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衛生夫の仕事

どーもこんにちわ😃とみぞうです。

今回はリクエストを頂いた『衛生夫の仕事』を少し詳しくお送りします😃

東京拘置所の衛生夫が働くエリアは大きく別れて5ヶ所あります。

一区・二区・三区・四区・女区といった感じです。
女区は当然の事ながら女性の受刑者がいますので男子禁制秘密の花園ですが、残りの区を男性受刑者が見ます。
基本的な仕事は、未決収容者の世話と担当官の作業補助です。

それでは、どんな仕事をしているのか箇条書きで書いて行きましょう✍️

食事の配当~空下げ
朝昼晩決められた時間に炊場から食事が届けられるので配当していきます。
各役場毎に収容者の人数は異なりますが配るのに10分~15分と言ったところでしょうか。
配り終わってから5分くらい待って空下げ(残飯ゴミ回収)をします。
実質収容者の食事時間10分程度ですね😃
空下げが終わったら配当台車にゴミ等を乗せて廊下に出します。

役場清掃・消毒・ゴミ上げゴミ出し
役場の床や舎房の窓、洗面トイレ、風呂、ドアノブ等々、目で見えるところは隅々まで掃き掃除拭き掃除をします。
これと言って決まった時間はないのですが、他の作業をしながら空いた時間で掃除をする事が多いです。
消毒などは、ドアノブや食器口といった自分達や先生達が触るところを消毒します。
ゴミ上げゴミ出しは先生と一緒にツーマンでやります。各部屋に大きなゴミ箱を持っていき可燃不燃と分けて回収します。
回収し終わったゴミはそのままダスト部屋に先生と一緒にゴミ出ししに行きます。

舎房清掃・舎房消毒
舎房は未決収容者が赤落ちや役場移動などして空き部屋になったタイミングで行います。
拭き掃き掃除、洗面トイレ掃除などを行いますが、かなり綺麗にそして早く行わなくては行けません。
トイレや洗面等はスポンジと歯みがき粉で磨くように掃除します。
汚い部屋だと、洗面もトイレも茶色く変色汚れがこびりついているので大変です。
舎房消毒は先生立ち会いのもと、イソジンのような消毒剤を霧吹きでトイレ洗面に散布して終わりです。

外回り
外回りとは未決収容者が購入した品物を指定の場所へ取りに行く作業です。
事務長先生、ボーイ、各役場の小型数人で向かいます。エレベーターに乗るときや扉を出るときになど決められた文言があるので文言通りに行動しなければなりません。厳しめの事務長先生やボーイだと間違えるとすぐ怒ってきます。

ボーイとは。各区に1人いる代表みたいなもんです。自分達の区の雑用なども行ってくれる有難い存在です。

購入品配布
外回りとセットですが、持ち帰った購入品を台車に陳列し役場の先生と一緒に配ります。
台車に陳列しするときに持ち帰った物の種類や数が間違えてないか再度チェックします。
種類や数などに間違えがあると事務長先生、ボーイ、他の役場に迷惑が掛かるので外回り時のしっかりチェックを入れておきます。

お茶の配当
お茶は一日に二回配ります。専用の寸胴鍋にお湯を入れてお茶パックでお茶を作ります。
大体15リットル位のお湯にお茶パック5袋位しか入れないので香りが着く程度です。
台車に乗せて各部屋に配りますが一人分は一回700~800ml位でしょうか。

お湯の配当
お茶とは別にお湯の配当があります。なんのお湯かというと未決収容者が購入したカップラーメンやインスタントコーヒー用のお湯です。
お湯はラーメン用かコーヒー用かのどちらか一種類しか入れることが出来ません。
未決収容者はその日の気分でどちらに入れるかを選びます。

洗濯物の回収・返却
週に何日か洗濯物を回収し補せん工場に出します。洗濯物はその日に返却されますが乾いてはいないので各自部屋の中で干します。
洗濯出来るのは私物の下着と靴下のみです。
✳特殊役場になると死刑囚のみ私服も洗濯出来、尚且つ乾燥機も掛けてくれます。

⑨官着の貸与
未決収容者で私服がない人や洗濯が面倒だという人は官着の貸与を行います。
下着は平日毎日。上着の舎房着は2週間に1度交換します。
貸与する人のサイズなど細かく把握していなくてはなりません。
交換して回収した舎房着は悪戯されてないか。ポケットに物が入ってないかを確認してから補せん工場に返却します。
返却するだけでなく、洗濯した官着をまた借りなくてはならないので必要な数を補せん工場に願箋でお願いします。翌日来た官着を破れてないか、ゴムが伸びてないかチェックして保管貸与する流れです。

官本交換
貸し出しの官本も月に数回交換します。担当の先生が事前に官本リストを配っているので決まった頃合いをみて配り出します。
配る前に全官本の中をパラパラとチェックし破れや落書きされてないか、余計ものが挟まってないかを確認します。
配るのは先生が希望の番号を聞いて自分達に伝えてくれるので番号を復唱しながら渡します。
復唱した番号が間違えていれば中の人に渡す前に教えてくれます。
各役場に官本が400冊位あります。半年に一度ローテーションで別の役場と交換します。
その時も、破れ落書き変なものが紛れてないかをしっかりとチェックして別役場に持っていきます。

洗剤補充
食器用洗剤の補充です。役場に寄って補充の頻度は変わりますが週に1度の所もあれば2度の所もあります。
洗剤は少し水で薄めたりしてかさ増しするのであまり泡がたちません。

風呂準備
週に2回から3回、風呂の日には朝食前に役場にある風呂にお湯を貯めます。
独居役場にはユニットバスが3つあるのでそこ貯めていきます。
収容者の人数にも寄りますが、午前午後で3人づつ警備隊の先生が付き添いながら風呂に入れていきます。
未決収容者の風呂が終わったら風呂掃除をして自分達衛生夫用にお湯を入れ直しておきます。
夕食後に風呂に入れます。
雑居の場合は、大浴場があるので各部屋4人から6人づつで一斉に入ります。


大まかに書くと衛生夫の作業はこんな感じです😃
独居役場、雑居役場、特殊役場で多少やり方はことなりますが基本的な所は変わりません。
また毎日上記すべての作業を行うわけではなく週②③回程度のものもあります。

各役場2人~3人で作業を回します。小型・中型・大型と役職?のようなものがあり小型が一番忙しく、作業以外にも上番手なんかの食事の準備など色々やります。
中型は小型大型のサポート。大型は座り仕事でリスト作りだったり他工場への発注書だったりを作ります。
上番手にはなればなるほど楽になるのが衛生夫のです😃

さてさて。東京拘置所衛生夫の仕事内容はこんな感じです。
大したことやってないように見えますが実際大したことやってません(笑)
しかし小型に関しては役場作業の7割位を時間内にこなしていかなくてはならないので大忙しです😱💦

それでは今回はこの辺でノシ

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