科特隊基地をつくる【第21話】発着棟の建設 後編
【建設は意外に順調だ】
逆錐棟をつくったときには、小型ビートルの発進ギミックをどうすればいいのか見当がつかずに、試行錯誤をくりかえした。なにしろ、リンク機構の入門書を図書館で借りるところから始めたくらいだから、長い長い細い道のりだった。
まぁ、ずいぶん苦労したとはいえ、それで得た知見がものをいったのだろう。今回はどんなギミックにすればいいのかすぐに思いつくことができた。
ギミックの構造が決まれば、格納塔やエレベーターなどの各部のサイズの割り出しだ。
本来なら、ジェットビートルを先につくって本当に格納できるかどうか各部のサイズを確認しておく必要があるのだが、これも第19回で述べたように、スケール的にちょっとだけ大きめのジェットビートルが手元にあったため、ジェットビールの制作前に作業を進めることができた。
順調、順調。
基本的に1mm厚のプラバンを使って、発着デッキや格納塔、ハッチ、エレベーターをつくっていく。
基本的に1mm厚のプラバンを使って、発着デッキや格納塔、ハッチ、エレベーターをつくっていく。鉄骨トラスは1×1mmのプラ棒で基本的な形をつくってから、0.25×1mmのプラ平棒で斜めの鉄骨を組み立てていく。
ちなみにプラバンやプラ棒はいままでどおりタミヤ製だが、プラ平棒はずいぶん前に買っておいたエバーグリーン製だ。
雰囲気を確かめるために、色もざっと塗ってみた。
格納塔や発着デッキは、逆錐塔と同じようにつや消しの明灰白色(三菱系)にした。
ハッチはやや明るい黒色でつや消しだからタイヤブラックで塗った。劇中の映像を見ると、黒板消しでふいたような跡が残っているが、汚れで使用感を出したということだろうか(小型黒板を流用したということはないと思う。まさかね)。ちょっとまねしてみたけど、あまり効果はなかったようだ。
せっかくだから、地下機械室(模型のベース)に組み込んでみた。
ジェットビートルはまだできていないから、とりあえず小型ビートルに客演してもらった。
次に、鉄骨トラスをつくっていく。
発着棟は逆八角錐だから、8面ぶんの鉄骨トラスをつくる必要がある。
繰り返しの作業となるが、手さえ動かせば前に進んでいくという作業はきらいではない。むしろ、作り方をあれこれ工夫しながら、「より早く、より美しく」を目指せるのがけっこう楽しい。
鉄骨トラスが完成すれば、お待ちかねのジェットビートルの発進ギミックだ。
【第22話】科特隊基地の時期設定 前編 につづく
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