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コロナも私の日常3-68 卒業

68日目 3月27日(土)

卒業した。4年間通った大学を、卒業した。

特に特別思い入れがあるとか、大したことを成し遂げたとか、そういうわけでは微塵もないけれど、この4年間は、本当に友人に恵まれていたなあと実感する。昨日は卒業式で、人生で初めての袴を着て東京の街を練り歩いた。からし色の袴に、緑の着物。ヘアスタイリストさんがつけた金粉が下手すぎてほこり?とか言われたけれど、珍しく自分らしく着こなせた気がする。締め付けられすぎて呼吸は苦しいし腰は痛い。でも、久々に会う友人たちにきれいな桜に、ああ本当に大学生活が終わってしまったんだなあと思う。高校より長いのに、高校よりあっという間だった気がする。そんな大学生のおわり。

思えば卒業はこれで5回目だ。保育園も入れるとね。これで最後の卒業式かなと思うと、なんだか感慨深い。保育園の卒園式では母が泣いていたのをよく覚えている。私の大学生活は、本当に自慢できるようなところは一ミリもないし、答辞を読んだわけでも、身を削った生活をしたわけでも、とりわけ成績が良かわったわけでも、バイトに打ち込んだわけでも、部活に打ち込んだわけでもなかった。ごく普通の、そこら辺にいるようなありきたりな大学生の生活といっていいだろう。今更ながらもっと大学を活用してインパクトを残せるような学生になっていたかったなどと思うけれど、たぶんそれはあと2回くらい輪廻転生しないと無理かもしれない、なんて。

そんな私の道端で拾った石ころのような大学生活でも、少しはキラキラと輝いた、誇れる瞬間があった。仲間と涙を流して、喜び讃えあった瞬間があった。悔しくて、しんどくて、人生の路頭に迷った日々もあった。決して順風満帆とは言い難かったけれど、自信を持って人前に出せる大学生活ではないけれど、それでも、それでも。そんな日々も、今では貴重で価値のあるものだったなと思える。たくさんの人に出会えて、素敵な考えを持った友人に恵まれて、支えられて、本当に心の底から幸せだったと思える。きっとこれからも、幸せだと思う。

今までの人生で出会ったことのなかったような人たちとも出会えて、物凄く視野が広がり、お互いの足りないところを補い合えるような関係を築けた友人たちには、本当に感謝してもしきれない。ありがとう。みんなの活躍を心の底から応援している。きっとこの先、この幸せで素敵な4年間のことなど記憶の彼方に飛んでいってしまうだろうけれど、忘れないでとは決して言わない。ただ、思い出して欲しいと思う。ふとした瞬間や、幸せだと感じた時、しんどい時、いつでもいいけれど、幸せの一ページにこんな日々があったことを、思い出せるといいなと思う。そんな思いで、今はいる。

今日の出来事を全く書いていないけれど、まあいいか。最近は完全に居候と化してしまっている彼女の家でお泊まり。居候ですみません。卒業式にも少しだけ来てくれて写真を撮ってくれて、卒業式の後の飲み会の後に迎えにきてくれた彼女、ありがとう。友達にも紹介できて良かった。色々と喧嘩したり泣いたりと未熟な面が多い私たちの恋愛はとても不器用だけれど、今はそれでいいかと思っている。育成中、成長中って感じで。

こんな幸せな生活も後少しで終わり。最近さぼりがちなこの日記のペースでは、次の日記を書く頃にはもう、社会人としての一歩を踏み出しているかもしれない。「これからもっと楽しくなるよ!」という先輩のことばを信じて、これからも強く生きていこうと思う。この日記も毎日とはいかなくても、定期的に書けるといいな。そんなわたしです。

ああ。さくらが満開だった。もう散っていくのかなあ。

おやすみ。

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