社会人でイギリスの大学院5校からOfferをもらった話③-英語篇-
概要
本稿では、海外大学院に応募する際に必須となる英語をどう勉強したかについてご説明致します。具体的には、私が応募で使ったIELTSの勉強(Intensive Learning)と、机上の勉強に限らず普段から行っていた英語学習(Extensive Learning)についてを記載致します。
※一般的に問題集を解くなどの学習をIntensive Learning、机の上で集中するような学習ではなく、普段の生活の中で英語に触れていくような学習をExtensive Learningと呼び、モチベーションを保ち、効果を上げるためにもこの二つを組み合わせると良いと言われております。
また、私の英語力について、本連載の概要篇にも記載した通りですが、私が大学3年次の2017年にオーストラリアへの交換留学を経験しており、その応募のためにIELTS 6.0を持っていました。その為、基礎的な英語力に関しては既に学生時代に身に着けていた為、どちらかというとそれを思い出し、さらに伸ばす、ということを意識していました。
IELTS
結論から申し上げますと、私は2020年の秋頃から7.5の獲得を目指して、本格的に勉強を始め、2021年の1月に一発で7.5(Reading 8.0, Listening 8.0 Writing 6.5 Speaking 7.0)を獲得しました。ちなみに形式は最近始まったCBTを受けました。
前述の通り、私は大学生時代にIELTSの受験経験があり、6.0は既に持っていました。そこでまずはテストの形式を思い出す上でもまずはCambridgeから出ている公式の問題集を購入し、一周することから始めました。そのうえで、IELTSは四技能全てを測るテストのため、各技能毎に以下の対策を行いました。
Reading
Readingに関しては、オーストラリア留学も経験していた為、正直とても自信がありましたが、大学時代にも行っていた問題の解き方で時間内に問題を解く練習をしました。
具体的には、同じ問題をまずは試験の時間より短い40分、次にややそれよりも長い50分、最後に試験と同じ時間の60分と、合計3回同じ問題に取り組みました。この方法の狙いは、時間設定を本番より短く設定することで時間内に解くプレッシャーに慣れる事、そして速読し、より早く回答をする力を身に着ける事です。また、Cambridgeの問題集には回答に解説が無い為、間違っていたり、自信がない問題は、答え合わせの際にキーワードや周辺の文章をしっかり読んで見つける事を意識しました。
また、Readingに一番必要なのはやはり単語だと思います。単語は大学の時に活用していた単語帳『実践IELTS英単語3500』を使って勉強しました。ちなみに単語の覚え方はAtsueigoさんの方法を採用しました。(詳細はリンクからAtsuさんの記事をご覧ください。)
Listening
こちらも正直Reading同様自信はありましたが、方法もReading同様複数回解く方法を採用しました。
具体的には、同じ問題を通常の1.5倍速で解き、次に1.3倍速、最後に本番同様の1.0倍速で解く方法を行いました。狙いは、速さに慣れる事で本番の速さを遅く感じさせる為です。実際にやってみると分かりますが、1.5倍速などの速さで問題を解いた後に通常の速さで問題を聴くととても問題が解きやすくなります。また、テストではなく、ネイティブスピーカーの速さに慣れていく為にもこの方法はお薦めです。
また、答え合わせに気を付ける点はReading同様、間違った点は実際の原稿を読んで該当箇所を確認する事です。
Writing
WritingはIELTSの中で最も難しいSectionと言われており、私も最も苦手意識がありました。そこで私が行った事はWritingで出題される全ての形式の問題でWritingし、英語に詳しい人にとにかく添削をもらうことです。とは言え、Writingの書き方を知らないことには書けないため、まずはYouTubeで書き方を調べました。動画自体は様々見ましたが、お薦めのチャネルは『E2 IELTS』です。
動画で書き方を学んだらとにかく書いて添削をもらいます。問題自体はCambridgeの問題集に加え、インターネット上に落ちている問題にも取り組みました。また、時間制限にも慣れるため、Reading同様、本番より10分程度短い時間で取り組む方法も行いました。そして、肝心の添削ですが、私は大学時代にお世話になっていた英語の先生の連絡先を持っていた為、メッセージしてお願いして3回ほど添削して頂きました。もし周辺にそういった方がいなければインターネット上でも添削サービスがあるため、ご検討されるのもいいかと思います。私も一度お試しで『Mr.Writing(Mr.ライティング)by GL Academia』で添削をして頂きました。
ちなみにですが、私が本番の形式をCBTにしたのはWriting対策の意味合いが大きかったです。正直、PBTで手書きでWritingをするのと、CBTでキーボードを使えるのでは雲泥の差があります。もし問題が無ければCBTを受験されることをお薦めします。
Speaking
最後にSpeakingですが、これは周りでネイティブスピーカーを探し、録音もしながら練習に付き合って頂いて練習をしました。
ネイティブスピーカーはHello Talkというアプリを使って探しました。私の練習相手をしてくれた方はたまたまOxford大学出身で日本で英語の先生をしていた方だったため、練習後にくれるフィードバックも的確で大変助かりました。
とはいえ、私は運が良かったのですが、どうしても一人で練習をしなければならない時は、やはり自分のSpeakingを録音し後で自分で聞き返す、という方法になるかと思います。その際は、採点基準をしっかり確認し、それに沿って話せているかを確認しましょう。
また、やはりお手本がいた方が上達が早い為、YouTubeも活用しました。特にSpeakingに関しては『English Speaking Success』というチャネルが、コンテンツが豊富でお薦めです。
普段からしている英語学習
また、問題集等の実践的な勉強だけではなく、普段から英語に触れるためにNews LetterやPodcastも活用しました。
Readingでは研究に関する文章も出ますし、普段からアカデミックな文章に触れるのも効果的です。具体的には『The Economist』や『New Scientist』がお薦めの媒体です。
Listeningに関してはやはり隙間時間に聞けるPodcastがお薦めです。日本では普段イギリス英語に触れるのも難しい気がするため、前述の2媒体のPodcastやBBCのPodcastを聴くのが練習になるでしょう。また、速さに慣れる為に、1.3倍速以上で聴いて理解できるか試すのもお薦めです。
まとめ
本稿では留学に欠かせない英語学習について記載しました。問題集を解くIntensive Learningと、普段の生活から英語に触れるExtensive Learningを組み合わせる事で、モチベーションを保ち、楽しく英語学習を続ける事ができます。
次回は、実際の応募に必要はPersonal Statementについて記事を書く予定です。