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乳がん術後の化学療法の決断とファームの生活と。
放射線療法は、局所再発のリスクを下げられる可能性でしたが、私には適応がなくなり、再発予防のオプションとして、化学療法を6ヶ月するか3ヶ月かの選択になっています。
ホルモン療法をするのが前提です。
化学療法は、そこから5%のリスクを下げる。
ここまでが前回の記事の内容です。
「放射線ができないので、化学療法を6ヶ月受けて、再発リスクを少しでも下げたいです」
ドクターと2回目のミーティングのさいに、私がした返答です。
3ヶ月も6ヶ月も脱毛による丸坊主は確定です。それなら0.1%でも余計にリスクを下げられたら、本当に再発したときに後悔しないのかも。今も脇の下の痛みがあるのだし。
ドクターも最初、放射線プラス3ヶ月の化学療法を勧めてきたので、そのときの私の選択は間違ってないだろうと思っていました。
しかしです。
幸か不幸か、私には全摘術後まだ治りきっていないキズがあって、化学療法を始める日までゆっくり考える時間があります。
半ば虚しい5%の奮闘を余儀なくされることに眠れなかったり、今更ながら、何故がんになったのかと思っていましたが、
6ヶ月で腹をくくろうとしていら、女性ホルモンの血中濃度を調べてもらっていた結果がきて、目が覚めました。これは本来化学療法終了後でも間に合う検査なのですが、現在のレベルを知りたい私から頼んで調べてもらったのです。
「数値低く!! よかった〜」
ホルモン陽性なので、がんが成長できるエサが少ないのは嬉しいことです。脇の下の痛みとともに懸念だった術後のホルモンレベル上昇は、過敏反応で取り越し苦労なんだといえます。
それなら3ヶ月の化学療法でじゅうぶんなのかもしれない。
自分の方向性が見えてくると、目の前が開けてきます。
何故がんになったのかも。
3G(我慢、頑固、頑張る)が好きな性格もさることながら、更年期にガクッと老化したのが主な原因だろうと思います。
今後の加齢を考えると、5%しか再発リスクが下がらないのも頷けます。そして、長く化学療法をやれば、それだけ正常細胞がまたDNA複製ミスを起こして、二次性がんを発症するかもしれない。
3ヶ月の化学療法でリスクを下げられるだけ下げて、その後は自分なりに、できるだけ老化が緩やかになるように、心がけるのが一番有益なのかも。例えば運動。また酸化や糖化を抑えるような食生活、などなど。
それから深呼吸。
細胞に酸素を運ぶ赤血球は、実は酸素より二酸化炭素や一酸化炭素と結びつきたがっているそうで、私は泣かないようにしないと(5%に泣き、化学療法の副作用が怖くて泣き、術後のカサブタが取れちゃって泣き)。酸素が嫌いながんの思うつぼですね。
ついでに言うと、がん細胞は糖分を制限しても、筋肉で発生した乳酸ですら栄養にできるそうで、疲れを溜めないように、睡眠の質も大事な要素ですね。
38kgの体重を落とさないように化学療法を受けて、その後も高めの再発リスクのまま生きていく。
うわ~、忙しそう! でも楽しみです。
過剰反応の痛みも消えるはず……。
1週間後に第1回目が迫っている今から3ヶ月コースに変更で、病院スタッフに迷惑をかけちゃいますが、ようやく納得できたので!
今まではこの痛みのせいで、がんのことばかり考えていましたが、これからは方向転換。正常細胞をいたわるほうを考えます。
様々ながん治療があっても、要は自分にはこれしかないと思えるのを受けるしかないですね(信じる者は救われる)。
では『My journey』の続きへ行ってきます。
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夫からのアメジストは、不安を抑えてくれるお守りです。
長女からはニワトリ好きの私のために面白プレート。
その下の画集は、大腸がんで他界した友人の作。
これらの他に、大好きだった父親の写真も部屋に飾って
見守ってもらっています。
そうそう、今日の私は味噌を仕込みました。
いろいろ終わったら、味噌汁で乾杯(アルコールは飲めないし、カナダでの味噌は貴重品です)。それが日本人らしく乙なことだと思っています。
それでは。
※おまけ※
うちはファームです。
私は何だかんだ言ってもまだ元気に、動物の世話をしていますが、
このあいだ、放し飼いのニワトリがキツネに襲われる事件がありました。
そのときの私は、鶏舎の中にいて卵を回収中。外のニワトリの悲鳴が聞こえたので、慌てて飛び出してみたんです。
追う者、追われる者を見ました。
というか、私もその追跡劇を阻止するために参加です。
両胸のポケットに計10個の卵を抱えて、割らないようにキツネを追いかけたわけですが、
これがクマだったら、自衛の散弾銃(夫と長女はライセンス持ちです!!)が、相手は子キツネをやっと脱したような幼さの。
私の唯一の武器といえるのは叫び声。振り返ったキツネは、まだ鼻っ面も短くて、きっとハンティングも初心者です。
「うわ~、バカヤロー、やめろーっ、○×△~」
あれでニワトリは走るとキツネに劣らず速いです。あっという間に追跡劇は、キツネと私の独擅場になっていました。
勝利!!!
私の剣幕にビビったキツネは、山へ逃げて行き、事なきを得ました。
でも、私はフェンスを修繕中で外にいた夫もついでにビビらせてしまったんですね。
なにせ私は卵をたくさん抱えてましたので、胸を押さえながら走る姿が、術後のカサブタから再再出血して発狂したのだと思われて、
「ママ! 大丈夫かぁぁぁぁぁ〜」
私を追いかけて来た夫でした。
久しぶりにお互い全速力で走り、腹筋がよじれるまで笑い合ったのがオチになります。
あとでニワトリが最初に悲鳴をあげた現場を見たら、羽がいっぱいに落ちていました。でも、誰の羽だったんでしょう、分からずじまいです。
まるで自分の分身(羽)を煙幕にして、キツネを撹乱する術をニワトリはもっているようでした。
うちのニワトリたちは8歳。健康体として生き残ってきた兵揃いですので、放し飼いにおける危機管理力がすごすぎます。
以上、「目に入れても惜しくない」ほどニワトリ狂いのわかさんが、カナダからお伝えしました。
ちなみに私、草刈り狂、雪かき狂でもあります。
そちらについては今後、元気になったらレポートします。
皆さまにも楽しい夏の思い出ができますように。
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