中国で頻発する学校襲撃

非常に残念な話ですが、9月18日中国広東省深セン市で日本人学校の男児が刺された事件、日本の総領事から男子児童が死亡したと発表がありました。心より哀悼の意を表します。

なぜこういった事件が中国で起きるのか。覚えている限りでは中国国内の反日感情の高ぶりだけなら小泉首相の靖国参拝時の反応が強かった記憶があります。それでもその時はこのような事件が起きなかったのはやはり中国社会が何か大きく変わったのだろう。

今年6月にも同じような襲撃があった際、あるコメンテーターが実際は外国人よりも同じ中国人の学校を襲撃する事件が多いと言っていたのを思い出し、少し調べると実際Wikipediaに該当するページがあります。

特に2010年から頻発するようになったようです。今回の事件の原因として、現在の中国の社会事情やSNSの悪影響などがあると意見がありますが、2010年はまだ当時は経済も悪くなく、SNSもそこまで普及していなかったことを考えると、また別の要因があるように思います。

このwikiページの内容を以下まとめます。
2010年3月23日、福建省南平市
41歳の男が小学校で8人の児童を刺殺し、5人を負傷させた。動機は、女性からの拒絶とその家族からの不当な扱いに対する報復とされています。

2010年4月13日、広西チワン族自治区西昌市
精神疾患を抱える40歳の男が小学校で8歳の男児と80歳の女性を殺害し、5人を負傷させました。負傷者には子供3人と30代の夫婦が含まれます。

2010年4月28日、広東省雷州市
33歳の元小学校教師が別の小学校で16人の児童と1人の教師を負傷させました。彼は精神疾患のため病休中でした。後に死刑判決を受けました。

2010年4月29日、江蘇省泰興市
47歳の無職の男性が幼稚園で28人の児童と2人の教師を刺傷しました。

2010年4月30日、山東省威海市
ハンマーで幼稚園児を負傷させた後、ガソリンで自殺しました。

2010年5月12日、陝西省漢中市
48歳の男性が幼稚園で7人の子供と2人の大人を殺害し、11人を負傷させた後、自殺しました。彼は幼稚園の家主で、学校側との退去問題で争っていました。

2010年5月18日、海南省海口市
複数の男が職業学校の寮に侵入し、9人の学生を負傷させました。

2010年8月4日、山東省淄博市
26歳の男性が幼稚園で3人の子供と1人の教師を殺害し、他にも負傷者を出しました。

2011年8月、上海市閔行区
移民労働者の子供を預かる保育施設で、従業員の女性がカッターナイフで8人の子供を負傷させました。

2011年9月、河南省鞏義市
30歳の男性が斧で登校中の幼児1人と大人3人を殺害し、他にも負傷者を出しました。

2012年9月21日、広西チワン族自治区
25歳の男が幼稚園に侵入し、3人の子供を殺害、13人を負傷させました。

2012年12月14日、河南省光山県
36歳の男性が小学校で23人の子供と1人の高齢女性を刺傷しました。全員が生存しましたが、一部は重傷を負いました。

2013年3月、上海市
男が家庭内の金銭トラブルから親族2人を殺害した後、小学校の外で11人(子供6人を含む)を負傷させました。

2014年5月、広東省海豊県
35歳の男が肉切り包丁で8人の子供を負傷させました。

2014年9月1日、湖北省恩施市
男が小学校で3人の子供を殺害し、自殺しました。
別の事件では、広西省で4人の子供が登校中に刺殺されました。

2016年2月、海南省海口市
男が小学校で10人の子供を負傷させた後、自殺しました。

2018年4月27日、陝西省米脂県
元生徒の男が中学校で9人の生徒を殺害し、10人を負傷させました。動機は学校でのいじめに対する報復とされています。

2018年6月28日、上海市
29歳の男が小学校で2人の児童を殺害、1人を負傷させました。彼は就職に失敗し、社会への不満から犯行に及びました。

2018年10月26日、重慶市
39歳の女が幼稚園で14人の子供を負傷させました。

2019年1月、北京市
49歳の男が小学校で20人の子供をハンマーで負傷させました。3人は重傷でした。

2019年9月2日、湖北省恩施市
40歳の男が小学校で8人の児童を殺害、2人を負傷させました。

2020年6月4日、広西チワン族自治区梧州市
男が小学校で39人(児童と教師)を負傷させました。

2021年4月29日、広西チワン族自治区北流市
24歳の男性が幼稚園で2人を殺害、16人を負傷させました。彼の妻がその幼稚園で働いており、離婚問題が動機とされています。

2022年8月3日、江西省安福県
48歳の男性が幼稚園で3人を殺害、6人を負傷させました。

2023年4月19日、山東省青島市
精神的な問題を抱える学生が大学で7人を刺傷し、1人が死亡しました。

2023年7月10日、広東省廉江市
25歳の男性が幼稚園で6人を殺害、1人を負傷させました。

2024年5月20日、江西省貴渓市
45歳の女性が小学校で12人を刺傷し、2人が死亡しました。

国や置かれている状況は全然違えど、一駐在員の立場から他人事には思えなく。実際に死者が出るとなると、今後日系企業も中国拠点については大きく方針を変えざるを得ないでしょう。

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