依頼を受けるものと思われる。
そして妖精王国でも語ったが、ヅッチーが離脱しないのでプリシラが成長しない。よって妖精達が出店していない。
なので町を巡る問題とは単純にタコが原因で漁獲量が減少したとかそういう話になる。それを解決する為ベルと共闘して立ち向かう(そして真の原因が大穴と発覚する)
妖精戦争
前述した通り発生しない
ここで2章が終了。まだ折り返し地点ですが長くなりそうなのでここで一旦区切ります。
追記:その③出来ました。