パチンコに波ってあるの? 波についての考察
パチンコに波はあるのでしょうか?
そして、もし波があるとすれば、そうした波を読むことでこれから出る台とか出ない台を見分けることができるのでしょうか?
プロの視点から、パチンコの波について考察します。
目次
1.パチンコに波はあるの? 波の正体とは?
結論から先にいいますと、パチンコに波はあります。
でもそれは、当たりまえのことです。
なぜなら、パチンコは確率に支配されたゲームだからです。
前に、パチンコのハマリって回避できるの? ハマリについての考察
の中でも書きましたように、
ハマリにせよ波にせよ、いってみれば確率上のムラのことです。
たとえば、ルーレットで赤が出る確率は1/2ですし、黒が出る確率も1/2ですが、毎回交互に赤・黒・赤・黒……と出るわけではありませんよね。
赤が連続して5回出たり、黒が連続して8回出ることもあります。
10回中8回も黒が出たら、その時点では黒が出る確率は80%ですが、
100回、200回……と試行回数を増やしていくことによって本来の確率である50%に収束していきます。
ルーレットの赤か黒かを当てる1/2の確率のゲームでもこのような確率上のムラがあるのですから、パチンコのような1/200とか1/300の確率のゲームですと、なおさらムラは出てきます。
そして、それだけ波の振幅も大きくなります。
同じことは、パチンコの初当たりについてだけではなく、確変の継続率についても当てはまります。
たとえば、あるCR機の確変継続率が50%としますと、
確変がたった2回で終わることもあれば、1/2の確率のルーレットで赤が5回連続、8回連続と出ることもあるように、5連チャン、8連チャンとすることもあります。
しかし、そのような出方は決してあやしくもなんともなく、パチンコやルーレットが確率に支配されたゲームである以上、むしろ当たりまえのことなのです。
2.波って読むことができるの?
それでは、波を読むことはできるのでしょうか?
結論から先にいいますと、波を読むことはできません。
なぜなら、波はあくまでこれまでの結果として現れたものにすぎないからです。
あなたは、ルーレットで赤が3回連続、5回連続と出たあとに、
次に出るのが赤か黒か分かるでしょうか?
5回連続赤が出ているから、流れ的に赤が出やすくなってる
→だから赤だ
5回連続赤が出てるから、もうそろそろ黒が出るはずだ
→だから黒だ
でしょうか?
もし、自分は80%の確率で当てることができる、ということであれば
今すぐカジノに行ってルーレットで勝負することをオススメします。
0や00が出た場合の控除率を計算に入れても、ルーレットでひと財産築くことができるでしょう。
しかし、たいていの人には次に赤が出るのか、黒が出るのか正確には分かりません。
なぜなら、これまでに赤が何回出ようと黒が何回出ようとそれはあくまで過去の結果であって、次に何が出るのかは未来の領域だからです。
未来のことは神様にしかわかりません。
ルーレットで赤か黒かを当てる1/2のゲームですと、誰でもあてずっぽうでいっても50%の確率で当てることはできます。
とはいえ、ルーレットも確率に支配されたゲームである以上、
大数の法則によって長い目で見れば確率どおりに収束していきますので、
ある条件を満たしたときにだけエントリーすることによって
たとえば、赤か黒かのどちらかが6回連続して出る確率は
1/2×1/2×1/2×1/2×1/2×1/2=1/64
ですから、およそ1.56%です。
そうすると、98%以上の確率で赤か黒のどちらかが6回連続で出ることはない
ということになりますので、
どちらかの色が5回連続で出たあとに反対の色に賭けることによって勝率を上げることができるかもしれません。
もしはずれたら倍賭けにして当たるまでやれば必勝法になるかもしれませんが、仮にそれで当てたとしてもそれは波を読んだのでもなんでもなく、単なる確率上のデータでしかありません。
なぜなら、上のように確率を計算したように、誰でも計算すれば分かることだからです。
ちなみに、上記のような方法でもルーレットの必勝法にはなりません。
それほど、「未来の波」を読むことは難しいのです。
3.パチンコの波理論ってどうなの?
パチンコには、波理論というものがあるそうです。
内容としては、
カウンターデータや、データロボの出玉推移グラフなどから波を読むことで、
次にどの台が出るのか出ないのかが分かるので、その中からなるべく小額投資で当たりを多くひける台を選んで打ちましょう
という理論だそうです。
内容だけ聞くとよさそうに聞こえますが、波理論はそもそも理論でもなんでもありません。
なぜなら、理論とよべるだけの根拠が何もないからです。
小額投資ですぐに当たりをひける台がわかる
とか
1日に何度も当たりを出す台がわかる
ということですが、はたしてその根拠はなんでしょうか?
ホントに「波」がわかるのであれば、パチンコに限らずルーレットやバカラでも大勝ちできるはずです。
だって、そっちの方がはるかに確率が高いんですから。
たとえば、スランプグラフや出玉推移グラフを見れば、
どの台が好調でどの台が不調かは誰にでも分かります。
グラフが右肩上がりに伸びていれば好調な台で、グラフが右肩下がりに下がっていれば不調な台だというくらいは誰にだって分かります。
ですから波を読むといっても、過去の波を読むのは誰にでもできることですから
「未来の波」を読むことができなければ理論としての意味はないでしょう。
では、どのように「未来の波」を読むことができるのでしょうか?
そもそも、波は確率上のムラによって現れるものですから、
出玉の推移よりもむしろ各大当たり間の回転数の推移の方が重要になってくるはずです。
推移=波、と置き換えてもいいでしょう。
そうすると、
出玉の推移であればグラフを見れば簡単に分かりますが、
各大当たり間の回転数の推移をどのように把握して波を読むのでしょうか?
グラフであればビジュアル的に誰が見てもすぐ分かりますが、
各大当たり間の推移はどのように体感できるのでしょうか?
ちなみに、私はパチプロとして4年間生計を立ててきましたので、一般の人よりはおそらく波を読むことはできるでしょうが、それでもあくまで目安くらいなものであって、とてもじゃないですが理論とよべるほどのものではありません。
たとえば、波理論だと小額投資ですぐに当たる台がわかるということですが、
逆にいえば、すぐには当たらない台も分かるということになりますので、
ちょっと打っただけで適切なやめ時もわかるということになりますが、
はたしてそんなことが可能なのでしょうか?
そのような打ち方で、機会損失することはないのでしょうか?
パチンコは費用対効果で考えるものですから、仮にすぐには当たらなくても
次に当たったときに持ち玉で使った以上の出玉が見込めるのであれば、
そのまま継続して打った方が利益も大きくなるからです。
また、小額投資ということですから、1台あたり2~3千円くらいで当たるということでしょうが、これくらいだと多くても100回転くらいしか回せませんので、大数の法則による確率の収束だと理論的な根拠にはなりませんので、波理論にはいったいどのような根拠があるのでしょうか?
ちなみに、仮に大当たり確率が1/300の台があったとすると、
大当たり確率の分母の300回転までに当たりをひける確率は約60%です。
このことは、たいていの人が知っています。
そうしますと、同じ300回転まわすとしても
①大当たり直後に300回転まわす
②すでに300回転まわされてる台で300回転まわす
③すでに1000回転まわされてる台で300回転まわす
の3つの場合ですと、③→②→①の順で①が1番当たる確率が高くなります。
しかし、これは別に波を読むでもなんでもなく、単なる確率上のデータにしかすぎません。
これくらいのことは波が読めなくても、確率上のデータで分かります。
また、波を読むことで1日に何度も大当たりを出す台が分かるということですが、さきほどの小額投資で適切なやめ時もわかるというのとあわせると、1日中長時間打つということはないでしょうから短時間で何度も当たりを出す台が分かるということになりますが、たかが1日スパンや数時間スパンで確率が収束するという根拠はありませんので、そうしたことが分かるという理論的な根拠もきわめて薄弱です。
私のみたところ、波理論は低リスク・低リターンの打ち方にしか過ぎません。
そもそも理論ですらなく、単なる立ち回り方でしかありません。
それでも、いつも負けてばかりいる初心者の方にとっては小額投資でやめたり、何度か当たりをひいて勝ってるときに勝ち逃げすることによって、今までよりも負け額が減ったり、運がよければ数万円程度のおこずかいはできるかもしれません。
しかし、そうしたことはちょっとした立ち回りの工夫で出来ることです。
4.まとめ
波とは、確率によって支配されるゲームであれば必然的に起こる確率上のムラが現れたものにすぎません。
たかだか1/2の確率のルーレットでも、次に出るのが赤なのか黒なのか
「未来の波」を読むことはできないのです。
それなのに、どうして確率が1/200とか1/300のパチンコの波を読むことができるのでしょうか。
理論的にいえば、もしパチンコの波が読めるのであれば、ルーレットやバカラの波も読めるはずです。
1/200の確率の波が読めるのであれば、1/2の確率の波を読むなんてはるかに簡単でしょう。
私は、そんなことは不可能だと思っています。
波とかいう、単に確率上のムラのことをいったことばに惑わされないで、
もっと物事の本質を見るようにしましょう。
たとえば、私ならカジノでルーレットやバカラなどは決してやりません。
なぜなら、そもそも「勝つための理論的な根拠」がないために、やってもギャンブルになってしまうからです。
1/2の確率のものに当たっても2倍返しの条件ですと、トータル的に勝てるという理論的な根拠は何もありません。
そのような、私ならギャンブルとして敬遠するルーレットやバカラでも、
パチンコで波が読めるような人なら全く問題ないでしょう。
だって、期待値などは全く関係なく
「波が読める」のですから。
ちなみに、パチンコは波が読めなくても全然勝てますよ^^