ヘソ釘(命釘)の見方を完全攻略する方法を公開
私は現役のパチプロだけど、どうしても釘に関しての記事は書かなくてはと思い、私の一番得意分野である釘の見方についてどこのブログよりも詳しく書きたいと思う。
今回はヘソ釘の見方についての記事。
ヘソとは命釘のことだけど、文字通りパチンコにおいては命とも言える一番重要な釘だ。
つまりは回転率に一番影響力のある釘が命釘ということ。
基本的にはパチンコ店は特日などにヘソの調整だけをして、寄り釘、バラ釘、こぼしポイント、スルー周り、道釘なんかはほとんどいじらない。
風車、寄り釘、バラ釘、道釘なんかは新台で入れるときにあらかじめ釘を作り、そのまま運用するのが一般的だね。
スルー周りの釘やこぼしポイントの釘、おまけポケットの釘に関しては、ヘソをいじらないでこれらの釘をプラス調整にして還元するパチンコ店も多少はある。
とは言え、プロでなくてもヘソは見る客が多いのでヘソを開けないとなかなか打ってくれないから多数のホールはヘソを開けてアピールするよね。
昨今は釘調整は違法だなんて騒がれて、露骨にヘソを開けることを躊躇するホールなんかもある為に、その代用としておまけポケットの釘を開けることで回転率を上げてるケースも見受けられる。
この辺も頭の片隅に置いておき、ヘソが開いてないからと言って実は打てるレベルの台なのにスルーしないよう、常にアンテナを張り巡らして優秀台を掴みましょう。
ヘソ釘の見方を覚える前にまず大前提として知っておかないといけないことがある。
多くのパチンコブログなんかはここをおろさかにして解説してないから、そもそもの基本が抜けているんだわ。
それがパチンコ玉のサイズと板ゲージに関すること。
パチンコ玉の直径はわかるかな?パチンコ玉は直径11mmで統一されている。
パチンコ玉が11mmだと知っていないと、いくらヘソの見方を教えてもなかなか釘読みの上達には時間が掛かる。
何故なら、この11mmを基本としてヘソ幅が調整されるわけだから。
11mmの玉に対してヘソ幅はそれ以上でなければならないよね。11mmの玉に対してヘソ幅が11mmなら玉詰まりする原因になる。
つまりヘソ幅は最低でも11mm以上であるわけだ。
この基準を知っているのと知らないでは釘読みに大きく影響するから大前提として覚えておかなくてはならない。
では、ヘソ幅はどのようにして開けたり閉めたりしているのか?
パチンコ店ではヘソを調整するときに玉ゲージと板ゲージと呼ばれる道具を使用してヘソ幅を調整している。
玉ゲージとは、棒に玉が付いており、この玉ゲージで玉がちゃんと通過できるかを確認している。
板ゲージとは、基本的なものは11.25mm〜14mmの11枚程の0.25mm刻みの板があり、この板をヘソの間に入れて釘を叩きヘソ幅を調整している。
0.25mm刻みが一番主流の板ゲージで、中には0.1mm刻みの板ゲージなんかもあるね。
0.25mm刻みの板ゲージを使用してヘソ幅を調整するとき、11.25mmが回収日のヘソ幅だとした場合、11.5mmに開けた場合の回転率はどのくらい変化するのか?
11.25mmから11.5mmになるとその差は0.25mmだよね。0.25mmヘソ幅が開くことを専門用語で1枚開きと言う。
何故なら、板ゲージの基本的なものは0.25mm刻みだから、0.25mm開くということは板一枚分開いたことになるから。
11.25mmが11.75mmまで開いた場合は板2枚分開いたことにるから2枚開きと言う。
12.5mmが13mmまで開いた場合も同じく2枚開きだよね。
この1枚開き(0.25mm)で回転率にどのくらい影響するかと言えば、機種によりけりだけど0.8〜1.2回転上がる。
つまり、0.25mmヘソ幅が動くと回転率は1回転前後変化するわけだ。
0.5mmの2枚開きとなれば回転率は2回転前後アップとなり、特日なんかは大抵2枚開きするホールが多くなるね。
今でも大人気のエヴァ15なんかの通常日は大抵どこのホールも回転率は15〜16回前後。それが特日なんかになると平均的には18回前後になるから等価店となるとボーダーを1回転程超えてくるわけだ。
優良店なんかだとエヴァ15を甘く運用して、等価交換の店舗でも通常営業で17個あるホールなんかも存在する。
ほぼボーダーで運用してるから、特日なんかは19〜20個ある台なんかもあり期待値が2万円の台なんかも打てたりするよね。
ここまでを一度まとめるよ。
1.パチンコ玉の直径は11mmであること
2.ヘソ幅を調整するには板ゲージと呼ばれる道具を使用して調整が行われていること
3.板ゲージの基本的なものは0.25mm刻みであること
4.ヘソ幅が0.25mm開くことを1枚開き、0.5mm開くことを2枚開きと言うこと(ちなみに0.75mmで3枚開き、1mmで4枚開きと言う)
5.ヘソ幅が0.25mm変わると回転率は1回転前後変化するということ
大前提としてまずはこの5つを頭に叩き込んで丸暗記してね。
ヘソ釘の見方
いよいよ本題のヘソ釘の見方の解説。
ヘソ釘の見方を完全攻略する方法というタイトルだけど、決してオーバーな表現をしているつもりは1mmもない。
ヘソ釘の見方は腐るほど様々なブログやサイトで書かれているが、正直ほとんど役には立たない解説ばかりだ。
当たり前のことを当たり前に書いてるだけのコピペで、それを読んだからと言って優秀台へはなかなか辿り着けないだろうね。
実際にパチンコ店での客の動きやパチンコ実戦の動画なんかを見ているとみんな同じことをしている。
真上からヘソ釘を見てるだけ。
確かにヘソ釘の基本的な見方は真上からヘソ幅を見る、これは間違いではない。
確かにヘソ幅が一番重要なのは間違いないが、パチンコ店もバカじゃないからヘソ幅だけで調整してるわけではない。
釘読みの基本は足し算であって、全ての状態を足してトータルプラスでなくてはならない。
ヘソ幅がめちゃくちゃ開いてるから一概に回るかと言えば違う。逆も然りで、ヘソ幅が足らないからと言って回らないかと言えばこれも違うんだよね。
ヘソ釘の見方を以下にまとめるとこうなる。
1.ヘソ幅を見る
2.ヘソ釘が上げ調整かフラットか下げ調整かを見る
3.過去に打ったことのあるヘソ幅と今目の前にあるヘソ幅を比較する
以上が私が実際にやっているヘソ釘の見方。
1のヘソ幅を見るはエンジョイ勢でも割とみんなやるよね。でも実際のところヘソ幅がどのようになっていれば打つか明確な基準があるのかな?
実は多くの人はヘソなんて見れてないんだわ。見た気でいるだけで実際は全く見れてない。
もちろん、釘読みの上達に釘を見るという行為自体は大いに有効的な手段でありこれを否定するつもりは毛頭無い。
寧ろ初心者の内は見よう見まねでも釘を見ようとすることが何よりも大切なことだ。
パチプロ気取りの若者なんかがヘソを吟味してクビを傾げて去って行く光景をよく見かける。
やっと打つ台が決まったのか実際に打った台の釘を見たら何故この台を選んだのか謎だったり。
何が言いたいかと言うと、ヘソ釘の見方ってのは過去に打った台のヘソ釘との比較に過ぎないということだ。
よくあるヘソ釘の見方の解説で、横の台との比較なんて書いてるブロガーを見かけるが、確かに全台の釘を見てその中で一番ヘソが開いてる台を選ぶってのは気持ちはわかる。
でも実際にその程度の台選びでは打つ根拠にはならない。横との比較でこっちの台のがヘソ開いてるよねってなっても、その台がボーダー以上回るとは限らないからだ。
一番重要なことは、過去に打ったことのある台との比較であり、横の台との比較ではないということ。
実際にどんな台でも良いからまずは打ってその台の回転率をしっかりと把握することが前提としてある。
その為には多少なりとも先行投資はやも得ない。
最低でも通常時を1500回転は回して、仮にその台がボーダー以下の回転率だとしても必ずデータを取り記録に残す。
その時、回転率だけを計算するのではなく、必ずヘソ釘をスマホのカメラで撮影して回転率と共に記録すること。
ヘソ釘は真上からの撮影1枚、真横からの撮影1枚を必ず撮るようにしてね。
こんな感じで撮影すると良いね。
一枚目は真上から撮影したもの。二枚目は真横から撮影したもの。
一枚目はヘソ幅をいつでも見れる為に記録したもので、今はスマホは当たり前の時代だし、写真として記録しとくとこのヘソ幅を基準として今後の台選びの比較対象にできる。
回転率もしっかりと計算し記録しておくことが大事だからね。
二枚目はヘソ釘の上げ下げの状態を把握する為に記録した写真。
この写真からもわかる通り、この台のヘソ釘はフラットな調整。つまり平行に近くプラス調整となる。
ヘソ釘の上げ調整が最もプラスな調整で、次点でフラットな調整がプラスとなるから覚えておくように。
ヘソ釘の下げ調整はマイナス調整となり、仮にもヘソ幅がめちゃくちゃ開いてても、釘が下げ調整だと思いの外回らなくなる。
同じ機種のヘソ釘の下げ調整の写真が以下になる。
写真に撮るとわりかしわかりやすくて、この写真だとヘソ釘が若干下に折れてるのがわかるかな?
フラットなプラス調整の釘と比較したら更にわかりやすいはず。
釘の根本付近を見るとヘソ釘が上げなのか平行なのか下げなのか把握しやすくなるよ。
釘の上げ下げの調整はヘソに限らず、道釘なんかがよくある例だけど、釘の根本付近を見ることで上げ調整なのか下げ調整なのか把握しやすくなるからこれも覚えておいてね。
ヘソ釘が上げ調整だと、ステージから落ちてきた玉を受け止めやすくなるのと、道釘経由で横から飛んで来た玉の勢いを吸収してヘソに入賞しやすくなる。
つまり、釘というのは上げ調整であると玉の勢いを吸収するという特性があるわけだ。
ヘソ釘が下げ調整だと、逆に玉の勢いを吸収し辛くなるから玉がヘソ釘に当たったとき右側へ流してしまいやすくなる。その為ヘソに入賞し辛くなるんだよね。
フラットな調整だと基本的には問題はなくて、普通に玉の勢いは吸収するからヘソに入賞しやすい。
ヘソ釘はヘソ幅も重要だけど、ヘソの上げ下げの調整を見ることも同レベルに重要だから必ず見ないとダメ。これだけでも1回転近くの回転率に影響を与えるからね。
実際に打った台を回転率と共に記録しておくことで今後の台選びの基準ができる。
この基準がなければ何も始まらない。
つまり、例え試し打ちで1000円、2000円使ったとしても、それは今後の台選びには大して役には立たない。
何故なら試し打ちした台の正確な回転率は把握できてはいないから。
例えボーダー以下であろうと、そういった台の回転率をしっかりと把握することで、それが今後の台選びにとても役立つ。
初心者の内はこういったことから始めていかないとなかなか釘読みは上達しない。
優秀台もボーダー以下な台も全てが経験値となり後の武器になる。
最後に補足としてヘソ釘の左開けや右開けについてを少しだけ。
ヘソ釘の見方を解説してるブログなんかを見ると、左側の釘だけ開けてるケースや右側の釘だけ開けてるケースについて解説してたりするけど、この辺はあまり意識しなくて良いよ。
釘調整というのは時間が掛かるから作業時間の効率を重視して、左側だけ開けたり右側だけ開けたりするホールも存在するって話なだけで。
左側だけ開いてるから回転率がより有利に働くとかは正直な話ない。
均等に左右のヘソ釘が開いてるほうが一番ベストな形なのは間違いないけど、どちらか一方の釘を開けてるからマイナスに働いたりプラスに働くとかは特に関係はないからね。
ヘソ幅が何mmなのかこれが基本的には全て。
私は20年前にパチプロになったが、当時は写真を撮るという行為はしていなかった。
回転率だけは必ず毎回計算して期待値の計算なんかも常にしていたが、釘をしっかりと見れるようになるまでに半年以上は掛かったね。
しかも当時はブログで釘解説してるとこなんてほとんどなかったし、YouTubeでの動画なんかも当然なかったわけで。
唯一勉強になったのがスカパーのパチテレの番組だった。
私は和泉純の番組を観て釘読みや計算関係の基本を学んだけど、当時はなかなか情報がなく苦労した覚えがある。
というわけで今回はヘソ釘の見方についてどこよりも詳しく、実際の台選びにマジで役に立つ解説をしてみました。