東京圏の人口ピラミッドを比較してみよか
「首都圏」といえば東京都を含む一都七県(東京、埼玉、千葉、神奈川、茨城、栃木、群馬、山梨)を指すらしい。
各都県の人口ピラミッドを比較したい、と思ったら8都県はちょっと多すぎるのでここではより狭域の「東京圏」に絞ってみよう。ここでは東京、神奈川、埼玉、千葉の一都三県を東京圏とし、それぞれの人口ピラミッドを重ね合わせてみたい。
vs東京都
まずは東京都と各県を比較してみよう。
さて、働き盛り年代の男女が多い形が特徴的で、「ちょうちん型」とでも呼べそうな東京都の人口ピラミッド。
神奈川県は東京都と比べると20代から50代くらいの男女それぞれが少なく、「ちょうちん」のふくらみが見られ…なくもないか。よくよく見れば20代前半に段があるし、やはりちょっとだけふくらみがあるようにも見えるような?
どちらかといえば見慣れた日本全体の人口ピラミッドに近いのは神奈川県のほうだが、さらに埼玉県、千葉県をみてみれば日本全体のものに近づく印象がある。年代が若くなるほどシューッと細っていく感じが、どうにもこの国の高齢化した人口構成を表しているし、少子化の加速感も感じざるを得ない。
東京都は人口ピラミッドだけを見ても特異な都市なのだ。これは、東京圏に限らずすべての道府県とも違う。
「正規化」という調整を加えた図で東京都と神奈川県を比較してみれば、年代構成の違いがよりはっきりわかる。東京都をしめす折れ線部分より棒グラフが飛び出していれば全体から見てその部分が比較的多く、足りなければ比較的少ないことを表している。
さまざまな年代で違いがあり、また似通った部分がある。大きく違うのは20代後半から30代後半にかけての割合で、やはり東京都はここが飛びぬけて多い。
vs神奈川県
次は神奈川県と埼玉県、千葉県を比較してみよう。
人口ピラミッドの形状だけ見れば、ぱっと見はどうも神奈川も埼玉も千葉も似ている、ようにしか見えない。
より違いがはっきりするよう、埼玉県の図を例に正規化して比較してみよう。
埼玉県のほうが平均年齢はやや高いらしく、確かに70代前半の男女が飛びぬけていたり、20代男女が足りなかったりしているので年齢構成に差はあるのだろう。
「なぜか?」という問いにこの図は答えてくれないけれども。
vs埼玉県
千葉県と埼玉県、重ね合わせずにそれぞれの図を示されたらどちらがどちらかわからないほど似ている。
人口ピラミッドだけを見れば、「千葉はリトル埼玉」だ。リトルというには総人口が近接しすぎているかもしれないけれど。
正規化した図を用意して一応の違いを指摘しておくなら、千葉県のほうがほんの少し平均年齢が高いらしい。割合として85歳以上の女性が多かったりするのらしい。
やはりその理由はわからないが。
おわりに
上記の図は、たとえば下記の推移動画とリンクしている。1920年から2020年までの推移を示した動画だ。
もちろん各図に対応する動画があるので気になれば下記再生リストも是非。
あるいはこちらも。
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