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ひどくくたびれている。

理由はわかっている。
自分らしくないことをしているからだ。

自分らしくないこと=不得意なこと
それは持ち合わせていない能力、または微量にある能力を振り絞って活動するため
くたびれるのだ。
容量のないパソコンは…すぐ固まりますものね。

ヒトには様々な能力を持って皆生まれてくると思っている。

例えば…さ

泳ぐのが上手。
人の顔を覚えるのが得意。
一回聴いただけでピアノが弾ける。
セリフを覚えるのが早い。
色の組み合わせが絶妙。
鈍感である。
などなど様々な得意なこと。
うん。長所だね。

逆に持ち合わせていない能力。

計算出来ない。
絵が描けない。
走るの遅い。
文章読めない。
空気読めない。
我慢できない。
などなど

短所、見つけやすいよね。

時にヒトは思いがけず、足りてないと、
だから自分のここが好きではないと思っていたところが突然長所になることもある。

私は何十年も前にエステティックサロンの社長から褒められた一言ではっとしたことがある。

「いい手だね」

それは痩身のエステティックサロンに勤務していた頃。
初めて人間の身体の仕組みについて学び触れた頃。

それまでは嫌いだったの。私の手。
だって膨よか(ふくよか:すてきな漢字だなぁ)でちっとも女の子らしくなく、どちらかといえば野球やってる人が手にしているあれ、グローブみたい。
と思っていた。
しかし。
その仕事を始めて、社長テストを行うべく
ボディマッサージをするたびに
社長は褒めてくれたんだよな…

大きくて厚みがあるいい手。
辞めてもいつでも戻ってきてね。
待ってるからね。

その言葉を頂いて以来、めちゃくちゃ素直な私は素敵な言葉を納める宝物入れにしまい続け
時々取り出してみては感謝する。

好きではなかったものが好きになった瞬間。
気がつかせてもらえた感謝。
え、そうなの?という驚き。

それが現在に繋がり、人の役に立っていると思う。役に立ってると…いいな。

老若男女、人それぞれ。
いろんなヒトがいる。
お会いした時に感じるものと同時に
手から伝わるものがたくさんあって
気持ちも感じられる。

その方が小さかろうと重たかろうともう持ちたくないと思っている物が、少しでも軽く、小さくなりやがて持っていない状態を作れたらいいなと思って触れる。

そんなことを思い出した
くたびれたわたしの頭をマッサージしてくれた
家族の手。
手って…いいな。
こんなに癒されるのか。
安直な言い方。癒される。

え。なんか楽。
え。なんかさっきの気持ち、どこへ行った。
え。こんなに単純か?わたし。

改めて認識した
ヒグラシ鳴くよる。

あなたの長所をすることで
こんなに感謝されています。きっと。
それは絶妙な合いの手かもしれないし
ささっと作った料理かもしれないし
今日もお気をつけていってらっしゃいと
アナウンスしたあなたの声かもしれない。


今日も読んでくれてありがとう。

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