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『革命のファンファーレ 現代のお金と広告』/西野亮廣を要約してみた。

◉はじめに

・これからは「好きなことを仕事化するしか道が残されていない」時代である。
・インターネット→スマートホンの登場以降、たくさんの職業や商売が駆逐されている。
・今の仕事、職業は永遠に続かないものである。
・しかし今の親の世代は職業が生涯続いていく前提で話しを進めてくる。
・仕事を1つに絞ることは、今後リスクになりつつある。
・農業革命、産業革命よりはるかに大きな情報革命が直撃している。
・ものの見方、働き方、お金のかたち、常識、道徳がものすごい速いスピードで変わっている。
・今の親や学校の先生はこの経験をしていない。
・この人たちは「お金はストレスの対価」という価値観なので「好きなことをして生きていけるほど、世の中甘くない」と判断する。
・しかしストレスがかかる仕事が自動化され、世の中から無くなってきている。
・今までの世代とこれからの世代間では価値観の違いによる摩擦が多く生じるであろう。
・頑張れば報われる時代は終わり、変化しなければ生き残れない時代に立ち入っている。
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◉現代のお金とは(2-1)

・『えんとつ町のプペル』...西野亮廣が手がけた絵本で2016年10月に発行。5000部売れればヒットという絵本世界で、2019年時点で累計40万部発行されている。
・絵本を初めて「分業制」で作成した...分業制→キャラクターを描くことが得意な人、背景を描くことが得意な人、色を塗ることが得意な人など、それぞれのプロフェッショナルを集結させて作成した=映画の作成と似ている。
・今までの絵本業界は製作費(お金)が無く一人で絵本を作成する事が当たり前であった。
・製作費(お金)は「クラウドファンディング」で調達した。
・お金とは「信用」を数値化したものだ。
・例)魚を100匹売った時に「この人は魚を100匹売りさばいた信用のおける人です」という「信用証明書」がもらえる。
・「信用証明書」は自転車が欲しければ自転車と交換できる。
・「信用証明書」は貝殻、貨幣、紙幣、クレジットカードと、時代共に進化してきた。
・「クラウドファンディング」...信用をお金化するための装置である。
・クラウドファンディングで100万円集まる人と、1円も集まらない人が出てくる→企画者の信用度の差。
・テレビタレントとクラウドファンディングの相性は悪い。
・テレビタレントのギャラ(収入源)はスポンサーから出る広告費である。
・お金の出どころがスポンサーなので、タレントには好感度が求められる。
・好感度を得るには、例えば食レポでマズい食べ物でも美味しいと「嘘」をつかなければならない環境にある。
・インターネットやスマホが無い時は嘘をつき通せたが、今は全てが可視化されているので、嘘がバレてしまう環境にある。
・現代でもテレビの方向性(=お金の流れ)が変わらないので、タレントは嘘を重ねなければならない状況下にある。
・テレビタレントの信用が離れていく→「人気タレント」でなく「認知タレント」
・結果としてテレビタレントとクラウドファンディングの相性が良くない。
・対してアーティストとクラウドファンディングの相性は非常に良い。
・理由はアーティストのギャラ(収入源)の出どころはファンからのダイレクト課金であるからだ。(テレビタレントはスポンサーからの広告費)
・「好感度」「信用」「認知」「人気」は全く別物である。
・クラウドファンディングは信用をお金化する装置であり、お金は信用を数値化したものである。
・これからは「信用」を勝ち取ることが必須である。
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◉現代のお金とは(2-2)

・信用持ちは現代の錬金術である。
・「好感度」ではなく「信用」の取り方「認知」ではなく「人気」の取り方とは...
・嘘をつかないことの徹底...マズい食べ物でも美味しいと言ってしまうのは自分の意思ではなく、環境によって嘘をつかされている。
・自分の意思を明確にする...広告収入に依存しているテレビタレントの場合、テレビが求めている意見やキャラクターを優先しなければならないため、自分の意思が明確にしづらい環境にある。
・お金を集める→信用は必要だ。
・信用を勝ち取るためには嘘をつかないことが必須だ。
・そのためには嘘をつかなくても良い環境をつくることが大切である。
・「信用をお金に両替するツール=クラウドファンディング」の登場により、正直者がバカを見る時代は完全に終わる。
・生きていくために周りに意見や足並みを揃える=「空気を読む」」行為がリクスになる。
→信用が離れてお金が離れる。
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◉現代の広告とは(2-1)

・インターネットを使って広告を打つ時は、インターネットも特性を把握する必要がある。
・インターネットが何を生み出して何を破壊したのか。
・生んだもの...誰とでも繋がれるSNS、何でも簡単に検索出来ること、自分の位置情報など
・破壊したもの...物理的な制約
・本屋とamazon
・本屋...売り上げの80%は上位20%の本で構成されている。売り場面積が限られているので売れない本は排除される。
・amazon...データを取り扱っているので売り場面積が無く、無限に本のラインナップを揃える事が出来る。
・あまり売れていない本でも取り寄せてから配送するので、売れない本でもデータという本棚に並べる事が出来る。
・月1冊しか売れない本でもそれが数100万冊あれば立派な売り上げになる。
・インターネットが物理的な制約を破壊したのであれば、それに合わせて広告アプローチも変化しなければならない。
・インターネットが物理的な制約を破壊したことによりありとあらゆるサービスが無料になった。
・Twitter、facebook、Yahoo、Googleなどは基本無料で、利用者はお金払っていない。
・無料にする事で「多くの人が使用している」という価値を生み出し、その価値が広告費などで売り上げ、回収している。
・利用していても料金は発生していないが、お金流れは止まっていない。
・入場を無料にする事で、後に大きな見返りを狙っている→現代の広告
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◉現代の広告とは(2-2)

・絵本『えんとつ町のプペル』はインターネット上で無料公開したら売り上げを伸ばした。
・絵本はネタバレして初めて買うか買わないかの土場に立つ。
・絵本は子どもに読み聞かせするツールであり、また物質としての価値がある。
・無料公開をインターネット上のデータで行う事で、本の物質との差別化を図り、同時に物質としての価値を与え、更に売り上げを伸ばした。
・絵本の著作権をフリーした事で、絵本の二次利用(演劇、クリアファイルなどのグッズ...)された。
・これは立派な広告であり、こちらがお金をかけなくても二次利用が勝手に宣伝してくれている。
・無料公開していなかったら発行部数は伸びていなかった。
・著作権を取っていたら二次利用に伴う宣伝はなかった。
・しかし無料公開はクリエイターの実力が可視化されてしまう。
・無料公開は一定以上のクオリティが 無いと活かせない。
・完全な実力社会である。
・「貯金」から「貯信」へ
・著作権を解放し、多くの人に無料で使って頂き、その事が多くの人の収益に貢献した。
・収益に貢献された人から「ありがとう」という信用が生まれ、それが積み重なる。
・ここ稼いだ信用は、クラウドファンディングなど信用をお金に替える装置で必要な時に換金できる。
・信用時代の宣伝とは、口コミが最強である。
・現代の宣伝力は信用が担保されない広告に効果は無い。
・例)広報担当の顔が見えない企業の広告と、個人情報をオープンにしている友人の口コミは信用度が違う。
・広告はいかに口コミをさせるか、したいと思わせるかが勝負になる。
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◉最後に

・インターネットは「上下関係」を破壊し、「水平関係」を形成する。
・信用がカジュアルにお金化できるので、「信用持ち」にはあらゆる選択肢が得られる。
・お客さんとダイレクトに繋がる時代になり、芸能界特有の事務所とタレントの上下関係の交渉がだんだんと通用しない時代になってきている。
・芸能事務所や会社は個人から仕事を取り上げり事は出来ても、個人からインターネットを取り上げる事はできない。
・若い世代は「信用がお金になる」を体験している。
・これからは「信用を稼ぎ、必要な時に必要なだけ自分の信用をお金に両替する」という生き方が当たり前になる。
・踏み出す勇気はいらない。必要なのは「情報」である。
・行動しない人間は、行動しない理由をすぐに「勇気」のせいにしている。
・子どもの時に一人で電車に乗れなかったのは、「電車の乗り方」という情報が無かったからだ。
・情報は行動する人間に集まり、更なる行動を生み、また情報が入ってくる。
・行動しよう。失敗したら、また取り返せばいい。大丈夫。

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