中京と中山の芝コースの解説
今の状況と中京と中山の芝コースの解説。
ざっくり言うと「競馬がいつも簡単だと思うなよ」です。
中山は芝が深くて、例年なら高速馬場なのに今年は時計が一つ二つ余計に掛かっている。なので芝の1200mや1600mのようペースが速くて持久力の勝負になると体幹[2]や[3]のような腰の甘い馬でも粘れるケースが出てくる。セプテンバーSのケープゴッドは体幹[2]で「持久力勝負向き」。日曜7Rのフォースオブウィルは体幹[3]でスピードは劣る馬だが「時計掛かる芝1600mで持久力発揮」した馬。難しいのは、それらがMTP上位になるような成績を残していないこと。裏を返すと速い時計が要求されていた場所では結果が残せなかった馬が、今回のような状況になると走る馬が混じっているということ。だから中山って厄介なのだ。
同じ日曜7Rで2着に好走したミヤビマドンナなんて、芝からダートへ転向して結果を残した馬で、その馬が昇級していきなり結果を残してしまうのだから簡単には追いつけないはずで、だから人気もなかった。買えるとすれば体幹[4]でスピードがある馬が力をつけてきたので「今なら芝を走れるかもしれない」くらいの想像ができた人だと思う。
パドック的にも厄介なのは体幹[2]や[3]のような馬は、馬体を見比べて劣ったりする分、評価が難しい。話は脱線するが、裏開催の福島なんてその極地みたいなもので、開催末期になると「スピードを感じる馬だから消す」みたいな、逆説的な形でパドック点を打つようなこともある。背景としては「こんな裏開催にスピードもあり持久力も高い才能のある馬は流れてこない」という裏開催らしい事情があるので、これを表開催に適用することなんてあり得ないのだけれどね。
直線が短い中山や福島はコースの構造上、上がりが掛かるコースなので、東京や新潟と違い速い上がりを要求されることはないし瞬発力も必要ない。1600m以下ならペースが緩まずに持久力が問われるし内を回った馬が有利な状況、1800m以上なら3~4コーナーで上がったスピードをゴールまで維持するだけの脚が使えることや、ペースが緩まなければバテないだけのスタミナが要求される競馬になる。適性で選ぶなら過去にそんな適性を見せてる馬だ。体幹[4]の馬は動けるだろうが、長く脚が使えるかどうか?は馬に拠る。なので馬券的な話をすると、スピードや瞬発力といった「極」に寄っていないので、MTP上位の人気サイドに寄せて簡単に儲かるとは考えないこと。
中京はコース的に新潟や東京と似ていると思われるが、時計はそれほど速くないので、スピードや瞬発力がそこまで求められていない。時計が速くないので土曜12Rのオーマイダーリンのようにスピードはそれほどない馬が追い込んで勝ちきってしまうし、ムーンライトHのアドマイヤビルゴのように小柄な馬でもスタミナがあり長く脚が使えれば勝ちきれるコースだ。同じ土曜12Rのオーマイダーリンは新潟で33.6秒の上がりを使って勝ち上がってきた体幹[5]の馬だったが、最後に脚が売り切れたのは勝ち馬との持久力の差。これは心肺機能の問題なので馬体を見てもわからない。だから難しい。
なので適性を考えるなら、1600m以下なら過去にちゃんと持久力を発揮しているかどうか?中距離戦なら長く脚を使っている履歴があるのかどうか?が重要だ。時計も掛かっているのでMTPにそれほど縛られる必要もなさそう。
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