4月12日に考えていたこと

緊急事態宣言が出てから初めての日曜日。
12時過ぎに起床。
ぼんやりしながら本をパラパラめくる。
まだ読む気になっていない。
あんなに読みたかった本を今は読みたくない。
不思議なものだ。

そういえば、昨日11日のことだったと思うがNHKの「100分de名著」を観たのだった。
カミュの『ペスト』の再放送だった。
カミュは『異邦人』と『シーシュポスの神話』を読んだが、『ペスト』は読んでいなかった。
多分、長かったからだと思う。

100分de名著は最初の5分を見逃したが、全4回全て見ることができた。
とても面白かった。

人間は日常が続くと思いたがっており、何か異変が起こっても過小評価しがちなのだという。
また、人間はどんなことにも慣れて適応してしまう。
しかし「絶望に慣れることは絶望そのものよりもさらに悪い」。
そして、自分の人生の意義について疑念を抱くきっかけとなるのが「ペスト」的な何かなのであると。
ペストは戦争でありコロナであり、それ以外の何かでもある。

自分を含むほとんどの日本人は、この現状に際しても自問自答することもなく、疑念を抱くこともなく、全てを諦めて速やかに慣れていってしまうのだろう。
従順な犬のように。

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