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科特隊基地をつくる【第34話】誘導灯の設置 前編

【発着デッキの誘導灯の色を考察する】

ジェットビートルの発進で、ぜひ再現したいシーンがある。
夜間発進だ。
ジェットビートルが初登場するベムラー登場回(第1話)は夜間発進だし、ほかにもザラブ星人登場回(第18話)やヒドラ登場回(第20話)で夜間に発進するシーンが印象的だ。
発着デッキ上で灯火が輝いていると、「さぁ、出動だ」とというワクワク感が増すからね。

今回は、この灯火類について検討したい。説明しやすいように、勝手に次のように名前をつけてみた。

●警戒灯
エレベーター上の四隅で点滅する(苦労して点滅させたのは本連載の第30話でも書いたとおり)。

●誘導灯[横]
T字型の横棒の位置に並んでいる灯火。9灯×2列で全部で18灯ある。

●誘導灯[縦]
T字型の縦棒の位置に並んでいる灯火。一番外側は誘導灯[横]に含めたので6灯×2列で全部で12灯ある。

問題は、誘導灯の色が放送回や昼夜によって異なることだ。

模型の見本となったペーパークラフト *1 では、誘導灯はハッチ寄りの2灯が赤で、残りが青となっている。
この設定はネロンガ登場回(第3回)などでも確認可能だ。

ただし、ジラースの回では、手前の4色が赤色になっている。他の誘導灯の色は不明。

昼間(消灯時)の誘導灯の色。

しかも、夜間に点灯したときには色が変わる。
放送回のすべてをチェックしたところ、ビートルの夜間発進シーンは全部で4回あり、放送順に見ていくと次のとおりだ。

●バルタン星人登場回(第2話)
手前の誘導灯[横]がちらっと映り、黄色に光っている。誘導灯[縦]と奥の誘導灯[横]の色は不明。

●ザラブ星人登場回(第18話)
エレベーター上のジェットビートルがズームアップされたときに誘導灯がはっきりと映る。誘導灯[横]は黄で、手前の誘導灯[縦]は赤、奥の誘導灯[縦]は2灯しか映らないが緑(ひょっとして青?)のように見える。

白色で描いた誘導灯は、劇中のシーンでは映らない。

●アボラス登場回(第19話)
ジェットビートルではなく小型ビートルが八角棟からカタパルト発進する。手前の誘導灯[横]は黄で、誘導灯[縦]と奥の誘導灯[横]の色は不明。

●ヒドラ登場回(第20話)
ジェットビートルが八角棟のカタパルトから発進する。誘導灯はすべて黄だ。

白色で描いた誘導灯は、劇中のシーンでは映らない。

つまり、夜間点灯時の誘導灯[縦]が黄であることはほぼ間違いなく、誘導灯[縦]は緑・赤の時期と、黄の時期があることになる。

模型の時期設定はウー登場回(第30話)としているが、この放送回の発進シーンは昼間なので、点灯時の色はわからない。
もともと緑・赤であった誘導灯[縦]は、19話前後で改修されて黄になったと考えるのが自然かもしれないが、すべて黄というのは模型的にちょっとうれしくないな。

航空機の翼端灯は右翼側が緑で左翼側が赤ということもあるし、模型的にも緑・赤だと映えるから *2 、ザラブ星人登場回の設定にあわせることにして、映っていない部分は緑だったことにしよう。

模型では誘導灯[縦]を赤・緑で光らせることにした。

次回は、実際の工作に入っていく。


*1 中村宏治 著、円谷プロダクション 監修、『ウルトラマン超兵器大研究 「科学特捜隊基地〈初期型〉」超精密ペーパークラフト付き』、マイナビ、2013/9、48ページ
*2 航空法では、ヘリポートの夜間照明は境界灯(離着陸の可能な区域を示す)が白または黄、境界誘導灯(離着陸に適する方向を示す)が緑と定められているようだ。


【第35話】誘導灯の設置 後編 につづく
【第33話】ジェットビートル発進! にもどる
【第1話】はじまりの秘密基地 にもどる


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