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読書メモ

■なにこれ

小説をたまに読むけど読んだら読みっぱなしだったり、買ったら買いっぱなしだったり、そもそも買うの忘れたりするので自分用にメモしようかなって思ったそんなメモ。


■読んだ

透明な夜の香り

購入動機:
 随分前、VTuberの大浦るかこの配信をぼちぼち見ていた時、小説をお勧めする企画の中で本書を勧める文豪リスナーの推薦文に惹かれて購入。

感想:
 小説なんて中学の頃に数冊読んだだけ、ラノベも中高時代に何作品か読んだだけでそれ以来ほとんど触れてこなかった自分が、あまりの文章の美しさに小説を読み始める程刺さった。
 元々活字に抵抗はなかったけど、何を基準に選んだらいいかいまいちわからず小説には手を出していなかった自分にとって「美しい文章を読みたい」という動機を与えてくれたのは運命的ともいえる。
 読んだのも随分前なので、内容はあんまり覚えていないけれど、恋愛が下手というか、無自覚に近い主人公の二人の関係性だとか、調香師という仕事を通して垣間見える人の心の動きだとか、しらないはずのハーブの香りの心地よさだとかがすっと入ってきて非常に好きだった記憶がある。

幼女戦記

購入動機:
 久しぶりに小説を読もう。そうだ、幼女戦記ってアニメは見てるけど原作読んでないんだよなと思って5巻まで購入。

感想:
 アニメが好きだったのもあって話は面白い。話は面白いんだけど文章が面白くない…というか自分の中の「美しい文書」からことごとく逸脱していて合わなかった...。 
 とはいえやっぱり話の内容は面白くて、アニメを見たのも随分昔なのもあってある程度新鮮に読めた。
 編集が仕事してればもっと売れるんじゃないかなとか余計なお世話を思いながら2巻まで読んで挫折。
 続きは読まないかも…。

ラメルノエリキサ

購入動機:
 BOOX pageっていう電子ペーパーを購入して、購入したんだからなんか小説買おうと思って漁ってるときに見つけた。
 Kindleでサンプル読んで、文体が好みだったのでKoboで購入。

感想:
 主人公の恐ろしくさっぱりとした思考が非常に気持ちいい。
 自分が苦痛を与えられたのなら同等の苦痛を返すのはあたりまえ。
 母親が自分のことを愛しているのではなく、「自分の娘」を愛しているのだとしても、それによって自分が愛を受けられるのだから別に構わない。
 合理的経済人モデルそのものともいえるような異常に合理性を求める人格は、ぐちゃぐちゃめんどくさいことを考えがちな現代人が少しは見習った方が生きやすくなるのではと思いつつ、こんな人間が世にのさばったら世界は終わりだよとも思う。
 ストーリー的にはまぁ概ね話の展開も読めるし、謎解き要素もあるっちゃあるけどそこまで重きを置かれていないので、小説初心者にも優しそうな印象。
 逆に言うとキャラの魅力がハマらない人は全然面白くないんだろうなとも思う。

今夜、2つのテレフォンの前。

購入動機:
 同じくBOOX pageを購入した時に買い漁ったもののひとつ。
 SFの紹介記事で見つけたんだったか、セール一覧から偶然見つけたんだったかは忘れた。
 これもKindleでサンプル読んで、文体が好きだったのと、電話をしている二人の空気感が好きで購入。

感想:
 なにこれめっちゃきゅんきゅんする……。
 途中「おいおい想史お前おい」と心の中の金属バット友保が騒いだりもしたけど、読後感含めてめちゃくちゃ好きだった。
 片思い青春物語とかいう切ねぇジャンル名も好き。
 しっかり物語のその後まで書いてあるお話が好きだったんだけど、最近好みの傾向が変わったのか何かで歪んだのか、最後どうなったかを読者にゆだねる終わり方も好きになってきてて。
 本作はしっかりその後まで書ききってあるタイプだったんだけど、やっぱこういう終わり方もいいねぇってなった。

ミーツ・ザ・ワールド

購入動機:
 例によってセール一覧を眺めてた時に何となくみつけた。
 サンプルを読んで、酔ってゲロにまみれた主人公と思しき女性と、その女性に手を出す美人過ぎるけどどこか分けありそうな女性の二人の行き先が気になって購入。

感想:
 しんどい...。話はテンポが良く、テンポが良すぎて息をつく間がないので一気に読んでしまった。そしてしんどい…。
 恐らく死生観だとか、固定観念の破壊だとか、なんかそういうのに焦点を当てた物語。読書メーターの感想で目に入った「禅問答」という言葉がしっくりきた。
 タイトルの「ミーツ・ザ・ワールド」はきっとmeetとmeatのダブルミーニング。
 妙に解像度の高い腐女子の由嘉里に共感したり共感しなかったり、感情移入したりしなかったりしつつも、由嘉里を含めた登場人物の魅力に虜にされ、それゆえ寂しさに憑りつかれてしまったような感覚。
 強烈な孤独感に襲われて苦しい。

■読みたい

旅のラゴス

北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

火星ダーク・バラード

火星を部分的に居住可能にする「パラ・テラフォーミング」が進行中のマリネリス峡谷。火星治安管理局に勤務する水島は、連続殺人犯を護送する途上で奇妙な現象に巻き込まれ、犯人を取り逃がしたうえ、共犯容疑をかけられてしまう。身の潔白を証明するために個人捜査を始めた水島は、事件との関わりを持つ少女アデリーンと出会い、予想もしなかった出来事に巻き込まれていく。それは人類の深宇宙進出を目標とし、人類の在り方を根本から書き換える特殊な計画だった――。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しか飼えないリックは、かくて火星から逃亡した〈奴隷〉アンドロイド八人の首にかかった賞金を狙って、決死の狩りを始めた! 現代SFの旗手が斬新な着想と華麗な筆致で描く悪夢の未来世界!

星を継ぐもの

月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。生物学的には現代人とほとんど同じにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。いったい彼の正体は? 謎は謎を呼び、一つの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。調査チームに招集されたハント博士は壮大なる謎に挑む……。

know

超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。
情報庁で働く官僚の御野・連レルは、
情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、
道終・常イチが残した暗号を発見する。
その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった。
道終の真意もわからぬまま、御野は「すべてを知る」ため彼女と行動をともにする。
それは、世界が変わる4日間の始まりだった――

裏世界ピクニック

仁科鳥子と出逢ったのは〈裏側〉で“あれ”を目にして死にかけていたときだった――その日を境に、くたびれた女子大生・紙越空魚の人生は一変する。「くねくね」や「八尺様」など実話怪談として語られる危険な存在が出現する、この現実と隣合わせで謎だらけの裏世界。研究とお金稼ぎ、そして大切な人を探すため、鳥子と空魚は非日常へと足を踏み入れる――


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