SET12 今世紀最大のお気持ち表明

※ほぼ100%愚痴なのでご注意ください。

 私はこのSETから本格的に配信を始めたが、悲しいことに自分にとっては二か月半プレイしても一度もチャレに到達できないという史上最悪のSETとなってしまった。これは実にSET7以来の悲劇であり、常に大きなストレスを抱えながらTFTをプレイすることとなった。

 半分ノイローゼのような状態になりまともに眠れないことが多くなっていき、一睡もせずに仕事に行く日も少なくなかった。まさかそんなことになるとは微塵も思っていなかったため、タイミング悪くこのSETから配信を始めてしまった。その結果、(配信の規模はかなり小さいものの)自分の特に下手な部分のみを晒すことになってしまい、単にランクが上がらないというだけでなく、自己肯定感、ひいては自分の人生における満足度を著しく低下させるという考え得る限り最悪の結末になってしまった。

 これならマスター~グラマスを行き来する芸人枠として活動する方がずっと楽だったが、一度チャレを踏んでしまったばかりに無駄な意地やプライドが生まれてしまい、なかなかそこまで吹っ切ることもできない。こんなことならチャレになんてならなきゃよかったとさえ考えるようになった。

 さすがにこのままでは健康状態や私生活に大きな影響を及ぼしかねないため、SET12の活動引退を視野にいれはじめた(完全にやめるとは言い切れないものの)。しかし、私は醜い人間なので、絶対に自分に勝てない原因があるとは思いたくない。なんとしてもゲームシステムのせいにしたい。そこで、なぜこんなにも勝てないのかをSET12の歴史とともに振り返りここに記すこととした。

1.シンドラパッチ

 毎度SETの初めはどうしても調整が行き届かない部分があるためバランスが悪くなりがちだが、今回も例外ではなかった。シンドラ一強時代だ。

 はじめはシェイプを前衛にシンドラ★3をつくる形が流行っていたが、まだこのときは、これが地獄の前兆にすぎないことなど知る由もなかった。問題は、ヴァンガを前衛にする形が発見された後だ。シンドラを★3にせずレベルを上げても十分に強いことが明らかになってしまい、そこからは卓のほぼ全員がシンドラで埋め尽くされることとなった。

 これは、2コス★2でも許容されるという点から、見方によっては8人とも平和にプレイできるため意外と悪くないようにも思える。しかし、シンドラのスキル設計が悪さして、様々なストレスが発生したのだ。

 ご存じのとおり、シンドラはスキルのスタックで強くなる。スタックが貯まらないシンドラはただのゴミだ。したがって、早くからスタックを貯められるよう1, 2ステの段階でシンドラを素引きすることが非常に重要であり、この運ゲー感が非常に煩わしい要素の1つであった。加えて、スタックのためにグインソーやショウジンが必要不可欠であったため、弓と涙の熾烈な取り合いが起こり、これらの素材を持たないものは大きくプレイが制限される状況であった。そもそも、ほぼ全員がシンドラをプレイするので、いくら2コスとはいえ★2にすらならない試合もある。★2にするために低レベでリロールを続けると今度はカルマやナミを敵に先に引かれてしまう。結局、シンドラ★1のまま無理矢理レベルを上げる苦しい展開も少なくなかった。

 このように、シンドラとそのアイテムの取り合いという運ゲー感に苛まれストレスが爆発し、最初のパッチではマスターに到達することさえかなわなかった。

2.ベイガー&ジンクスパッチ

 さすがに運営側もシンドラがあまりにも不健全すぎると判断し、2つ目のパッチでシンドラは完全に足をもがれた。これで平穏にTFTができると思っていたが、現実はそう甘くなかった。

 このパッチでも4コスに到達できる条件が厳しく、リロール構成の取り合いが続いた。ベイガーやジンクスをはじめとするリロール環境になったわけだが、ここでも問題が起きた。「リロール環境」と銘打つには選択肢がそこまで多くなく、常に競合を警戒する必要があった。

 3コスリロールは本来、パワースパイクの関係上負け進行から向かうのは難しく、また3コス自体が18枚しかいないため敵に1人でも競合がいると★3が作りづらい点から条件が良いときにのみプレイする方が良い(というのが定説だと信じている)。しかし、環境の中心である3コス構成を余儀なくされる場面も多く、このパッチも非常にストレスの貯まるものであった。

 一応ジンクスを中心として立ち回りの基盤を固めてみたものの、グラマスにわずかに届かない結果に終わった。この時点で、すでに1か月が経過しているにも関わらずグラマスに一度もなれていないという、自分にとっては考えられないほどの苦境に立たされており、この頃からすでに情緒が崩れていたように感じる。

3.妖精パッチ

 これまで一度もスポットライトを浴びていなかった4コスが排出率とともにバフされ、逆にリロール構成全般はナーフされたことで、一変して4コス環境へと突入していった。自分の得意な4コス構成が中心となったことで情緒も少しばかり安定し、このパッチでようやくグラマスに到達した。

 様々な4コス構成を試した結果、妖精が最も安定すると感じ、これでLPを盛れるだろうと思っていた。しかし、ここで問題が起きてしまった。妖精が強いことが広く知られてしまい、特に日本鯖を中心として競合率が急増し、ラカンやカリスタの熾烈な争奪戦がはじまった。これにより、またもや不健全な環境となってしまい、再びストレスを感じることが多くなっていった。

 そもそも、私はPBEの頃に妖精の縦伸ばしを何度も試していた。ライブに入ってからはこれまで全く陽の目を浴びなかった妖精がようやくできるのだと、心躍らせていたのだ。それなのに、強いと分かるや否やよってたかって敵もやり始める。全く不愉快極まりない。これは、自分がインディーズの頃から応援していたバンドがめっちゃ売れて有名になった後で、にわかファンが「あのバンド絶対売れると思ったわ~www」などと言っているのを聞いたときの苛立ちに酷似しているだろう。

 とはいえ、パッチの終盤になるとアルカナブラスターヴァルスが研究され、特にブラスターを伸ばすと妖精に対して強く出られることから、「勝ち進行ならブラスター、負け進行なら妖精」と立ち回りが固まってきたことでそれなりに安定はしていた。

4.4コス全般パッチ

 妖精のナーフをはじめとするもろもろの調整により、ようやくバランスの取れた4コスパッチが訪れた。正直、このパッチのバランスは非常に良好なものである。これであらゆるストレスから解放されると思っていた。しかし、実はここからとんでもない地獄が待っていたのだ。

 バランスがとれていること自体はもちろん喜ばしいことだ。ところが、思わぬ問題に直面した。バランスが良いのだから、ほぼどの4コスも使われることになる。これは言い換えれば、どの4コスも重ねることが難しくなったのだ。いわゆる「空き巣」が存在しないため、何をやるにも競合の存在に怯えなくてはならない。敵に先に引かれたら二度と重ならない。そのストレスが、私の心を大きく抉り、本格的なノイローゼ状態に陥った。

 この問題が起こる原因として次のようなものが挙げられる。

① 4コスの枚数が10枚しかない(すでに100万回お気持ち表明済み)

 SET9以前では4コスは12枚であったが、それでもスムーズに重ならないことはあった。それが10枚ともなれば、そう簡単に重なるはずがない。

②SET固有要素による手助けが皆無

 SET10のヘッドライナーは、そもそも一発で重なるというシステム。SET11の遭遇はインフレが起こりやすく、当然重なる確率も高くなる。これに対し、SET12のチャームはむしろゴールドを支払う必要があるため、今までとは逆でデフレに陥りやすい。そのような状況下で4コスを重ねるというのは、かなり厳しいものがある。

③そもそも駒のパワーが低すぎる 

 SET12は駒の単体性能が全体的にかなり低く、特に瞬間火力に長けた駒が
4コスの中に存在していない。したがって、★1で耐えるという立ち回りは全盛期の妖精以外では通用せず、4コスを全て重ねきるか、9レベに到達して盤面のバリューを上げる必要がある。これにより、いわゆるOTP戦法に適した構成も全くないといって良いだろう。


 これらをまとめると、「バランスが取れている」というのはあくまで相対的にパワーが同じくらいなだけであって、絶対的に見るとどの構成も弱い。
ただ弱い構成がたくさんあるだけなのだ。したがって、ランクを上げるのに手っ取り早いOTPの立ち回りはほとんど壊滅的であり、駒の重なりやオーグメントの質で戦うしかない。これによって運ゲー感に苛まれ、ランクも全く上がらず多大なストレスを受けることになった。しかも、駒の性能が低く尖った動きがないので、成功から得られる高揚感も以前に比べて少ない。

 これらの理由から、SET12は自分にとって最低最悪の環境であったというわけなのである。



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