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科特隊基地をつくる【第25話】発着棟ハッチの開閉ギミック

【ハッチとエレベーターの連動に苦戦する】

どうにも、うまくいかない。
発着棟のエレベーターの昇降ギミックはさくっとできたので、あとはハッチを開閉させるだけだし、逆錐棟のような苦労をすることはないだろうとたかをくくっていたのだが、どうも見通しが甘かったようだ。

困ったのは、ハッチの開閉とエレベーター昇降のタイミングだ。
劇中では、エレベーターが開ききったあとで、エレベーターが上がってくるように見えるのだが、どうやって連動させればいいのかわからない。モーターをもう1つ増やせば簡単に解決するんだろうが、そこはギミックを工夫したい。

そういえば、小型ビートル発進機構でも同じようにさんざん苦労をしている(本連載の第11〜15話)。
逆錐塔の扉が内側に開いたあとで、小型ビートルの発射台がせりだすという劇中のシーンをなかなか再現できなかったのだ。しかたなく、劇中にはないアンテナ柱を設けて、その先端で扉のリンク機構を押し上げるようにしたり、扉が開くまえに発射台がせりださないように遅延機構をつくったりして、ようやくなんとかしたのだった(発射台がせり出したあとでカタパルトが傾くようにもしたかったのだが、その仕組みをどうしても思いつけず、同時に動かすしかなかった。残念)。

さて、どうする。
2週間ほどあれこれ試してみて、どれもうまくいかずにほとほと困ったのだが、解決のヒントは本連載の第12話にあった。
この回では、苦労してつくった遅延機構のことを自慢気に書いたのだが、そのあとこっそり[追記]を書き足している。というのは、発射台の位置を後ろにずらせば、もともと動きが不安定だった遅延装置なんていらないことがわかったからだ。なんとも情けないが、隠したままにもできない(だから、こっそり追記したというわけだ)。

それと同じ仕組みにすればいいんだ。
ハッチ開閉とエレベーター昇降の動きはじめのタイミングが同時でも、当初のエレベーターの位置を地上レベルあたりまで下げておけば、ハッチが開ききったときにもエレベーターはまだ格納塔の途中にあるはずだ。
これなら、ハッチが開いてからエレベーターが上がってくるように見えるだろう。なんでこんな単純な仕組みを考えつかなかったのか、いまから思えば不思議なくらいだ。

ギミックはこんな感じ。

エレベーターは格納塔の下のほうにあり、スイッチを押すとこの位置から上昇を始める。
エレベーターはまだ格納塔の中。劇中の映像を見直したところ、ハッチが開ききったときのエレベーターの位置は図よりもう少し下のようだ。
ハッチが開ききったあともエレベーターは上昇を続け、発着デッキと同じ高さになってから停止する。

この仕組みを組み込めば、ハッチが開いてからジェットビートルを載せたエレベーターが上昇してくるように見えるはずだ。
このギミックを模型に組み込んでみたところ、ねらいどおりの動きを確認できた。

ハッチ開閉のためのリンク機構を、プラ棒と真鍮線でつくってみた。

いろいろと細かい調整があるので、動画はもうちょっと先かな。


【第26話】 につづく
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【第1話】はじまりの秘密基地 にもどる


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