パチンコのオカルトって本当なの? オカルトについての考察
パチンコには、オカルトとよばれる理論(?)があります。
たとえば
○カド台は出やすい
○ハマってる台は当たりやすい
○激熱リーチでハズれた台はハマる
といったものです。
オカルトという言葉は、「科学的な根拠のない神秘的なこと、超自然的なこと」
という意味ですので、もともと最初に誰が唱えたのかは分かりませんが、
提唱者自身も「根拠はないけどね~」というノリで言っているのでしょう。
私自身は、4年間パチプロとして生計を立ててきましたので、現役時代は理論的な根拠に基づいてパチンコを打っていましたので、基本的にオカルト的なものは信じていません。
とはいえ、全くの的外れともいえないオカルトも中にはありますし、その逆に、それを信じていたり行動の指針にすることによって、かえって有害なオカルトもあります。
パチンコのオカルトを見ていくと、大きく分けて『当たりやすい』系と、『ハマりやすい』系の2つに分類できるようです。
今回は、この2つを中心にパチンコのオカルトについて考察していきます。
目次
1.当たりやすい系のオカルト
当たりやすい系のオカルトには、だいたい以下のようなものがあります。
①カド台は出やすい
②雨の日は出やすい
③機種ごとに当たりやすい回転数がある
④ハマってる台は当たりやすい
①は、各シマの両端の台(特に、入り口付近の台)を出すことによって
来店者に「このホールは出る」という良い印象を与えたいというホールの経営方針を裏読みしたオカルトかと思いますが、今はドル箱を積める高さに制限もありますし、中にはドル箱自体を廃止したホールもあるくらいですから、理論的な根拠はうすいです。
②は、わざわざ雨の日にまでもパチンコを打ちに来てやってるんだから、
ホールもその苦労(?)に報いるべきだというパチンカーの希望的観測すぎないでしょう。
今の日本に、そんな期待に応えてくれる人情味あふれるホールは皆無です。
③は、ちまたでは「この機種は○回転の倍数で当たりやすい」とかいうものだそうですが、もし台のメーカーが特定の回転数で当たりやすいようにプログラミングしていたとしたら、そもそもその台は違法ですのでホールに流通していませんし、このオカルトは何を根拠に言っているのでしょうか?
これは、単なる個人の感想や体験談にすぎないと思います。
④は、たとえば確率1/300のCR機が1000回転もハマってる、
だからもうそろそろ当たるはずだ、ハマってる台は当たりやすいという理屈だと
すると、これはかえって危険です。
なぜなら、1/300の確率の台であれば、1000回転も回していると90%以上の確率で当たりをひいているのに、それがひけなかったということは次に当たるのがこの先2000回転なのか、3000回転なのかは分からないからです。
パチンコ台を何十万回と回して検証した確率上のデータがあるのですが、
メーカー公表大当たり確率の分母だけ回して当たる確率は約60%です。
たとえば、1/300の台であれば300回転までに約60%の確率で当たります。
だからといって、300回転×2=600回転まわせば60%×2=120%の確率で当たるというわけではありませんので、ハマればハマるほど実践上は効率が悪くなってしまうのです。
プロの視点からすれば、1000回転もハマっている台は安易に手を出さない方が賢明です。
むしろ、1000回転規模のハマリから脱出して、大当たり後それほど回されていない台の方が狙い目となるでしょう。
2.ハマりやすい系のオカルト
ハマりやすい系のオカルトには、だいたい以下のようなものがあります。
①激熱リーチでハズれた台はハマる
②確変で何連チャンもした台はハマる
③昨日出た台は今日はハマる
④ホールが遠隔操作しているから当たらない
①のように感じてしまう、その気持ちはよく分かります。
激熱リーチでハズれると、次にどんなリーチがきても当たる気がしない、
信頼できないと不安になってしまうでしょう。
『海』を打っていて、魚群リーチが2回もハズれると「この台は状態が悪い」とか「ハマる」とかいう人がいますが、実は理論的な根拠は何もないのです。
なぜなら、現行のパチンコ機はリーチがかかってから大当たりにするかどうかの
判定を行なっているのではなくて、玉がスタートチャッカーに入った瞬間に周期カウンターによって大当たりかハズレかの判定を行なっていますので、初めに結果ありきでリーチの演出が行なわれているにすぎないからです。
こうしたパチンコの仕組みを知らないと、リーチという演出に踊らされて、
パチンコの本質を見ることができなくなってしまいます。
②と③については、あながちオカルト(根拠がない)とも言い切れません。
なぜなら、パチンコは確率に支配されたゲームであり、確率上のムラがあるために大当たりが集中したり、ハマリがつづいたりすることによって、いわゆる波の起伏ができるわけですが、確変が10連チャンもしたり、前日に爆発したりすると、どこかで本来の確率に収束する力(大数の法則)が働きますので、いずれはそうした台はハマることになるからです。
とはいえ、1日スパンで収束する保証はありませんので、即座にハマるというのは言い過ぎかと思いますが、②や③のような台だとプロでも一応の警戒はします。
④については、前回の記事
パチンコに遠隔操作ってあるの?ホルコンや裏ロムや電圧についての考察
でまとめていますので、そちらを見ていただければと思います。
3.まとめ
いかがだったでしょうか?
一般的に、パチンコで勝っている人は上記のようなオカルトは信じていません。
オカルトを信じてパチンコを打っているのは、たいていは負けている人たちです。
とはいえ、ふだん負けている人たちでもパチンコで勝ちたいという気持ちは同じです。
そして、なんとかパチンコで勝つための方法論はないかと、彼らなりに模索した
結果でてきたのがオカルト理論(?)なのでしょう。
なかには、表面をかすって惜しいものもありますが、残念ながら本質をついていません。
パチンコで勝つための方法論は、非常にシンプルなものです。
最初は、オカルトのように思える仮説でも、データを集めて検証することを繰り返すことによって、いつかはパチンコの本質をとらえた真の方法論に気づけるようになるかもしれません。