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花巻東の“スーパー1年生”佐々木麟太郎  長打力は同時期の清宮幸太郎をすでに超えている!

雨天による順延に悩まされながら、熱戦が続く夏の甲子園。残念ながら、地方大会で敗退して甲子園出場を逃した高校のなかにも、プロ注目の逸材は数多い。今回は、1年生ながら高校生離れしたバッティングを見せている、花巻東の長距離砲を取り上げる。

2021年7月21日 全国高校野球選手権岩手大会
花巻東2-0水沢工

佐々木麟太郎(花巻東) 1年 一塁手 183㎝117㎏ 右投左打

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菊池雄星(マリナーズ)、大谷翔平(エンゼルス)と2人のメジャーリーガーを輩出している花巻東だが、今度は打者で目玉候補となりそうな選手が現れた。それが佐々木麟太郎だ。入学直後からファーストのレギュラーを獲得するとホームランを量産。1年生ながら並外れたパワーを見せつけている。

そんな佐々木の実力を確かめに岩手大会の準決勝に足を運んだ。結論から言うと、その評判は“本当”だった。2番、ファーストで先発出場すると、試合開始直後の第1打席で、いきなりライトスタンドへ先制のホームランを放って見せたのだ。

相手バッテリーも当然佐々木を厳しくマークしており、まともにストライクを投げてこなかった。しかし、タイミングを外そうとした92キロのスローカーブにも全く体勢を崩されることなく、自分のスイングができるところに、パワーだけではなく、技術の高さがよく表れている。また、これほど遅いボールを遠くへ飛ばすというのも簡単なことではない。

続く3度の打席は凡退したものの、それでもバッティングの内容は見どころ十分だった。第2打席は、再び変化球をとらえて強烈なセカンドゴロ、第4打席は左中間への鋭い当たりのレフトフライ。いずれも相手守備陣の「極端なシフト」に阻まれたもので、通常の守備位置であれば、間違いなくヒットになる打球だった。

ちなみに、「極端なシフト」というのは、セカンドがライトの前に守り、センターが右中間、レフトが左中間を守るもの。1年生を相手にここまで極端な対策をしてくるということがまず驚きである。

三振を喫した第3打席でも、内角寄りのストレートをライトポール右へ特大のファウルを放ったが、これも弾丸ライナーで一直線にスタンドまで届くすさまじい当たりだった。

◆1年時の清宮幸太郎に比べても、長打力と対応力は上

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