視点
唐突ですが、僕には印象深い試合が二つありまして。
ひとつは2001年に日本がフランスに惨敗したサンドニの悲劇と呼ばれた試合。グラウンドコンディションの悪さも手伝い相手とのフィジカル差や個の差に、なす術なく日本が破れた一戦。
もうひとつは2006W杯のメキシコvsアルゼンチン。決定力とゴール前での強度の差で敗れベスト8で終わったメキシコだったが、個々の判断と技術が組織のなかで活かされ次々と連動し強豪相手に堂々と渡り合った一戦。
この二つの試合から漠然と日本の限界と新たな可能性を感じさせられている。そしてそれに対する前向きな答えを見つけたい気持ちをずっと持っている。
それを今期徳島の戦いから見つけられる期待を持ち観戦していました。
強力な個に対して…イーブンな状況での1対1では劣勢な場面があっても戦術的な判断を伴う動きから連動し数的優位や位置優位をつくり相手より先を取る、「スタートラインを前に設定」することで上回る戦い。
昨年度の徳島は磐田、千葉、京都といった個の強さを観せた相手にこのような戦いで渡り合い昇格した…その様子からはサッカーという競技は生まれもった体格等に左右されない要素から個人も、日本も、トップになれる可能性のあるスポーツだという希望を感じさせてくれていた。
そんななかでの今期は日本のトップとの戦い。日本代表や各国の有名選手も集まるJ1での挑戦から、より高いレベルでもまた新たな実感と更なる向上、答えを解明するヒントが得られるのではないかという期待を持っていた。
ポイントとして考えていたのはボールを奪うところからの設計…攻守の切替を伴うプレスだったり、数的優位、位置的優位、質的優位の利用とそして使い分け
またそのなかで個人がどう成長していけるのかも大きな注目要素として観ていきました。