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tatooを入れた日

昨日、タトゥーを入れてきた。
何の事もない、三角形のラインタトゥー。
およそ30分、5,500円の小さなタトゥーを手首に入れた。
痛いといえば痛かったが、「こういうものか」となぜか気持ちが穏やかになった。
少しばかりじくじくと痒いような痛みが残る。
帰り道、ほんの少し手首を返せばその三角形がチラチラと見える。
「いい歳して、今さら馬鹿みたいだな」と思いもしたが、案外と悪くないものだ(今のところは)。

高校生の時にピアッサーで開けたピアスのことをふと思い出した。
痛くて、熱くて、なんだかとても悪いことをしている気分で、ドキドキした。
その時に開けたピアスホールは今はもう閉じてしまった。
しかしピアスホールの跡はまだ左の耳たぶにほのかに残っていて、その跡を触るのが私の癖になった。

自分の身体に傷を残すのは、やはり案外と悪くないものだと思う。
よく「親からもらった身体」とか言うけれど、だからなんだ。
自分の身体や精神は、自分だけのもの。

傷をつけることで、自分自身を以前よりもっと大事に思えるのだった。
まだ誰も知らない自分だけの傷。
それがたまらなく、愛おしいとさえ思えた。
この身体も精神も、やはり自分だけのものなのだ。

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