![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/90911238/rectangle_large_type_2_8419207b27dca682876d6138203a9814.jpeg?width=1200)
2022徳島ヴォルティス振り返り③
3回目は守備を中心に
最少失点とは
35というリーグ最少タイの数字を記録したわけだが、これについてはまず前回以前に述べたように
「ボールを保持する時間が長い=相手の攻撃機会が減る」
というところが大きな要因であると考える。
そしてこれについては昨期を経てDFラインに前の選手が降りてきて数的優位をつくる「サリーダ・ラポルピアーダ」を許容した?ことが大きいのではないか。
意図の有無(守備面への影響も狙っていたか)はともかく、監督が継続したことによる優位性が今期一番表れていた要素ではないかと考えている。
カテゴリーは違うとはいえ、昨期に比べてCBが出し所を迷い奪われるシーンはだいぶ減った。
失点に繋がるビルドアップミスは岡山との第一戦目くらいではないだろうか。
第一節からインテリオールの渡井選手が最終ラインまで下がった様子からは間違いなく昨期との考え方の違いがあったはず。
そして白井選手
彼がアンカーに入った後半からは、相手を見て降りる・降りないの判断、降りる場所(中央・横)の判断が的確かつそこからの配球に無駄なタメや必要のないミドルパスが減り、後半の逆襲に欠かせない要素となったと見ている。
ただこれもまた前回以前にも述べたことなのだが…この効果は結果論でありどこまで狙い通りであったのかや経緯によって評価は変わる部分である。
見えている現象だけでは判断できない。
たとえば代表にて、監督の目の前でボートを使い戦術面を合わせる選手達を見て
「器の大きい監督」と見るか
「やっぱり足りない監督」と見るかは
それまでの経緯や意図に目を向けるかどうかで違ってくるはず。
GK陣の充実
そして今期はGK陣が当たっていた印象
まずはスアレス選手
前評判?の「バルサ仕込みの足元のビルドアップ能力」よりもむしろシュートストップでチームに大きく貢献した。
特に反応とダイビングの速さ、それを支える先走りせずにしっかりポジショニングと姿勢を保ち続ける基本技術の高さが素晴らしいと感じた。
GKの技術は意見が分かれやすいように感じているが、そのなかのひとつが至近距離のセーブかと。
相手が打つ瞬間に体を大きく広げて飛び込むか至近距離での構えからボールに対して反応するかの2つの派閥があるように考えているのだが、
スアレス選手は後者なのだろう。構えてボールが出てから素早く反応することをブレずに忠実にやり続けた冷静さが素晴らしいと感じている。
蛇足だが…ビルドアップ自体は上福元選手のほうが特にミドルパスの精度が高かった印象。
今期海外にまで話題を提供した京都の柏戦でのパスワークも彼の存在抜きにはありえなかっただろう。
Japanese side Kyoto Sanga with a brilliant press beating team goal 😍 pic.twitter.com/NOOyID2Q2d
— ESPN FC (@ESPNFC) April 25, 2022
しかしスアレス選手もまたボール保持にも大きく貢献しその点からも失点を減らした。
上福元選手の穴を見事に埋め余りある活躍だったのでは。
その他序盤の長谷川選手もリーチがあり安定感のある守備を見せた印象があり、松澤選手も出場試合では勝ち点に影響するビッグセーブを披露した。
このポジションは最少失点への貢献度が高かった。
FP陣
先に述べたとおり構造的に失点に繋がるビルドアップミスは減った。
昨期に引き続き相変わらず前線の守備は良く即時奪回も効果的に行えていた。
ただGK陣の活躍が目立つように、相手のシュートに対する意識はシーズン終盤までは昨期同様に感性が鈍く判断もイマイチで、人数が揃っている割に枠に飛ばされる場面は多々見受けられた。
終盤に差し掛かるとそれは改善されたようにも見えたがこれは偶然だったのだろうか。
ジュニア年代と比べるのは失礼かと思うが、ゴール前を想定した練習をやらないとその感性や判断は必ず落ちる印象。
勝負強い印象の鹿島はゴール前を想定したダブルボックスを定番として行っているような話もある。
日々の練習はどうだったのだろうか?終盤に修正したのだろうか?
この点は最少失点で終わった今期のなかでの疑問として昨期に引き続き残っている。