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科特隊基地をつくる【第28話】発着棟の塗装

【鉄骨トラスの現場合わせに苦戦】

発着デッキの鉄骨トラスを組み立てながら、大きな間違いに気づいた。

前回撮った発着棟の画像を見たときに「ちょっとプロポーションが違うなぁ」という感じだったので、あらためて劇中の映像を確認してみると、発着デッキの厚さと鉄骨トラスの横桁の幅はほとんど同じだった。

それを模型では、発着デッキはジェットビートルの離着陸に耐える強度が必要だろうと思い込みから(ペーパークラフト *1 でも鉄骨トラフより厚い設定になっていたからね)、鉄鋼トラスの横桁をタミヤ1×1mmのプラ棒でつくり、発着デッキの厚さを倍の2mmにしてしまったのだ。
しかも、のちのちの工作や塗装を考えて鉄骨トラスをあとから取り外せるようにしたため、結果的に3mmほどの厚さになってしまった。

さすがに厚すぎる。

発着棟の修正前(左)と修正後(中)。鉄骨トラスは自由に着脱できるようにした(右)。

とはいえ、発着デッキの厚さを劇中の設定に合わせるとプラバンが薄すぎて強度が足らなくなり、ギミックを動かした際に変形してハッチの開閉がうまくいかない。
そこで、劇中の設定とは異なってしまうが、当初の設計どおり発着デッキを2mm厚とすることにして、大工事を敢行した。さらに、発着デッキの端にエバーグリーンの平棒0.38×2.0mmを巻いて、面積を少しだけ広げて発着棟全体のプロポーションを整えた(そのつもりだったんだけど、苦労したわりに写真ではあまり変わらないなぁ)。

まぁ、とにかくこれで塗装ができる。
前回検討したように、鉄骨トラスは赤・灰・茶の3色で塗り分けていく。塗料には、アクリジョンのレッドと明灰白色(三菱系)、ウッドブラウンを使うことにして、いずれも半光沢に調整して塗った。

塗り終わった発着棟を基地に組み込んでみると、鉄骨トラスのほとんどが周回スロープに隠れてしまうおかげで、鉄骨トラスの雑なつくりはあまり目立たないようだ。本連載第20話で苦労した格納塔四隅のでっぱりもあまり気にならない。鉄骨トラスの基礎部分は、ゼットン登場回(第39話)の映像のように二重の基礎にするつもりだったが、ここまで見えないのなら一重のままでかまわないと判断した。

逆錐棟と発着棟を仮組みしてみた。だいぶ基地っぽくなってきたのでは。

せっかくの新考証で、鉄骨トラスを3色に塗り分けのだが、2色にしか見えないのはちょっと残念であり不満でもあるが、しかたがないかな。


*1 中村宏治 著、円谷プロダクション 監修、『ウルトラマン超兵器大研究 「科学特捜隊基地〈初期型〉」超精密ペーパークラフト付き』、マイナビ、2013/9、48ページ


【第29話】 につづく
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【第1話】はじまりの秘密基地 にもどる


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