他では買えない、規格外のトートバッグ、ファスナー付き ゴルフや旅行に。リメイク、ハンドメイドです
ゴルフへ行くなら変形する布のバッグ
写真は、友人に頼まれて作ってみた、ゴルフ用のカバンです。高さ34センチ、幅80センチ、最近はほとんど見ないサイズです。
大きなバッグを売らなくなった原因は、キャリーケースの普及だと思います。重たいのを持ち歩くの嫌ですもんね、ゴロゴロ転がすのが楽ちんです。
でも、持てる程度の大荷物なら、バッグのほうが良かったりします。キャスターがうるさいですから、早朝とか、住宅街を歩くのは気が引けます。
それにたとえば人ごみ、肩にかけると布の柔らかさで身体にフィットしてきて歩きやすいです。ピッタリまとわりつくから面積もとらず、あんまり邪魔にならないのもいいです。それにぶつかっても痛くありません。
そしてなによりもゴルフには、キャリーケースは向いていません。
ゴルフのクラブを入れるキャディバッグって、とてつもなく大きいです。仮に自動車で4人で行くとなると、それだけでトランクはいっぱいです。
さらにキャリーケース4つとなると、普通の乗用車ではどう考えても無理、積めません。人間も4人いますからね。
その点、布のバッグは大きくてもスペースに合わせて変形するので、どこかしら押し込めたりするのです。
このバッグには、ファスナーで開け閉めできる蓋が付いています。だから、中のものが落ちません。
荷物を詰めてファスナーを閉めると下の写真のように箱型になります。サイズは60×34×20、
たっぷりサイズです。
ただし、サイドに20cmの隙間があるので、小さなものや、薄いものだと落ちる可能性があります。
落下を防ぐため、サイドを閉じたタイプのカバンもあります。でも、どうも見た目が悪いんですよ、だからここは妥協点です。
それにカーディガンなんかを、そのサイドから引っ張り出せる良さもありますしね。
とにかくたくさん入るデザインです。
たとえばゴルフシューズ、必ずロッカールームへ持って行きます。ところが市販のゴルフ用バッグや旅行カバンだと、シューズケースまでは入らないのがほとんどです。
お財布とかを入れるためのバッグもありますし、ゴルフはとにかく荷物が多い。
だからシューズケースも入って一つにまとまると便利かなと、これが特殊なサイズのバッグを作った動機です。
作品の素材
ところでこの作品は、着物や帯のリメイク作品になります。
反物や帯の出来栄え、風合いはさまざまで、本当に個性の塊、素晴らしいものもたくさんあります。
ピンキリの安物にもそれなりの良さがあったりするのも面白い。
これ以上の素材は、他ではまず手に入らないと考えています。
それに、もしも新品で作るとなると何十万円もかかってしまうかもしれないような品質でも、
中古だから手に入りやすい価格帯でできてしまうことに魅力を感じています。
今回はまず、大きなバッグに合いそうなテクスチャーとデザインの帯を探しました。
この手のリメイク作品には合わない古典柄は避けます。
それと、太めの糸をキッチリと織り込んでいる厚手の織物がいいです。
今回は、下のミカンみたいな花のデザインの帯にしました。
引っかかりにくいツルっとした帯で、とてもきれいな色だと思います。
帯とひとことでくくっても、手触りもまたさまざまです。
わたしはこの帯の手触りが大好きです。冬でも静電気が起こりにくい、しっとりと柔らかいシルクです。
ところでこの帯は袋帯といって、長さは4メートルあるものの、幅は30センチしかないので、デザインに制限がかかります。
縫い代をとるとせいぜい28センチ、大型バッグの高さを出すには、縦方向につなぎ合わせるしかなくて、しかし、美しい帯を何回もちょん切るのは憚れました。
そこでポケット部分にしようと考えて、本体となる内側部分の生地を探しました。
こういうとき、いちばん大切なのは色です。色のトーンが合わないと、せっかくの美しさが台無しになってしまうからです。そのため、素材よりも色を優先します。
こんかい選んだのは、じっさいに着るばあいなら絶対に合わせない、木綿の反物でした。
着物用で帯よりも幅が広いです。
写真のとおり、ストライプ部分が高さを稼いでいます。
ポケットの裏は白で見えやすく
ただし、外と内に段差があるデザイン上、持ち手のところを閉じなければなりませんでした。それでポケット口がせまくなってしまいました。
これだと内側が見えにくくなるんですね、それで行方不明者が出てしまったりします。
そこで、なるべく探しやすいようにポケットの裏側は白い布にしました。紛失防止です。同じ理由で、底の部分も白にしました。
ポケット口が狭いと、他人から中が見えにくいし、落ちにくいという良さもあります。
そして本体は、じつに間口が広いですよね。モノの出し入れが簡単にできるのがいいです。
使っていないときはたたんで収納
使わないときでも場所をとる大きなバッグは困りものです。
ウチにも無駄にスペースを使う厄介者が2,3個います。
でもこのバッグは、下のようにたたんで置いておくことができます。
帯はギュッと締めて使うことが前提ですから、あんがい丈夫なんです。
ただし水濡れには弱く、色落ちすることがあります。とくにお湯が苦手です。汚れが付いたら硬く絞った布でやさしく拭きとります。
アイロンは基本的には可能です。正絹は中温、木綿は高めの温度設定にできます。ただし、裏に使用している白い生地は化繊なので低温、要注意です。
それでは、
さいごまでおつきあいありがとうございました。
また読んでくださいね。