希少価値高し!日本製鉄広畑・川瀬航作、変則の本格派サイドスローにスカウトも熱視線
今年のアマチュア野球界で注目される選手は誰なのか…。ドラフト候補を常にウオッチし続ける「プロアマ野球研究所」では、新シーズンで目立った選手を積極的に紹介していきたい。今回は、6月29日に開幕した社会人野球日本選手権で快投を見せた本格派サイドスローを取り上げる。
2021年6月29日 社会人野球日本選手権
JFE西日本0-2日本製鉄広畑
川瀬航作(日本製鉄広畑) 24歳 投手 182cm87kg 右投右打 米子松蔭→京都学園大 ※早生まれの24歳で社会人3年目
息詰まる投手戦となったが、日本製鉄広畑先発の川瀬航作(24歳・米子松蔭→京都学園大)が最後まで一人で投げ抜き、見事な完封勝利をおさめた。京都学園大(現京都先端科学大)では、3年時からエースとして活躍し、4年春に出場した大学選手権では、初戦で日大国際関係学部を相手に2安打完封。当時もドラフト候補として評判となったが、秋に調子を落として社会人に進んだ。ドラフト解禁となった昨年も都市対抗予選、本選とも結果を残すことができず再び指名は見送られている。
しかし、この日は全く危なげないピッチングで改めてその実力を見せつけた。大きく成長したと感じたのが変化球のコントロールだ。中心となるスライダーは120キロ台中盤で少し曲がりの大きいものと、130キロ台のカットボールに近い2種類があり、どちらもコーナーにきっちりと投げ分けることができていた。また、110キロ台のカーブや130キロ台のシンカーのようなスプリットを操り、変化球だけで緩急をつけられる。これもまた、大きな長所である。
この日のストレートの最速は145キロでアベレージは140キロ台前半だが、クロスに踏み出してサイドから投げ込むため、独特の角度があり、指のかかりも良く数字以上に打者の手元で勢いが感じられた。
◆スカウトの視線も熱を帯びる!?
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「プロアマ野球研究所~ドラフト最前線」
ドラフト戦線に浮上したアマチュア選手をウオッチしている「プロアマ野球研究所」。主任研究員である野球ライターの西尾典文が執筆、大手サイトで経…
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