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様々な人の「共生」を目指す彼女がタイで見つけたネクストアクションとは。
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スタディーツアー参加者インタビュー企画!!
Paint The World は、「 “途上国”から世界を変える」をビジョンに掲げています。
そんなビジョンに少しでも共感してくれ、途上国の中でもミャンマー、タイの社会課題に興味関心を持ち、現場まで立ち会ってくれた参加者にインタビューする企画を始めました。
ツアーのテーマは「ネクストアクション」です✈️
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今回は、第1回のスタディーツアーに参加した、筑波大学理工学群社会工学類に所属の田路乃々華さんにお話を伺いました!
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ースタディーツアーに参加した動機を教えて下さい。
もともと国際協力、特に社会システムの分野に興味があり、様々な人が「共生」できるコミュニティの構築に関心があります。これまで旅行や勉学を目的とした留学などはありましたが、実際に海外に出て現地を見るという経験や機会がなく、何かしたいと考えているときにこのツアーの存在を知りました。タイに興味があったわけではなかったですが、自分の環境を変える、一歩を踏み出すという意味で良い刺激になればいいなと思い、参加を決めました。
国際協力に興味をもったきっかけは、高校のプログラムで、アメリカの大学との共同プログラムを受ける機会があり、そこで、医療や教育などで差別を受けている人を助ける活動をしている人の話を聞いたことです。もともと社会システムに興味があったのですが、社会システムに関する部分でも差別が根付いているということに対する衝撃と現状を緩和しようとする活動や団体があることを知ったことから、自分もそのようなことをしたいと思いました。これがスタートだと感じます。
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ーツアーの中で印象に残った言葉はありますか。
「見えない貧困」
という言葉です。
この言葉は今でも一番に思い出すものです。タイに行くまでは、貧困な人は貧しくて、そうではないひとは中間所得層以上だと、比較的簡単に分けて考えてしまっていました。しかし実際にスラムを見て回り、団体の人のお話を聞く中で、貧困には種類があり、なんとか生きていくだけのお金はあるが、そのコミュニティに適していない近代化により借金に苦しめられてしまって形成される貧困もあるのだと強く感じました。何も知らずに現地を見るだけでは、家電製品や衣服も必要最低限は存在しているため、何も気づかないで終わってしまうのだなと思いました。それと同時に、知識を得る、表面上以外の情報を知ることの重要さを痛感し、「見えない貧困」という言葉がとても響きました。
―コミュニティに適していない近代化とは具体的にどのようなことですか。
実際に行ってみると、洗濯機やテレビがあったり、服も着ていて、靴も履いていて、もちろんピカピカで新品でというわけではないですが、都市部とそれほど大きな差があるという印象を受けなかったんです。でも、この点について現地の人に質問してみると、借金をして家電などを買っていたということが分かりました。家電などの便利な製品があることを知ってしまうと買いたくなるという気持ちは私も分かる気がします。でも、それがそこに住んでいる人の所得に見合っていなくて、結局借金で苦しくなっているということを聞き、都市部に近いからこそ、そのような側面もあるのだなという印象を受けました。
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ーオンヌットのスラムを見て感じたことはありますか。
オンヌットの方がクロントーイよりは私が想像しているスラムに近かったです。私の中でとても印象深かったのは、リーダーシステムがあるということでした。タイ人とミャンマー人がいるコミュニティの中でリーダーがいるということを考えると、この中に役割の差ができているんだなと感じました。さらにどうしてもリーダーはタイ人になってしまうので、現地では「自助だけでなく、共助もできている」と言っていましたが、実際のコミュニティ内では役割と違いによる差があったりするんだろうなと考えると、とても興味深いと感じました。
また金銭的援助というものは、持続的ではないものの分かりやすく即効性のある援助だと改めて感じました。今まではそこに住む人々が長期的に見て暮らしが良くなるような支援は何だろうと考えることが多かったのですが、この件を見て金銭的援助がその時の最善となる時もあるのだろうなと強く思いました。
ラーニングセンターに関しても、教育資源の前に人的資源が足りてないと感じました。ラーニングセンター自体も小さいもので環境的にも良いとはいえない上に、教える人があまりおらず、一人の人が何教科か教えていると聞きました。そもそも教える人がそこまでいないからこそ、教育の大切さというものもそのコミュニティの中に浸透していかないだろうし、教科書や場所を提供するだけではあまり意味がないのかもしれないと感じました。
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ーツアーが終わった後の心情の変化はありますか。
このツアーは、自分が国際協力に関わりたいと思ってから初めて大きい行動を起こしたという実感があって、現地に行って自分で見る、自分で知るということの大切さや面白さを感じました。そのような行動を起こすハードルが下がったかなと思います。それは現地で話してくださった方のお話が面白かったり、現地で活動されている方の中には学生さんもいらっしゃって、私は普通に大学生している中で、すでに日本を飛び出して活動を始めている人がこんなにいるんだと衝撃を受けたということが大きかったと感じます。さらに、参加者の中でも休学や留学などをしている人がたくさんいて、自分は大学四年間をそのまま四年間として過ごすんだろうなとなんとなく思ってしまっていたので、そのような気持ちの部分で大きく変わりました。
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ー(special question)ツアーにおいて後悔していることはありますか。
ツアー中いろいろな人とお話したのですが、どうしても話しきれなかった人もたくさんいたので、もう少し他の人と話す時間を作ればよかったなと思いました。10日間の中で、初めは緊張感がある感じで、近くの人と話すくらいでした。ツアー最終日に近づくにつれてメンバー全体の雰囲気が良くなっていく感じでしたが、ツアーの最後にしか話せなかった人もいて、それが少し残念に感じました。
また、訪問先で現地の人のお話を聞く機会が多く、質問ができる時間があったのでノートに質問を書きためていたのですが、なかなか質問することができませんでした。自由時間になったときに、その人に一対一で聞くくらいで...
今思えば、もう少し聞けば良かったし、質問タイムがもう少しあっても良かったかなと思います。
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ーネクストアクションはありますか。
帰国後、自分のまわりの環境を積極的に変えようとするようになりました。決して今あるコミュニティを捨てるということではないですが、なんとなくしていたことを少なくして本当に挑戦してみたい事、やりたいことに時間を割こうと思うようになりました。
今までは何事にも手を出したり、掛け持ちをしていたりしていたのですが、自分のためになるものは何かを最優先に考える、環境の断捨離ではないですけど、なんとなく続けたものを別にやらなくても良いんじゃないかとか。反対に、新しく勉強を始めたりとか、そういう意味で、帰国後は環境作りを心がけています。自分の時間と自分のお金を使う先をよく考えるという感じですかね。
あとは、なんとなく行きたいと思っていた留学を本格的にいこうと思って、今準備を進めている段階です。やっぱり現地のこともっと知りたいなと思いまして。もともとアメリカの黒人・白人・ヒスパニック系の人が集まったところの社会システムに興味があったので、メキシコ国境に近い地域に行きたいなと思っています。
―将来のツアー参加者へ一言お願いします。
このツアーを見つけられたということは、国際協力やミャンマー・タイなどに興味があるということなので、迷っているなら、ためらわずに参加してほしいです。そして、参加する上で“自分で考える”ということを大切にしてほしいと思います。現地に行くとたくさん情報量が入ってきます。人によって見え方が大きく異なるので、自分はどう思ったとか自分で考えるとツアーが終わってからも現地の状況などが自分の中にかなり強く残ると思います。また参加者の方はすごい経験を持った人が集まってくると思うので、そこのつながりを大切にしてください!
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乃々華さんのインタビューでした!今後のご活躍を期待しております。ありがとうございました!
【広報担当者:齊藤南恵】
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