向こう側


むかしむかし、ちいさな村の片隅に若い女性が住んでいました。

若い女性に家族はいません。小さなころに離れ離れになってしまいました。

そんな若い女性を育ててくれたおじいさんはずいぶん前に空へ帰ってしまいました。

それから若い女性は一人でひっそりと暮らしていたのです。


若い女性の周りの環境はそういいものでもありませんでした。


貧しい村では仕事もなく、山へお花を摘みに行っては町へ売りに行き

毎食のパンとなって消える、そんな暮らしです。


村の中でも若い女性は一人でした。

貧しい村では人の心も貧しくなっていくものです。もともとよそ者だった若い女性は

あまり歓迎されていません。特に理由はありませんが気づけば若い女性は長年の間いじめられていました。

もともと貧しい村人たちは自分より不幸な人間をつくらないと生けていけなかったのです。



ふと若い女性は考えてしまいます。なぜ私は生まれてきたのだろう。

一向に楽にならない暮らし、友達もいない。何のために生きていくのだろう。


そんなことを考えていると若い女性は生きるということが分からなくなっていました。


若い女性は夜になると村のはずれにある丘に通うようになりました。

丘の上では強い風が吹き、崖の下には真っ黒な海が広がっています。


ここから飛び降りてしまえば楽になるのでしょうか。


その気持ちは次第に若い女性の心に居座るようなっていきました。



そんな日々を過ごしていたある日とても悲しいことが起こります。

飼っていたヤギが空へ帰ってしまったのです。病気でした。


ひとりぼっちの若い女性にとって唯一のお友達でした。


それからしばらくの間若い女性は泣き続けました。声をあげながら。

涙が枯れ果てるまで泣いたそのあとに若い女性はかなしみのなみに飲み込まれてしまったのです。



気が付けば村はずれの丘に立っていました。

若い女性は生きることに疲れてしまったのです。


いつもよりも崖のそばへより海を見下げたところで後ろから声を掛けられたのです。



「こんにちは、お嬢さん」


突然の人の声に驚き若い女性が振り返ると男の人が立っていました。


「いきなり何ですか?」


「いやあまりにもお嬢さんが可愛かったので声をかけてしまいましたよ」


「・・・あなたは私を止めにきたのですか?それなら無駄ですよ。もう生きることに疲れたのです」


「止める?ああ、あなたはここから飛び降りようとしていたのですね?そうですかそうですか。

 別に私は止めるつもりもないですし、その権利もありません。」


「なら声を掛けないでください。早くどこかへ行ってください」


「なるほど、今からあなたは生きることをやめるのですね。ならその前に私のお願いを聞いてくれませんか?」


「お願いって何ですか?私は早く楽になりたいのです。要件があるなら手短にしてください」


「まぁまぁそう急く必要もないでしょう。お願いというのは私とキスをしてほしいのです」


「はぁ?あなたは何を言っているのかわかっているのですか?」


「はい、わかっていますよ。あなたは今からここから飛び降りるのです。なら私とキスをしていただいても何も問題ないでしょう?

 本来はキスは恋人同士で行うものですが、恥ずかしながら私はまだキスをしたことがありません。恋人もいません。

 あなたのような方と一度でいいからしてみたいと思いました。これからはきっとキスもできないでしょう?最後の記念になりませんか?」


「本気でいっているのですか?なぜ今初めてあった人と私がキスをしなければいけないのですか」


「たしかに私たちは今が初対面ですがあなたは今から旅立つのでしょう?別に私と恋人となれと言っているわけではない。何か問題がありますか?」


「問題はないのかもしれませんが・・・私は嫌です」


「嫌ですか?そうですかそうですか。あなたはもうじき嫌だということも感じなるなるのですよ?きっと。覚えてもいないことがそんなに重要なのですか?」


「・・・」


「というわけでキスをしませんか?」


「嫌です。そんなことをいってやはり私を止めに来たのですね。」


「いえいえ。最初に申し上げた通り私にはあなたを止めるつもりはありませんし、止める権利もありません」


「なら放っておいてください」


「いやはや私はあなたに興味が湧きました。もう少しだけ私とお話をしてくれませんか?」


「もう、本当に最後にしてくれませんか?少しだけですよ」


「はい、お話が終われば飛び降りていただいて大丈夫です」


「・・・随分とはっきりおっしゃるのですね」


「ふふ、それでは・・あなたはなぜここから飛び降りようとしておられるのですか?」


「それは簡単なことです。生きていくのがつらいからです」


「そうですか。生きていくのがつらいですか。ならこの後あなたはどうするのです?」


「何回も同じことをいわせないでください。ここから飛び降りるのです」


「いや違います、その後のことですよ。あなたは飛び降りた後どうするのですか?」


「それは・・・とりあえず飛び降りた後に考えます」


「そうですかそうですか。果たしてそれは本当に辛くないのでしょうか?」


「どういうことですか?」


「いやこの世から去ることは本当に生きることよりつらくないのでしょうか?と思いましてね」


「適当にわかったようなことを言わないでください。やはり私を引き留めようとしているのですね」


「何度も言いますがわたしにそのような気はありませんよ。ただこれからあなたが飛び降りたとしてその後のことを

 考えたほうがいいと思うのです。きっと生きた時間よりも長い時間を過ごすことになるのですよ。行ってからでは

 取り返しが尽きませんからね」


「・・・私はおじいさんと飼ってたヤギと一緒に向こうで楽しく暮らすのです。それだけでいいのです」


「そうですか。ですが向こう側で本当に出会うことができるのですか?この世に存在する命より

 空の向こう側に渡った命の方がはるかに多いのですよ。街中で人を探してもなかなか見つからないのに

 そんな中再会するなど天文学的な確率だとは思いませんか?」


「それは・・・あなたの憶測ですよね?」


「そうですね・・一つの可能性ということです。実際この世にいる人間に都合がいいように解釈されている可能性もあるということですよ」


「わかるように説明してください」


「例えばですね?人間はこの世から去ってどこへ行くのですか?」


「・・・天国か地獄でしょうか。私は地獄に落ちるかもしれません」


「ならば天国ってどこにあるのですか?地獄はどこにあるのですか?」


「わたしだって行ったことないのですからわかりませんよ」


「そうですか。では質問を変えます。あなたは天国に行ったことがある人をご存じなのですか?」


「それは・・・」


「わたしは天国に行ったひとに出会ったことはありません。もしかしたら天国も地獄もないのかもしれないということです」


「天国に行った人とは会うことができないのですからそれは当たり前です」


「はい、確かにそうですね。確認のしようがないのは事実です」


「ならばやはり存在するかもしれないということになりませんか?」


「そうですね。存在するかもしれないししないかもしれない。天国と地獄でもない場所があるのかもしれませんね」


「これ以上は何を話しても憶測の域を出ませんよ」


「そうですね。あなたのおっしゃる通りです。そろそろ私とキスをしてくれる気になりましたか?」


「まだそんなこと考えていたのですか?私は嫌だと言ったはずです」


「はい。私はあなたを引き留めるつもりはないのです。ただ私とキスをしていただければそれでいいのです」


「あなたは最低ですね。本当に」


「ええ、そうかもしれません。ですがあなたは向こう側に旅立つのですからそんな些細なことですから問題ないですよ」


「・・・はぁ」


「まぁまぁもう少し話を続けましょう。あなたは生きるのがつらいとおっしゃってましたね?もし向こう側へ旅立ったら

 それ以上の苦痛が待っていると考えられないでしょうか?」


「このまま生きるくらいなら死んだ方がマシです。それくらい今私はつらいのです」


「そうですか。世の中には上には上があるものです。もしかしたら身動きがが取れない状態で何年も何年も、寝ることもかなわず

 ただ生ぬるいスープの中にいるような心地悪い感覚だけが襲ってくる、そう考えることはできないでしょうか?」


「それは確かに辛そうですね・・・ですがそれも憶測にすぎません」


「確かにそうですね。ですがそうでないとも言い切れない。このように喋ることさえできないかもしれないのです」


「だから生きろとおっしゃるのですか?何も知らないくせに少し無責任ではありませんか?」


「いや違います。私はあなたに生きろというつもりはありませんしその資格もありません。ただ旅立つことはどういうことなのかしっかり考えた

 ほうがいいと言っているだけです」


「・・・あなたと喋っていると疲れますね」


「そうですね、わたしも久々で少し疲れましたね。私も実は一つ思うところがあるのですよ」


「何ですか?思うところって」


「霊の仕業とされている心霊現象ってあるじゃないですか?」


「幽霊が写真に写ったり、物が勝手に動いたりするポルターガイストのことですか?」


「そうですそうです。あれって幽霊側は何のためにやってると思いますか?」


「それは生前の恨みや未練を果たすためじゃないでしょうか?」


「なるほど。続けてください」


「例えば川で溺れてしまった人が助けてほしくて写真に写りこんだり、浮気した夫に対する怨念で妻の霊が悪さをするとか

 そういう話を聞いたことがあります」


「そうですね。私も聞いたことがあります。果たして本当にそうなのでしょうか?」


「どういうことですか?」


「そもそも向こうの世界へ行ったとき今と同じように意識があるとして、なぜそんなことをする必要があるのでしょうか?

 川で溺れたのであればそれは本人が一番分かっているはずです。なぜ今更助けてほしいと願うのでしょうか?」


「・・・確かにそうかもしれません」


「そもそも物質としての実体はないわけですから、助けを求めても触ることもできない。話しかけても反応しない。そう思いませんか?」


「・・・また憶測の話ですか」


「いやいやこれは憶測の話ではなく可能性の話です。まず生きている人達は幽霊のことを考えてなさすぎるのですよ。

 まず、あなたもおっしゃられてますが、あの世で家族と暮らす・・・違和感がありませんかね?」


「大切な家族なのですからそう思うのが普通だと思いますが、あなたはそうは思わないのですか?」


「いえいえ私も家族と暮らしたいとおもいますよ。ですがそもそも前提が間違っているような気がするのです」


「前提が間違っている?よくわかりません」


「もし幽霊同士で意思疎通ができないのだとしたらどうでしょうか?」


「幽霊同士お互いを認識できないということですか?」


「そうですそうです。幽霊同士でコミュニケーションが取れると決めつけるのは些か乱暴ではありませんか?」


「もしあの世に行っても誰とも会わない、ずっと一人だということですか?」


「そうですね。その可能性もあるということです。ですがそうだとすると心霊現象は説明がつく気がするのですよ」


「どういうことですか?」


「きっと幽霊は気づいてほしいんですよ。未練や恨みではなく、ずっと一人では辛すぎるから誰かに気付いてほしいのではないかって」


「・・・・」


「だって向こうの世界に行って幸せになれるのならわざわざ苦しそうな顔をして写真に写ったり、生きてる人間に嫌がらせをするような

 ことはしないと思うのですよ」


「・・・確かにそうかもしれません」


「あくまで私の意見ですから証明はできませんがそうは思いませんか?」


「・・・それでもこの世界では私は希望を持てません。向こうの世界で一からやり直したいのです」


「そうですかそうですか。大分向こうの世界に行ってからのことが見えてきましたね。それでは私にキスをしていただけたらいつでも飛び降りてもいいですよ」


「本当にしつこい人ですね。そんなことしないといっているでしょう」


「いや実は私は数日前からずっとあなたを見ていたのですよ」


「あまりにも可愛い方でしたのでずっと呼びかけていたのですが今日ようやく振り向いてくれましたから。きっとこれも運命ですね」


「ずっと呼びかけていた・・・?気づきませんでした」


「ええ、キスをする前に飛び降りてしまったら大変ですからね。毎晩ここに来てはあなたが首から下げているロケットに入った写真を見た後握りしめてお祈りを始めると

 気持ちが穏やかではなかったのですがいつも寸前で思いとどまってくれたので本当によかったです」


「・・・」


「おっと少し喋りすぎましたかね。それではいつキスをさせてもらえるのですか?」


「一つ聞いてもいいですか?」


「はい?どうぞ」


「なぜ私のロケットの中に写真が入っていることを知っているのですか?」


「ええ簡単なことです。先ほども申し上げましたが数日前からあなたを見ていたからですよ」


「それはおかしいです。私は崖の先に立っているのですよ。今のあなたの位置からではそれは見えないはずですよね?」


「ええ確かにここからではあなたの体が邪魔で見えないですね」


「ちょっと待ってください。そしたらあなたはどこで見ていたんですか?」





「簡単なことです、あなたの前からですよ」


「・・・・・・・」


「いや特にあなたを騙すつもりはなかったんですがついついお喋りが楽しかったので言いそびれてしまいました。申し訳ありません」


「私の前は崖です。あなたは崖の外から私を見ていたということ、つまりあなたは向こう側の世界の人だということですね?」


「はいそうです。この崖から飛び降りた先輩ですよ」


「・・・そうですか。すこし私とお話してもらえませんか?」


「わかりました。私のわかることでしたら」


「あなたはなぜここから飛び降りたのです?」


「私は世界を回る旅人だったのです。道中で仲間に裏切られ騙され無一文になってしまいました。その境遇に悲観して・・・まぁあとは


 あなたと似たようなところでしょうか」


「そうですか。それは大変でしたね」


「そうしてこちら側の世界にやってきたわけですが、私もあなた同様こちら側に来てからのことを何も考えていなかったのですよ」


「・・・」


「生きていることに疲れて、とりあえずこちら側に来てみたものの思っていたものとは全然違いました。

 まず、他の幽霊同士と認識できないのは本当です。私はこちら側に来てから人と話したことはありません。

 生きている時と同様に自分自身は認識できますが他者には私の存在は認識できないようです」


「あなたが言うなら本当なのですね」


「存在している次元が違うというか言いましょうか?この世も人にもあの世の人にも私は見えません。

 もちろんこちら側に来ても家族には会えません」


「ではなぜあなたは私といま話せているのでしょうか?」


「それは私にもわかりません。私はこちら側にきておそらく100年以上の時を過ごしていますがこんなことは

 初めてなのです。その間にこの崖からも何人も飛び降りました。その度に声をかけているのですが一度も私の声が届くことはありませんでした」


「・・・」


「きっとこういうのを奇跡というのでしょうね。わたしも100年以上人と喋っていなかったのですごく驚いたのですよ」


「それでは、あなたはそちらの世界へ行ってから今まで一人で何をしていたのですか?」


「そうですね、最初の30年くらいは世界を回って様々な人に片っ端から声をかけていました。誰かが反応いてくれるのではないかと

 淡い期待を秘めながら。それでも誰一人私を見つけてくれない、それから40年くらいは人が会話している輪の中に入って

 一人で相槌を打ってみたりしていました。たまにあるんですよ。会話が噛み合う時がね。その瞬間がすごく嬉しくてずっと続けていました。

 それを続けているとある日気づいたのです。それは自分を認識してくれているわけではないと。

 それからはどんどん虚しくなっていくのですよ。もちろん我々こちら側の住人は寝ることもできませんからただひたすら

 無の時間を一人でただ消費するだけ。それはそれは死んだ方がマシなくらいにね。

 だからあなたにその覚悟があるかどうか確認をしてみたかったのですよ。こちら側に来てからでは遅いですからね」


「・・・」


「だから最初に申し上げた通り私にはあなたを止める権利も生きろという資格も持ち合わせていません。

 すでにこちら側に来た人間ですからね。ただ長い間考えて分かったこともあります」



「わかったこと?それはなんですか?」



「私たちは忘れているのではないでしょうか?いや考えないようにしているという方が正しいかもしれません。

 遅かれ早かれ人はみな平等にこちら側へ来ることになるのですよ。その運命から逃れられることはありません。

 だから自らこちら側に飛び込むのはやはり時期尚早な気はするのです。生きる時間よりはるかに長い時間を過ごすわけですから。

 死んだ方がマシという言葉は生きているからこそ言える言葉であって今の私には到底思うことのできない絵空事の様なものです。

 生きることは本当につらいことなのでしょうか。正直私にもわかりません」



「もし私が今飛び降りるといったならあなたはどうしますか?」


「あなたの命はあなたのものです。それは私が決めることではありません」


「・・・・とりあえず今日は飛び降りるのをやめます。今晩考えて明日もう一度ここに来て決めたいと思います」


「わかりました。時間はあります。納得がいくまで考えた方がいいでしょう」



―次の日―



「おや、やってきましたね。こんにちは」


「・・・こんにちは。」


「気持ちは固まりましたか?」


「はい。その前にあなたに質問があるのです」


「何でしょうか?」


「あなたは自らそちら側に行ったことを後悔していますか?」



「そうですねぇ・・・難しい質問ですね。確かにこちら側に来た後はそういう気持ちを持ったこともあります。

 しかし私は生前こちら側に来るという選択肢しかなかったとも思っています。どちらの自分も否定することは

 できないでしょう」


「それはつまりそちら側に行く前に他の選択肢があれば行かなかったということですか?」


「そうですね。確かにそうかもしれません」


「わかりました。私決めました」


「ほうほう。お伺いしてもいいでしょうか」


「死ぬまで生きることにします」


「なるほど。なかなか面白い答えになりましたね」


「人間は須らくそちら側に行きつく。私はいかにも普通のことを忘れていたのですね。

 なら死ぬまで生きようと思います。私がどれだけ生きられるかはわかりませんが

 自分からそちらに行くのはまだ早いのかもしれません。どうせ一度はあきらめた人生です。これ以上悪くもならないでしょう。

 これからいいことがあるかどうかわかりません。幸せになれる保証もありません。ただそちら側の話を聞いてそれでも

 生きてる方がマシだと考えました。もし難題に直面してどうにもならないのなら生きて逃げればいい。どうせいつかそちら側に行くのだから。

 だからその時を私は待とうと思います」


「そうですか。あなたが決めたことなら私に異存はありません。しかし私は一つ大きな失敗をしてしまいましたね」


「それは何ですか?」


「あなたがこちら側に来るのをやめてしまうと私はキスできないということですね」


「まだそんなことをいっているのですか。あなたは最低ですね

 どうせ実体がないのだから私に触ることもできないのでしょう?」


「わたしはあなたと喋るという奇跡を起こしましたからね。きっとできるはずです」


「・・・私はやはりあなたのことが嫌いです。ですがキスはしてあげます」


「・・・本当にいいのですか?」


「どうせ捨てた人生ですしキスのひとつやふたつ今更なんともないでしょう。そもそもこれはあなたが言った言葉ですよ?」


「そうでしたね。ならお願いしてもよろしいでしょうか」




男の体には触れられませんがふたりの唇が重なった瞬間に男は若い女性には見えなくなってしまいました。



そうして若い女性は村を去り世界を旅することに決めました。

あの不思議な男の物語は若い女性は生涯忘れられない思い出となりました。


若い女性がその後どうなったのか今となっては誰も知りません。


ですがもう心配は要らないでしょう。


きっと死ぬまで生きたはずだから。











































































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