やっぱりネイティブの英語がいい?!

「こんな英語を話せば良かったのか!」と目が覚めたのは、映画ラストサムライを観た時。

渡辺謙をはじめこの映画に出演する日本人俳優の英語は、単語のチョイス1つとっても、発音にしても、”日本人らしい美しさ”の響く素晴らしい名セリフが本当にたくさんあった。

海外に行ったり、外国人と話したりする機会が増えると、少しずつ分かってくることがある。それは、みんな祖国の訛りを恥じることなく、フランス人ならフランス訛りの英語を、インド人ならインド訛りの英語をごまかしたり隠したりせず堂々と話す…という事実。

【TED】というアプリを開いてみると、各国のアクセントが効いたそれはもう素晴らしい英語が聞ける。

美しいと思う。
本当に。

日本の英語教育は「ネイティブ」にこだわり過ぎているんじゃないかなぁ。私はアメリカ英語を話すけど、ネイティブ並にアメリカ英語を話すということは日本人としてのアイディンティティーとは違うところにもう1つ別人格を構築するようなものだった。「遠回しに言う」とか「謙遜する」という我々の文化は無駄に誤解を生むことがあるので、代わりに「yes/noをはっきり伝える」「皮肉的なジョークを軽やかに言う」なんて技能も必要。それに慣れてしまうと…帰国するなり外国かぶれと呼ばれたりしてね。

そんなに必死にネイティブの英語を目指さなくて良いと思うの。アメリカの大学に入って周りのティーネージャーと馴染んで、アメリカで就職して永住するならそれでも良いかもしれないけれど…。アメリカ英語って発音も独特だし、関係代名詞とか多用して理解しづらい側面があると思うな。アメリカ英語は「アメリカの母国語」なのであって、国際的な場での英語というものは、どちらかと言うとフィリピン人の英語のようなシンプルな言い回しの方が円滑なコミュニケーションがとれるんじゃないだろうか?

アメリカ英語ではなく、イギリス英語でもオーストラリア英語でもなく、
母国語日本語の日本人が外国人と話すときに使う「第2言語としての英語」というジャンルを目指して伝えていきたいな。
日本人としての文化や歴史を失うことなく、きちんと外国人とコミュニケーションをとれる程度にクリアな発音と、理解しやすいシンプルな文法。日本人であることに誇りを持って堂々と話すための英語。遠回しな言い方が伝わらなかったら、「あぁ、これは日本的にありがとうの意味なの。分かりにくかったらごめんね。でも謙遜や遠慮が私たちの文化なんだ。理解してくれると嬉しい。」とはっきり伝えられるくらい強い誇りを持って、堂々と世界に羽ばたくための英語。

もう一度自分の発音を見直して、自分の選ぶ言葉というものをもっと意識して。無理にアメリカ風に寄せず、私らしい&日本人らしい英語を話せるようになりたい。

渡辺謙かっちょいーなー!!

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